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を含む合金を使い、銀色である事から「銀歯」と呼ばれる。主に以下の2種類がある。


アマルガム合金編集


亜鉛水銀合金によるの詰め物。

1980年代頃まで、歯の詰め物の主流であった。水銀については無機水銀であり、水俣病などで知られるメチル水銀とは異なる。

無機水銀は、当時は安全とされていたが、アマルガムに含まれる水銀が溶けて少しずつ体内に蓄積し、健康被害につながる危険性を指摘する声がある。


また、金属アレルギーの原因となる可能性も指摘されており、日本では1990年代頃からは使用されなくなり、2016年には保険診療からも外されている。禁止されている訳ではないが、後述の水銀を使用しないパラジウム合金が登場している。強度・見た目は、アマルガムもパラジウムも大して違いはなく、さらにパラジウム合金は現在も保険診療対象である。このように、現在の日本で銀歯にわざわざアマルガム合金を選択する意味は無いため、そもそもアマルガム合金を取り扱ってる歯科医も無くなりつつある。


諸外国では、アメリカイギリスなどでは、2022年現在も禁止はされていない。EUにおいては、2017年に「2030年までに段階的に廃止する」という規則が定められている。


上記のように、先進国でも使用が続いている国があるなど、そこまで神経質になる必要はないとされる。ただ、気になるようなら、歯医者にて外してもらい、さらに安全とされる材料で詰め直してもらうことは可能である。

歯を詰めた当初は銀色であるが、徐々に黒ずんでくるため、素人目にも分かりやすい。


金銀パラジウム合金編集


パラジウムからなる合金。アマルガム合金に代わって用いられるようになった。


金属であるため強度が高い。近年、歯の詰め物は、白く審美性を損なわないレジンが使われることが多くなっているが、力がかかりやすく意識しないと視界に入らない=ルックスにほぼ影響がない奥歯などでは、現在もパラジウム合金が主流となっている。


余談編集

  • 素材を問わず耐用年数は約5年と言われる。銀歯そのものはそうそう摩耗するようなものではないが、固定用の接着剤が劣化する、土台となっている歯の接合面が普段の食事等で徐々に浸食されるなどで接合強度が維持できなくなり、少しのきっかけで剥がれてしまうようになるためである。
    • なお、銀歯が剥がれた後は接合面を削り形を作り直す作業が必須となるため、今日の歯科医療では原則として剥がれた銀歯を詰め直すことはしないし出来ない。無理を言えばやってくれる所もあるかもしれないが、コスト的にも強度的にも詰め直しを行う理由は基本的には無いだろう。

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