GTAVCS
ぐらんどせふとおーとばいすしてぃすとーりーず
基本的にはGTALCSとほぼ共通であるが、ストーリー上主人公が軍人であったせいか、近接格闘がLCSより進化し、ガード、羽交い締めほか掴み技、絞め技が追加されており、柔軟度が増している。また、海を泳げるようになったため、そのことに関連して水中でのスタミナも追加されている。
LCSと異なり、水上飛行機やヘリコプターも操縦することが可能になったほか、水陸両用車、ホバークラフトなど多種多様な乗り物が存在しており、移動の楽しみも増えた…かもしれない。だが相変わらず緊急車両ではラジオが聴けないのが残念。
エンパイア・ビルディング(Empire Building)という物件経営および、ギャング同士の抗争、勢力争いを掛け合わせたようなシステムが実装された。主人公がボスであるため、ある種難易度の高いお使いゲームだったLCSに比べると、プレイヤーの裁量が大きくなった面がある。しっかりと投資し、勢力を拡大すれば後が楽になるため、積極的に取り組むのも良いだろう。
1984年、フロリダ州マイアミにある架空の都市バイスシティ。主人公のヴィクター・“ヴィック”・ヴァンス(Victor Vance)は弟の治療費を稼ぐため、陸軍伍長として、フォート・バクスター基地に着任する。しかし、そこで出会った上司、ジェリー・マルチネス軍曹から薬物関係の“お使い”を引き受けてしまい、そのことが原因で除隊されてしまう。マルチネスへの復讐心、そして家族、自分のために、ヴィックはさまざまな人物と出会い、バイスシティの裏社会でのしあがっていく。
ヴィクター・ヴァンス
本作主人公。28歳。ドミニカ系アメリカ人。軍人であったからか、銃火器の扱いや格闘術に長けており、戦車やヘリまで操縦してしまう。背は低いという描写があるが、グラフィックから判断するに筋肉は発達している模様。母親が薬物中毒であり、まともに子育てをしなかったが、イーニッドおばさんと呼ばれる女性に預けられたために、短気だが良識ある人物に育った。それは生活のためとはいえ犯罪に手を染めること、薬物の使用等に嫌悪感を示していることから読み取れる。なおGTAVCの冒頭で撃たれたランスの兄弟はこの男であり、シリーズ初の死亡が確認された主人公となった。(長らく唯一であったが、後にGTA5にて前作の主人公の1人であったジョニー・クレビッツが死亡したため唯一では無くなった。)
え、訛りも性格も顔も違うって?きっとキューバかドミニカで陽気になったんじゃない?
ランス・ヴァンス
ヴィクターの弟。26歳。VCに登場したランス・ヴァンスであるが、まだ兄もいるせいか、少し幼稚な行動も目立つ。ヴィック曰くボーイスカウトはクビになる、問題を起こしてばかりとトラブルメーカー。短気な部分は兄と似ているが、ケンカにも酒にも弱い。見栄っ張りで派手好きなため、ストーリー中、自分で用意した車(ペレニアルというステーションワゴン)にすら文句を言っている(ちなみに、彼の愛車はランボルギーニ•カウンタックをモデルにしたインフェルナスという車)。ただ、適応力はあるようで、裏の世界で生活することに道徳的な葛藤は見られない。
名前でいじられることが多く(VCでもトミー・ベルセッティに「変な名前」と言われている)、クエンティンなる偽名も用いる。
ジェリー・マルチネス
本作ラスボスの1人。軍人でありながら薬物の売買や取引を行っており、卑劣で執念深い性格である。自分を悪人と認識しており、ヴィックについて「悪人同士のゲームで善人ぶっている」と指摘した。表の顔は軽い性だが、かなり下品であり、基地内でアレなビデオを見ていた上に娼婦まで呼ばせるほど。スペイン語圏の先祖を持っているのか、ディエゴとはスペイン語で会話している。
アルマンド・メンデス
