CV:梅田修一朗
概要
ベイブレードXの主人公の1人。プロになるためXシティに来たアマチュアブレーダー。
地元では最強だったが、初戦でプロに大敗。しかも運の悪いことにその相手は「新人(ルーキー)潰し」で悪名高い石山タクミであり、相棒のベイブレードを破壊された挙げ句仲間からも見捨てられてしまう。絶望していた所に謎の男仮面Xが現れ、彼とチーム「ペルソナ」を結成。
当初は彼を怪しんでいたが、彼の無類の強さとベイブレードを心から楽しむ姿勢を見て、ベイブレードが大好きだった気持ちを思い出す。
才能が無くても決して諦めないと誓い、バランスタイプの新たな愛機ヘルズサイズを手にXタワーの頂上を目指す。Xタワーで戦いを経ていく中でヘルズサイズを使いこなすことが困難だということをチームメート七色マルチがそれに気づき、バードにあった新たなベイ「ヘルズチェイン」を生み出す。ここから新たな相棒との物語が展開していく。
実力においては「地元では最強」を自負しているものの劇中で現状最弱といっても過言ではなく、紆余曲折あってチームのリーダーに任命されているにもかかわらず、彼だけただの一回もバトルに勝利していない。(というよりは、基本的に当時の実力に対する格上ばかりマッチングされている)
チームバトルでもマルチの前か後に出ては必ず相手の引き立て役になる形で負けるのがお約束となっており、プロどころかアマですらない一般ブレーダーの野良試合にすら(この時はイカサマされていたとはいえ)勝てたためしはない。
しまいにはイチゴーに勝手に話を盛られたせいで「ビッグマウス伝説」なんて通り名が定着して有名になる始末。
とはいえ、タイトルマッチのシエル戦からは部分的な勝利を拾うようになっており、トグロ&ゆにとのトリプルバトルではトグロのヴァイパーテイルをバーストまで持ち込んだ(が、これが想定外の逆転を招いた)。
本人も勝ち星がない事についてはけっこう気にしているらしく、プロにも匹敵する高いスペックを誇るベイ「フェニックスフェザー」が町中に流通した時には、その強さに惹かれて(ついでに自分の名前にも近いところもあってか)思わずバードも手を出しそうになった(この時はベイクラフターとして嫉妬したマルチに諭され事なきを得ている)。
また、劇中序盤はプロブレーダーとしての基礎知識もほぼ皆無であり、スポンサー契約についてを知らない(4話)、Xタワーの利用経験が一切無く、トレーニング室が予約制なのを知らず勝手に使いイチゴーに怒られる(5話)、ランチャーに取り付ける装置・ベイバトルパスの存在を知らず、周囲全員からドン引きされる(9話)など、色々とやらかしている。
ただ名誉の為フォローできる点を挙げるとすれば、彼はベイバトルにおいては重要とされる運動神経が異様にずば抜けており、アスレチックやトライアスロン等といった、ベイバトル自体とは別の要素が絡んだイベントにおいては常人離れした身体能力を発揮する。
事実、体力を使うようなイベントではほとんど彼一人でチームを引っ張っており(基本的にマルチは頭脳担当、エクスはベイバトル以外興味がない為ほぼ全くやる気がない)、チームズーガニック主催の鬼に捕まったら強制バトルに巻き込まれるルールのイベントに手違いで追われる側として参加してしまった際は、ただひとり一度も捕まることなく最後まで逃げ切っていた。
また、意外にも料理も得意らしく、駒刃寿司のミーティングで彼が寿司を握った際、初めて握ったにもかかわらず、それを食べた社長から「店の看板を継げるレベル」と太鼓判を押され、その場にいたチーム全員からも大好評だった。
この他に、相手の腕の可能性もあるがゲームも得意らしく、クラシックな格闘ゲームで10連勝したことが言及されている。(話を聞いたゆにからは地味に器用キャラと評された)
そんな彼の地元は山や田んぼが広がるのどかなド田舎であり、スタジアムも公民館1個にあるといった感じの村である。
(勝手に着いてきた)エクスと帰郷したときには大歓迎を受けており、本人も知らずに地元のヒーローとなっていた。
実質的に消去法でチームリーダーを任されている彼だが、ストーリーを通して見ると仲間を貶されたときに相手を(怒り込みで)止めにかかったり、勝ったときは全力で喜ぶ、負けたときはしっかりケアする等ちゃんと適任であることがわかるシーンが(特にアニメ版で)たびたび出てきている。
また、暴走したタクミを身を挺して止めて再起のきっかけを作る、イカサマがバレたぱっくんを叩きまくる観客のやり過ぎを咎める(結局庇った相手に裏切られたが)、誤魔化してもいい0.1秒の負けを素直に認める等、作中トップクラスの人間性の持ち主であったりもする。
余談
- 闇堕ち枠!?
こんな彼だが、一部の人からはもうすでに「闇堕ちするのでは」と囁かれている。主な理由として、
・出水ぽすかが担当する漫画の副主人公枠、特に主人公の親友枠はよく主人公の影に隠れがちで、力を求めて闇堕ちするジンクスがある。
・前シリーズの副主人公の赤いバランスタイプ使いが闇堕ちしたことがある。
が挙げられている(それに加えて、鳥に因んだ名前を持つバランスタイプ使いも一時堕ちかけたことも理由に挙げられる)。
更にアニメ版でのヘルズサイズはマルチに「曰く付き」と言われてしまっている。果たして彼はどうなるのか…
結局、闇堕ちとは無縁のようである。
闇堕ちについてはある人物がかなりやばい段階になってることが知られており、それを超えることはおそらくない。
また、ヘルズサイズの「曰く付き」というのは予定された持主ところに行かず、誰にも使われなくて持て余されていたというのが真相だった。
- 風評被害?
劇中では勝てないバードだが、彼自身は決して弱いわけでもないし、実のところヘルズサイズというベイはとてつもなく強い。
バランスを謳いつつもアタック寄りの性能を持つブレードにボールをはじめとした防御型のビットを履かせると雑に扱っても並のベイにはまず負けないほどで、この「ヘルズボール」は圧倒的な重さと機動力を誇るフェニックスウイングが登場するまでは対戦における「環境カスタム」として最強の名をほしいままにしており、UX発売直前の環境でも無難に強いカスタムとして選択肢に上がる。
演出の都合で仕方ない部分があるであろうとはいえ、リアルブレーダーからは「何でバードはこれ使ってて勝てないんだ……」と言われる事もあるとか。
なお、バードの故郷ではサイズ、チェインともにレプリカが販売されており、帰省した際に村の子ども達から自慢気に見せられていた。
- 歴代主人公要素の引き継ぎ
紹介順で一番手となるエクスが独特の性格や嗜好により、完全に我が道を行っている分、熱い性格や身体能力の高さ等歴代の主人公要素はほとんど彼が持っていたりする。
とはいえ、BEYBLADE XはエクスとのW主人公もしくはマルチも加えたチームペルソナ(&駒刃寿司の面々)全員が主人公扱いとなっているようである。