概要
開業時から長らく、列車交換が可能な以外はこれといった特徴を持たない仙石線の駅として存在してきたが、2011年3月11日の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)により状況は一変する。
この地震では仙石線も被災しており、津波被害を受けた区間の長期不通が見込まれた一方、大きな被害を受けなかった松島町内までは早期復旧が行われることとなった。
町内の駅で列車の折り返しに使えるのはこの駅と隣の松島海岸駅。尚且つ震災前のダイヤをなるべく維持すべく折り返しに余裕を持たせることになり、震災前から交換駅として多用されていた松島海岸駅ではなくこの駅が折り返しに使う駅として選ばれた。
2011年5月28日に復旧し上述の運用を開始、同線の完全復旧まで暫定的に終着駅として扱われた(メイン画像の駅名標はその当時のもので、仙石線のみの表記のうえ、石巻方面の隣駅である手樽駅の記載がない)。
さらに、不通となっていた当駅 - 陸前小野駅間の復旧工事の終了に時期をあわせて当駅付近と東北本線松島駅付近の間に仙石線・東北本線接続線を設け、これを使って仙石線の石巻駅方面からの列車を東北本線に乗り入れ仙台駅まで直通させる、という計画が策定された。
その後、同接続線は2013年3月25日に国土交通省より認可され、2015年5月30日に「仙石東北ライン」の一部として開業、あわせて仙石線自体も全線で復旧した。
ちなみにこれと前後してこの駅も改良工事を受けている。
全線復旧後は仙石東北ラインの快速列車及び仙石線の普通列車が発着しており、仙石線の一部普通列車は復旧後も引き続きこの駅で折り返している(仙石東北ラインとの接続あり)。
なお、仙石東北ラインでの隣駅は駅名標でこそ塩釜駅となっているが、書類上の隣駅は松島駅(全列車通過扱い)。
これは仙石線・東北本線それぞれの分岐点が最寄駅たる高城町・松島各駅の構内として扱われているためで、両駅間の距離は書類上接続線の長さと同じわずか300m。これはJR全体を見回しても最短の営業キロとなっている。