概要
本田技研工業が発売していたバイク。
1978年、空冷6気筒のスーパースポーツ「CBX(CBX1000)」が発売されたが、当時の日本国内では高嶺の花で、1981年発売の限定解除なしで乗れるCBX400Fが人気車種となった。
当時のホンダは400ccクラスにおいて4気筒エンジンのバイクをラインナップしていなかったが、1979年のKawasakiZ400FXを皮切りに4気筒市場が過熱。
ホンダを除く各メーカーがこぞって新車を投入し、対抗するために本車を開発した。
スタイルは現在で言うネイキッドに分類される。
全体的な雰囲気は今なお販売されているCB400スーパーフォアに通じるものがある。
また、カラーリングも後にCB400やモンキー等に受け継がれた。
クラス最後発なだけあり完成度は高く、最高出力48馬力のエンジンはライバルを上回った。
当時のホンダお得意のコムスターホイールや、ブレーキローターを隠すインボードローター、コンビネーションタイプのテールライトなど、外観的にもライバルとは一線を画していた。
本車は発売と共に大ヒットを記録。
1983年に一旦生産終了するも、市場の要望に応え1984年に再生産が行われた。
当時は原付を除く二輪車の販売台数トップの記録を樹立。
2003年にビッグスクーターブームの追い風を得たヤマハ・マジェスティが上回るまで、20年間保持し続けた。
生産終了から30年以上が経った現在でも人気は高く、中古車には軒並みプレミアが付いている。この人気の高さから盗難が相次ぎ件数も通常の3倍と突出していることから、本車は盗難保険の加入を拒否される異例の事態となっている。加えて当時は何らかの後ろ盾がなければヤンキー等に目をつけられ強奪されるあるいは車で轢き殺されるという事もあった。
本車を所有するには要塞クラスのセキュリティが必須であるといっても過言ではない。
また、現役当時より暴走族からの支持が厚く、族車の定番であった。
昔の暴走族のビデオや写真を見ると、必ずと言っていいほど写っている車種の一つである。