公式サイト: www.ferfrans.net
沿革
Ferfrans Specialtiesは、軍・法執行機関向けの装備開発の為に、フェルディナンドとフランシス・サイ兄弟によって1998年に設立された。全ての製品は米国内で製造されていたが、Ferfrans の製品は、フィリピン国家警察特殊戦闘部隊(PNP-SAF)や米軍部隊から評価を得ていた。
特に、PNP-SAFの任務は非常に過酷なもので、フィリピン共産党の軍事組織である新人民軍(NPA)やフィリピン人イスラーム教徒の反政府武装勢力(MILFやMNLF)、アブ・サヤフやジェマ・イスラミアといったイスラーム原理主義過激派テログループなどの多くの脅威に対処し、犯罪を処理する必要があった。従来の戦争の型にはまらない、新しい時代の不正規戦に対応する為に、Ferfrans は "SOAR"(Special Operations Assault Rifle; 特殊作戦アサルトライフル)を開発した。これは、配備数が多く兵士たちの馴染みも深い M16A1ライフルをベースに改良を加えたもので、資源が限られているフィリピンにとっては好都合であった。
代表作 "SOAR"
"SOAR"の最大の特徴は、Ferfrans独自の発射レート低減システム(RRS Rate Reduction System) を搭載している事であり、通常のM16/M4カービンの発射レートが毎分900発であるのに対して、Ferfrans SOARは毎分550~650発まで発射レートを抑えている。このシステムによりフルオート発射時の制御がより容易なものとなり、精度と火力を最大限に発揮し両立することが可能となった。2008年初頭には、作動方式をショートストロークガスピストン式に変更した "SOAR-P" (P; Piston) を開発し、その後も PDW (個人防衛火器) モデルや SAW (分隊支援火器) モデルなど、多くのバリエーションを開発・生産している。
Ferfrans SOAR は現在、フィリピン、マレーシア、ペルー、インドネシアなどの東南アジア諸国で使用されている他、アメリカ国内でも米陸軍によりテストされていて、ロサンゼルス市警や地方警察の SWAT チームでも使用が確認されている。
製品一覧
Ferfrans 公式サイトによる。
- SOAR
- SOAR-P (SOAR-Piston。 SOARのガスピストン式モデル)
- SCW (Sub-Compact Weapon。 SOARの7.5インチバレルモデル)
- HLVAR (High Volume Light Automatic Rifle。 SOARの分隊支援火器・マークスマンライフルモデル)
- SOACR (Special Operations Adaptive Combat Rifle。 SOARの7.62x51mm弾モデル。ガス直噴式とガスピストン式を切り替え可能)
- RMGL 403 (Rail Mounted Grenade Launcher。 M203タイプの40mmアンダーマウントグレネードランチャー)