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黒鉄王馬

くろがねおうま

黒鉄王馬とはライトノベル『落第騎士の英雄譚』とそのコミカライズに登場する人物である。
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最新刊までのネタバレ注意


ステータス編集

所属武曲学園三年→国立暁学園三年
伐刀者(ブレイザー)ランクA
固有霊装(デバイス)龍爪
伐刀絶技(ノウブルアーツ)月輪割り断つ天龍の大爪(クサナギ)
二つ名風の剣帝
人物概要元武曲学園校内序列一位

パラメーター編集

攻撃力A
防御力A
魔力量B
魔力制御C
身体能力A
C

概要編集

日本で唯一Aランクである事が正式に認められている天才学生騎士。

優秀な伐刀者を輩出する名家、黒鉄家の元締めである黒鉄厳の第一子で、黒鉄一輝黒鉄珠雫の兄に当たる黒鉄家の長男なのだが、更なる強さを求めて海外に渡ったため黒鉄家とは縁を切っている。その為、正確に言うと黒鉄家の長男だった人物。

長年海外にいて一輝達に姿を見せていなかったのだが、七星剣武祭に暁学園の生徒として参加する事で一輝達の敵として登場を果たす。


人物編集

一輝以上にストイックな性格をしていて、強くなる事以外になんの関心も興味も示さない筋金入りの武人気質の求道者。伐刀者としての力とは「勝つ為の技術」ではなく「存在の力」であるという持論と言う名の信念を持ち、勝者とは強者である事を信じて疑わない。その持論を絶対視している事から、真っ向からの勝負を避けたり、自分以外の存在から力を借りる技の使用といった、「横綱相撲」や「力比べ」に極端に反する様な戦い方を蛇蝎の如く嫌っている。

その為、本来なら時間を掛けて消費されるはずの力の全てを一分に凝縮する一刀修羅といった技を初めとした、「勝つ為の技術」だけで上を目指す最弱の伐刀者である一輝の戦い方を「ペテン」と呼んでいて頭ごなしに否定している(なお、こういった強さもあるとは認めてはいる。しかし本人は「理解出来ないし、するつもりもない」と吐き捨ててはいるが)。

良く言えば卑劣を嫌う正々堂々とした武人であり、悪く言えば頑固で気難しい堅物である。

ストイックである性格から他者にも厳しく弱者と見なせば容赦なく見下すが、数多の場数を踏んできた歴戦の戦士である為、弱者が相手だろうと決して油断せず真剣に取り掛かる。

以上のように、強者であるにもかかわらず油断や慢心とは無縁の身になっている厄介な猛者であり、敵に回せば間違いなく生存は絶望視される。

また、最低限の人情は待ち合わせているので、卑劣な悪事を行う者には上記の流儀を捨てて全力で殺しにかかる。


外見編集

着流し(袖の無いタイプの隊首羽織を着用している隊長格を想像すれば大体合ってる)に長髪、眉間辺りに残っている斜め十字の傷跡が特徴的な青年。瞳の色は黄色。顔立ちは弟である一輝と似ているが、その武骨かつ冷徹な性格が表出しているかの様に、柔和さは微塵も無い。


能力編集

風を操る自然干渉系能力と一般的な刀より一回り大きい野太刀を使った剣術で戦う。風使いとしての実力は世界トップクラスであり、尚且つ剣の腕も剣豪クラスという、武と魔を高い次元で両立した極めて強力な騎士。

また、とある出来事以降、自身の身体に能力を用いて尋常ならざる高負荷をかけ続けており、それ故に見てくれこそ人間のままだが、常人の数十倍の密度を誇る異形の肉体を有する。その肉体は、膂力自慢のステラ・ヴァーミリオンを軽くねじ伏せ腕力だけで斬撃を飛ばす事が可能な凄まじい膂力を発揮し、十数mはあろうかという距離を瞬く間に詰める事が可能な脚力を持ち、東堂刀華の《雷切》すら無傷で受け止める防御力を兼ね備えている。その異形の肉体は本人曰く「進化」であり、なんと細身でありながらウエイト(体重)が身長236cm、体重370kgの巨漢である《鋼鉄の荒熊》加我恋司を遥かに上回っている。

伐刀者としての技量も超一流で、自然干渉系の能力を持った伐刀者特有の、自身の対応する属性の自然物を取り込んで『疑似的な魔力』に変換する〝技法〟を体得しているが、流儀に相反している代物なので決して戦いの場で使用しない様に心掛けている。


伐刀絶技編集

月輪割り断つ天龍の大爪(クサナギ)

ステラ・ヴァーミリオンの《天壌焼き焦がす竜王の焔》や東堂刀華の《雷切》や黒鉄一輝の《一刀羅刹》のポジションに位置している一撃必殺の奥義。

刀に風を纏わせた斬風の竜巻大剣で対象を粉々に削り飛ばす。ステラの《天壌焼き焦がす竜王の焔》を真正面から打ち負かすほど高い威力を誇る。

高い威力を誇る反面、連発すれば威力が低下する弱点を抱えている為、伝家の宝刀としての使用以外の運用が難しい点が挙げられるが、大抵の奥義と呼ばれる技も同様な弱点を抱えている事が多いので大して苦にしていない。

