概要
馬などへの騎乗は徒歩よりも機動力に優れていたため、20世紀初頭までは日本を含む世界各地で普遍的に見られたものであった。
とはいえ、20世紀の半ばになると性能がよく信頼性が高いオートバイや自動車が普及するに従って、馬の飼育より低コストであったり、或いは道を汚損するボロの掃除の手間が省けたりといった理由で多くの国でこれらの車両にとって代わられた。
とはいえ欧米、特に乗馬文化が盛んな国々では通常の警羅活動に未だに騎馬警官が用いられる場所が数多く存在する。
自動車より小回りが利き、オートバイより目線が高いため周囲の状況を把握しやすく、階段や障害物を気にせず活動でき、何より高さがあるため目立つという利点を活かして21世紀となった現在でも主に観光地や市街地中心部、イベント会場やデモなどの雑踏警備に用いられている。
日本の騎馬警官
警視庁によれば、騎馬隊の正式な発足は明治36年まで遡る…が、それ以前から警察署間の伝令などの雑務が行われていたという。
現在、日本では通常の警羅活動に騎馬警官が用いられることはなくなったものの、警視庁、京都府警察と、皇居等の警護を行う皇宮警察本部に騎馬隊が置かれている。
何れも、儀礼・式典に用いられるほか、広報活動などに従事することもある。