概要
1996年、マグダネル・ダグラス社はF-15Eをもとにステルス性能を取り入れた改修型F-15の開発を発表する。そうして開発されたのが『F-15SE』で、「サイレント・イーグル」と命名されている。
一番の特徴はステルス性能のために大きく変更された外観で、これは
・ステルス性能のため、兵装を機内(コンフォーマルタンク)内部に収容する
・垂直尾翼を外側に10度倒して巡航飛行時の抵抗軽減
・電子機器を入れ替えて最新式に
・機体各所にレーダー波吸収材を採用
といった改修によるもの。
その代わり、搭載できるのはAIM-120・AIM-9等のミサイルが計4基程度となる模様。またステルス性を考えなければ従来通り外部兵装による重装備が可能(要コンフォーマルタンク換装)。
他にもボーイング社は『機体前面のステルス性は、F-22、F-35などの第5世代ジェット戦闘機に匹敵する程度にまで向上させることが可能』(wikipedia)としているが、正面以外のステルス性は劣るという事でもあり第4世代ジェット戦闘機を基にした設計では限界がある事を示している。
輸出
輸出先の有力候補としては、アメリカの同盟国でありF-15の採用実績もある日本や韓国、イスラエル等があった。が、今挙げた国家は最終的にF-35を採用している。
2013年に韓国がF15SEの採用を決定したと報じられたが、日本がF-35を採用した事もあり、その後韓国もF-35に切り替えている。
以降、特に採用する動きは無く、開発元のボーイングの音沙汰も無い(ただし正式に開発中止がアナウンスされた訳ではない)。