バイスシティにおける麻薬王の1人で、弟のディエゴとともにメンデスファミリーを統括する。ヴァンス兄弟も恐れていることから分かるように、残虐である。ヴァンス兄弟を利用した挙句殺そうとするが、その結果は…
ディエゴ・メンデス
本作ラスボスの1人。無口な上スペイン語しか話さないようで、劇中でもヴィックとは会話がほぼ成立していない。プラトンを愛読しており、見かけによらず知性派かもしれない。劇中でレニ・ヴァッスルマイヤーと交際していたことが明かされるが、交際当時彼は(一応)男だったので、ディエゴはバイセクシュアルであったのだろう。一応というのはレニの項目で詳しく見ていただきたい。
フィル・キャシディ
シリーズおなじみの呑んだくれ武器屋。ブームシャインなる酒を密造しており、やはりこれも相変わらずよく爆発する。そんなブームシャインを爆発寸前の倉庫から救出(?)するミッションは序盤でありながら、かなりの高難度ということもあり今も尚みんなのトラウマとして語り継がれている。マルチネスの武器を扱っていたが、彼の部下に襲撃されたことがきっかけで袂を別つことになる。
ルイーズ・キャシディ・ウィリアムズ
フィルの妹で、マーティーの妻。胸にバラのタトゥーをしている。一児の母で、本作のガールフレンドあるいはヒロイン役。マーティーから救われたことで、ヴィックとは親密になるが、様々なトラブルに巻き込まれ、アルマンドによって殺されることになる。
マーティー・ジェイ・ウィリアムズ
白人貧困層のトレーラーパーク・マフィアを仕切るボスで、それなりの勢力があった。しかし家族への当たりが度を越しており、結果としてルイーズを娼婦にしようとするが、ヴィックに殺害された挙句、裏稼業まで乗っ取られることになる。
リカルド・ディアス
VCにも登場した麻薬王。メンデス兄弟を警戒しており、隙あらば潰そうと考えている。本作ではコカインを吸っており、いくぶん陽気で気さくになっているが、締めるところは締める。ヴィックとはレニの紹介で出会う。ヴァンス兄弟はメンデス兄弟と対立しており、後ろ盾が必要だったため、リカルドは協力するかわりに彼らを利用することになる。
レニ・ヴァッスルマイヤー
男性なのか女性なのか、性別を超えたところにいるドイツ系映画監督。劇中で4回目の性転換(男性から女性)をすることになるため、誕生時は女性であったと思われる。長身で奇抜な格好をしており、普段は女口調だが銃を握ると男口調になる。実は14年後のLCSでラジオパーソナリティーとして活躍していることがわかる。
フィル・コリンズ
実在の人物を登場させてしまった。しかも超大物ミュージシャンである。バイスシティには公演に来ているが、金銭トラブルで命を狙われる羽目になる。ミッション終了後、彼のコンサートはゲーム内で見ることができるぞ。
ウンベルト・ロビーナ
VCにも出演したキューバンギャングのボス。男の中の男を求めるくせに想像を絶するヘタレで、VCでもそれは健在である。ただ受けた恩を忘れるような輩ではなく、メンデスファミリーとの抗争でヴァンス兄弟に加勢した。
設定ミス?
実はヴァンス兄弟の設定に齟齬が生じている。ランスの年齢はVC(1986年)では32歳であるが、VCS(1984年)では26歳。つまり4歳ずれているのだが、これは後発作品であるため、設定を練り直したことから来るものであろう。ヴィクターの性格等もこれに起因すると思われる。まあヴィクターは殺されるモブ1だったから仕方ないかもしれないが…
モバイル版について
現在、PS2三部作やLCS、DSで発売された違う世界線のGTAはモバイル版で配信されているが、未だ「3」の世界線で唯一モバイル版が配信されていない。
原因としては、本編にフィル・コリンズを登場させてしまったことで、彼の事務所や関係者等から許可を取れていないといった事が考えられる。