Female to Maleの略。性同一性障害の当事者もしくはトランスジェンダーのうち、出生時の性別(生まれた時の性別)は女性であるが、性自認は男性である人のこと。
トランスジェンダー男性、トランス男性とも呼ばれる。近年では海外のLGBTQ+コミュニティを中心にこのような呼称のほうが当事者に対してより相応しいとする風潮が強まっており、FtMという名称そのものについては医療機関においては未だに使われているが、日常的な会話や公的な報道メディアにおいては「FtM」よりも「トランスジェンダー男性」「トランス男性」と表現されることが増えている。
当事者への配慮について(トランス男女共通)
トランスジェンダー全般や性別違和を抱えている人への一般的な配慮と同様に、トランスジェンダー男性当事者である人への性別に関した表現には配慮を要する。
例:
- 三人称としては『彼(He)』を使用する
- 「○○男子」など男性である表現で扱う(診断記録は性転換などの場合は除く)
- 俳優の場合は「男優」として記載する
また、トランスジェンダーの説明において、自認する性別とは対になるほうの性別に言及する際に「身体/肉体の性別」という言葉がよく用いられるが、この言い方に傷つく当事者も少なくない。そのため、当事者の心理に寄り添った言い方として「出生時の性別/生まれた時に割り当てられた性別」という表現をすることもある。
FtMの場合だと「身体は女性だが心は男性である人」と言うよりも「出生時に女性として割り当てられた男性」という表現のほうがより適切とされる。よりくだけた表現をするならば「女性の身体で生まれてきた男性」といったところになる。
医療においては身体の性別の方で適切な治療法を受ける必要がある事は仕方のないこととされている。(性転換の治療を受けた場合、その後の適切な治療法そのものが多少変化するので医師に相談する必要がある。)
近いものとして創作においては転生ものがある。
関連タグ
トランスジェンダー 性同一性障害 LGBT LGBTQ
カントボーイ アンドロモーフ 転生 転生者 転生もの TSF:創作における表現で当てはまることのある属性、および実際にトランス男性を示す俗称(当事者による自称も含む)として使われることもある
対となる用語
MtF … 出生時の性別(肉体)は男性、性自認は女性である人