Ferrari 512BBは、イタリアのフェラーリが1976年から製造・販売していた高級スポーツカー。
当時のフェラーリの旗艦モデルで、日本国内ではスーパーカーブームの折にランボルギーニ・カウンタックと共に人気を二分する存在でもあった。
概要
前作の365GT4BBを基にエンジンを4,390cc→4,942ccへと拡大したモデルである。
モデル名はそれまでのフェラーリの命名則である1気筒あたりの排気量=モデル名というルールに変わって、百の位で総排気量(L)、十と一の位で気筒数を示すようにと改められた。
モデル名のうちBBはベルリネッタ(クーペ)・ボクサー(ボクサーエンジン)の略だったが、実際には水平対向エンジンではなくバンク角180°のV型12気筒エンジンであった。(双方の違いは水平対向エンジンの項が詳しいので割愛)
一方で、エンジンは拡大されたものの、公称最高速度は302km/hと365GT4BBから変化はない。材質の見直しなどで車重が120kgほど増加したことに加えて、排気ガス規制に対応するために出力が前作の385psから360psに落とされたためである。
1981年には環境規制を理由にキャブレターを燃料噴射装置へ変更した『512BBi』にマイナーチェンジ。
1984年、テスタロッサの登場とともに生産が終了した。