概要
週刊少年ジャンプで連載されていた『約束のネバーランド』において、物語の重要なキーとなっていた作中用語。
主人公エマを始めとしたメインキャラクターたちの多くが、この食用児として生を受け飼育されていた。
エマ達が育ったような「孤児院」形式の飼育施設は鬼社会の支配層である貴族向けの高級農場であり、一般向けの食用児は文字通り家畜のように「養殖」され、「出荷」の時まで知識も愛情も与えられず、何の自由もないまま、ただ肥え太らされ生かされている。
彼らは父親も母親も知らされないまま人工受精によって産まれ、一定の年齢に達するまで“孤児”として育てられる。男女共に白ずくめの服装を与えられ、首に識別番号となる5桁の数字を刻印されて共同生活を送る。特筆点として、施設の子供たちは『学校の代わり』という名目で定期的に実施される知能テストを受けさせられる。これは鬼たちが人肉を摂取する最大の理由である知能の向上の為であり、高成績を修めた者(作中ではフルスコアと呼ばれる)ほど最高級品質として扱われる。中でも鬼社会の例祭である儀祭(ティファリ)の膳に並ぶことは食肉としての最高の栄誉とされる。
基本食用児は例外なく捕食の対象であるが、高級農場出身の成績優秀な女食用児の中には農場の運営役(ママ)に抜擢される者もいる。ただしママになったとしても、何らかの理由(大きなミスの責任を取らされる等)で「出荷」させられる可能性は消えない。
どこまで行っても、食用児は「家畜」であり「食料」でしかない。
存在の歴史
約束のネバーランド世界ではかつて、鬼と人間の壮絶な戦いがあった。鬼は喰った肉に応じて外見や知性が変化する為、人間を喰い続けなければ知性のない化物に堕ちてしまう。しかし人間は同胞を喰う鬼を許すことが出来ない。
その戦いが両者の断絶によって終了した際、鬼の世界に「土産」として残された人間が食用児の祖先である。
鬼たちは人肉の安定供給の為「農園」を設立し肥育と繁殖を行っていくこととなり、それからずっと「家畜」として食用児は鬼の食料となり続けた。だが鬼の中にも「養殖物」を不味い肉として嫌がったり、宗教的な理由で受け付けない者もわずかだが存在している。
関連
わたしを離さないで 食用ではなく、移植用臓器のケースとして生かされる子供達の話。