概要
『22年目の告白』とは、2017年6月10日公開の邦画。正式なタイトルは、『22年目の告白 -私が殺人犯です-』。
2012年の韓国映画『殺人の告白』をリメイクしたスリラー映画。藤原竜也と伊藤英明のダブル主演作である。監督は、入江悠。
アクション・サスペンス調であった韓国版に対し、本作品では社会派サスペンスとしての側面が強調されている。また、事件発生の年も阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件が起こった1995年となっており、2010年以降の日本では殺人への公訴時効が撤廃されているため、その2つの事柄もストーリーの要素として組み込まれている。
あらすじ
1995年、殺人の公訴時効が撤廃される前日までに起こった、東京で起きた5件の連続絞殺事件。被害者を関係者1名と向かい合わせ、殺害の一部始終を目撃させるという残虐な手口を重ねたこの凶悪な連続殺人事件は、被害者の1人に現役の警察官を含めながら、警察の必死の捜査もむなしく時効を迎え、迷宮入り事件となる。
それから22年、派手なパフォーマンスとともに堂々と自分が犯人だと名乗り出た男が現れた。男の名前は曾根崎雅人。曾根崎の書いた告白手記はベストセラーとなり、一躍時の人となった曾根崎の行動は日本中を翻弄する。
登場人物
- 曾根崎雅人(演:藤原竜也)
主人公。年齢に似つかわしくない容姿端麗の謎の男性。22年前に起きた東京連続絞殺事件の犯人を名乗り、事件にまつわる告白本を発表する。物腰は丁寧であるものの芝居がかった言動が多く、熱烈なファンと強烈な反発を呼び起こし世間を混乱させる。
- 牧村航(演:伊藤英明)
もう一人の主人公。連続絞殺事件の担当刑事の一人で、犯人をあと一歩のところで取り逃がした過去を持ち、その際に顔に負った傷が現在も残る。
- 岸美晴(演:夏帆)
2件目の事件の遺族。書店員。直接の目撃者ではないが、近くに居合わせながら父親を殺されたトラウマを持つ。曾根崎を許せず、思いがけない行動に出てしまう。牧村とは事件以来の顔馴染み。
- 小野寺拓巳(演:野村周平)
航の妹である里香の婚約者。阪神・淡路大震災から里香とともに無事に生還し、震災のトラウマに苦しむ里香を必死に支えていた。しかし、里香が殺害されたことで人生に絶望し、一連の連続絞殺事件の時効が成立した日に飛び降り自殺を図ったが…。
- 牧村里香(演:石橋杏奈)
航の妹。22年前は関西で看護婦をしていたが、阪神・淡路大震災で居住先を失ったことがきっかけで、拓巳と共に牧村の住むアパートに引っ越してきた。しかし、間もなくして最後の連続絞殺事件直後に婚約指輪だけを残して行方不明になる。
阪神・淡路大震災で多くの人を助けられなかったことに対しトラウマを抱えており、おそらくサバイバーズ・ギルトに悩まされていたと思われる。
- 仙堂俊雄(演:仲村トオル)
フリーのジャーナリストであったが、テロに巻き込まれ仲間が全て殺される中辛くも1人だけ生還。帰国後、当時発生していた連続絞殺事件に興味を持ち、積極的に取材を行う。現在は「NEWS EYES」のキャスター。曾根崎に番組への出演を依頼し、事件の真相を追求する。仙堂もまたサバイバーズ・ギルトに悩まされている。
