RedRaven(レッドレイヴン)とは、藤本新太の漫画である。
スクウェア・エニックスの月刊誌『月刊少年ガンガン』にて2010年5月号から2013年12月号まで連載された。
鴉が啼くと人が死ぬ
故に獲物は恐れ戦く
それが鴉の存在理由――
概要
近代のイタリアを模した世界で描かれるダークファンタジー作品。
政府の秘密機関『RedRaven(レッドレイヴン)』に所属する少年・アンディと、かつて闇に葬り去られたマフィアの遺産「スキャッグス」を巡る物語。
マフィア同士の抗争に裏社会の陰謀、さらに血生臭いシーンや不条理な現実を突きつけられるシーンも多いなど、そのダークさ加減ではここ近年のガンガン系漫画ではなかなかのものがある。
あらすじ
鴉が啼くと人が死ぬ――。
マフィアが警察以上の権力と地位を持ち、各々がしのぎを削る某国家。
その国には、ある「噂」があった。
「赤い『判定所』が届くと、真っ赤な衣装に身を包んだ執行人が来てその人間を殺す」と。
そして、多くの犯罪者やマフィア関係者が、その「噂」のせいか否か不審死を遂げていく。
今日もどこかの町で、赤いコートを着た何者かが『判定所』を携えて彷徨い歩く。
彼らの名は『RedRaven』。
法と秩序の下に裁きを下す、闇の『最終』執行人。
登場人物
RedRaven
- アンディ(RedRavenⅣ「片目の首狩り屋」)
- ウォルター・マーキン(RedRavenⅡ「背信の葬儀屋」)
- ジョゼフ・カルヴィ(RedRavenⅢ「人間電気椅子」)
- シルヴィオ・クレリチ(RedRavenⅠ「堕ちた首縛者」)
- コニー(RedRavenⅤ「毒煙の精神侵奪者」)
- ライアン・オーブリー(RedRavenⅥ「享楽の異端審問官」)
- スコット・ゲティ(RedRavenⅦ「空葬の教唆者」)
- シャルル
- カルロ・スカラルッティ
- モニカ
マフィア
ジョルダーニ家
カッチーニ家
白いマフィア
用語
RedRaven
政府が擁する秘密機関。
政府が増長したマフィアに対抗し、彼を粛正するために生み出した『直接的な最終手段』。
別名、「強制裁判所」の異名を持つ武力介入組織である。
「執行人」と呼ばれる処刑人は、各々に処刑器具とそれに合わせた銘を持つ。
現在、アンディを含めて7人登場している。
スキャッグス
かつて一大勢力を成した、今は無き巨大マフィア・スキャッグス家の「闇の遺産」。
特殊な性能を秘めた強力無比な武器で、スキャッグス家が壊滅した今も一部のマフィアが裏ルートで収集し、これを所持している。特に『ナンバー入り』と呼ばれるものは性能が高く、それ一つで町一つの勢力図を軽く塗り替えるほどの威力を秘めている。
政府の取締対象のなかでも最重要に位置づけられるものの一つであり、所持しているだけでも執行対象として執行人が派遣されることになる。