この伐刀絶技に前述の〝技法〟を組み合わせて発動すれば、空間に「傾斜」を発生させて敵対者を引き寄せ、凄まじい切れ味の風刃で確実に両断する《月輪割り断つ天龍の大爪・真打・一伐の風》を放つ事が出来る。しかし、前述で述べた流儀に反しているやり方なのでその〝技法〟を決して用いらない様にしている。それ故に、その〝技法〟を用いらずに発動できる領域の伐刀者を目指している。


真空刃

風使いの基本的な技。大気中に真空の断層を刻み、それを射出する事で相手を切り裂く遠距離攻撃。


天龍具足

高密度の風の鎧を纏う事であらゆる攻撃を遮断する防御技。普段は裏返して用いる事で自身の肉体に高負荷をかけ続けるリミッター兼鍛錬の役割を果たしている。

つまりこのリミッターを解除してからが本当の地獄である。


無空結界

自身の周辺の空気を上空へと逃がす事で、敵対者を酸欠に陥らせる。発展技として《無空結界・惨》という伐刀絶技があり、空気を奪うと共に気圧を操作して酸欠並びに体液を沸騰させる殺人技に昇華する事ができる。


剣術編集

実家の黒鉄家に伝わる武術である旭日一心流の剣を使い、幾つもある奥義を全て習得している。


火雷(ホノイカズチ)

剛の極み。鍔迫り合いの状態から自身の剣の峰に剛拳を叩き込む事で斬撃の威力を飛躍的に高める。


天照(アマテラス)

閃の極みで最速の技。剣を大上段に構えたまま相手に背中を見せる程仰け反り、元に戻る時の反動や関節の柔軟性によるキネティックパワーを用いて凄まじい速度の唐竹割を繰り出す。


天津風(アマツカゼ)

烈の極み。パターン化された108の斬撃を矢継ぎ早に繰り出し、敵をズタズタに斬り刻む。


対人関係編集

  • 黒鉄一輝

実弟。

実弟だが毛ほどの関心も寄せていない。ましてや自分にとって地雷原の塊である一輝には、ある種の敵意を寄せている節がある。

しかし、元々の性格が気難しいだけで見下しこそすれ嫌っている訳では無い。

一輝を事あるごとに「ペテン」「ペテン師」とボロクソ叩いているが、逆に一輝からはそのストイックな姿勢を非常に尊敬されている。但し、ステラの件で襲撃された際には「そちらの言い分も理念も知った事か。勝手な事を抜かすな」と切り捨て怒りを露わにしており、愛するステラが絡むとまた話は別である模様。


  • 黒鉄珠雫

実妹。

実の妹のはずなのだが作中では全く絡みが無く、18巻現在でもたった一度の会話シーンすら書かれていない。一輝の発言から一輝と同様に興味を持っていない様であり、珠雫も一輝以外の家族には無関心である為、お互いに積極的に関わろうとは思っていない様子。

しかし、それ以前に一輝に向けている感情はお互いに正反対である為、まともに関わっても間違いなく仲良くできないから両者とも無意識に避けているのかもしれない。

珠雫からは「大兄様」と呼ばれている。


  • 黒鉄厳

実父。

こちらも珠雫と同様に全く絡みが無い。厳からは一輝以上によく分からない男だと評されていて、王馬の方からは厳に対する印象は語られていないが、利害が一致しているのならある程度の頼まれ事は快諾する姿勢を取っている。

すっかり冷え切ってしまっている親子関係ではあるが、不愛想で病的に妥協しない姿勢を取っている事と他者以上に自分に厳しい事が厳と共通していて、奇しくも一輝を決して認めようとしない事も共通している。良くも悪くも血は争えないと言う事か。


  • ステラ・ヴァーミリオン

実弟の恋人兼ライバル兼婚約者。

歴代最高と称される絶大な魔力量を有するが故、王馬の持論からすれば何人たりとも及ばぬ圧倒的強者

王馬自身は彼女を打ち倒す事を一つの目標としており、彼女が強くなる事を望んでいる。その為、破軍学園襲撃の際に彼女と一戦交えた時、勝負にすらならなかったというその発展途上ぶりに深く失望。その原因を一輝と断じて問答無用で排除しに掛かった。


余談編集

その分かりづらく難儀な性格設定からか微妙に人気がなく(更にアニメ未登場)二次創作ではかませ犬として扱われることも多い。


関連タグ編集

落第騎士の英雄譚


長男 無頼漢 ストイック 剣士 風属性 弱肉強食

王馬と同様に自分に厳しく正々堂々と戦うことを信条としてると同時に自身の価値観に沿わない相手には強い不快感を示す堅物の武人キャラ。長い刀で戦うところも共通している。


関連キャラクター編集

黒鉄一輝 黒鉄珠雫 黒鉄厳 ステラ・ヴァーミリオン エーデルワイス

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