概要
M3はセダン型のスポーツカー。3シリーズの兄弟車種であり、BMWのチューニング会社であるMスポーツが開発した。3シリーズよりもスポーツ向きなのが特徴。
読みは、英語の「エムスリー」が世界共通の読み方である。「エムサン」でもドイツ語読みの「エムドライ」でもないのでこれらの読み方は通用しない可能性があるのでご注意を
歴代モデル
これまで6度フルモデルチェンジを受けている。
初代 E30系 (1985-1990)
E30は1985年に登場したモデルで、すべてがMTモデル限定でこの型のみ直4エンジンで左ハンドル仕様のみで右ハンドルはなかった。見た目がかなり派手なエアロパーツで覆われており、一目でM3と分かりやすいくらい当時は派手だった。
この代ではレースに勝つために徹底的な設計をされていた。M3を販売し続けた理由は当時熱狂的だったグループAのホモロゲーションの取得と当時ライバルだったスポーツセダンのメルセデス・ベンツ130Eの対抗意識のためだった。この二台はドイツツーリングカー選手権でもバチバチに争うなどの激闘を繰り広げた2台であった。
2代目 E36 (1993-1998)
先代と変わっておとなしめになり直6になり新たに2ドアクーペと4ドアセダンが追加された。
先代に存在専用エアロパーツは存在しないものの、元となった3シリーズと共通のM仕様のエアロパーツを装着し販売することができた。
セミATが追加された。
ここからBMWおなじみの直列6気筒を搭載していたが、
マイナーチェンジによりさらにパワーアップし、
後期型はエンジンも大きくなり3.0Lから3.2Lに上がるなど戦闘力は着実に上がっていった。
3代目 E46（2000~2006）
M3おなじみの直6とセミAT、そしてMTモデルなどもしっかりと引き継がれた。この型のみハイパフォーマンスモデルが2種類ありそのうちの1つはホモロゲーション取得するためだけに開発されたなどある意味初代のリスペクトがあったモデル。ハイパフォーマンスモデルのうちM3GTRはどのM3よりも見る頻度が少ないかなりレアなM3となっている。詳細はM3GTRにてまた詳しく解説する。
4代目 E90/E92/E93（2007-2014）
モデルコードはそれぞれセダンがE90、クーペがE92、カブリオレがE93となる。
先代にはなかったカブリオレが復活。そしてこの型は唯一直6が設定されておらず、V8のみとなる。そして最後のMTが常設されたモデルでありこれよりあとのM3はMTが廃止されるなどの変革が起き始めた。
5代目 F80（2014-2020）
この代からクーペとカブリオレとクーペを弟分のM4に移設してしまったのでセダンのみの設定となる。
V8を廃止し再び直6を搭載するようになった。そして直6ターボになったのもこの頃から。
そしてF80の開発で強く意識されたのは『サーキットでの走行性能の向上』であった。開発には2012年DTMチャンピオンのブルーノ・スペングラーら、BMWのワークスドライバーが深く関与しているほどであり、ガチガチにサーキット走行に強いので気軽にサーキット走行でプッシュすることができた。
6代目 G80 (2021-)
現行型。一気に鼻(ギトニーグリル)がでかくなった。そしてミッションも8速ATのみになるがM3シリーズ初の4WDが設定されたり、2022年6月23日にはM3史上初となるツーリングモデル（ステーションワゴン）が発表されたりなどこれまでのM3とは違う新しいM3を見せてくれている。
モータースポーツ
M3とモータースポーツは切っても切れない関係であり、初代はさきほど述べたとおりグループAや、DTMなどに参戦しており、スプリントから耐久レースまで輝かしい成績を残した。
E46とE92も耐久レースで主に参戦しており、それぞれニュルブルクリンク24時間レースで優勝している実績を持っている。
M4が出てからはモータースポーツでの活動はほぼなくなったが、最新型のG80はMotoGPのセーフティーカーとして活躍してるなど、やっぱりM3とモータースポーツは切っても切れない関係である。
