🪐概要
RimWorldとは、カナダの独立系ゲーム開発会社である「Ludeon Studios」が開発したコロニーシムゲームである。リアルタイムストラテジー(RTS)の要素が強い。
宇宙船の不慮の事故により脱出ポッドで辺境の惑星に不時着する所からゲームは開始される。
入植者と呼ばれるキャラクター達は性格や職業、スキル、得意な作業や不得意な作業、各々異なる性格を持っている。プレイヤーは彼らの得意分野に合った仕事を割り当て、建築や栽培、畜産、服や武器を作り、時には戦闘などに関して指示を出し、コロニーを構築していく。最終的には惑星からの脱出(宇宙船建造の他、既存の宇宙船まで長距離を移動する等)を目指すのが基本的なプレイになるが、永住する事も可能である。
🪐特徴
コロニーシムにおいてはその運営で様々な課題と試練が用意されており、RimWorldにおいては外敵からの襲撃とその後始末や後遺症にどう対応していくのかが、コロニー崩壊を防げるかを決めるだろう。
🪐ストーリーテラー
まず、襲撃や物資の漂着、災害などのイベントを頃合いを見て発生させる、一般的なTRPGにおける「GM」の立場である「AIストーリーテラー」の存在が挙げられる。カサンドラ・フェーベ・ランディの3人から成り、それぞれ「挑戦と緊張が徐々に上昇」「じっくり基地建設に挑む時間をくれる」「無秩序にイベントを起こしたり起こさなかったりする」という傾向がある。シナリオ内のイベントの頻度や内容は、彼らと選択した難易度スケールに依存する。
🪐コロニー発足と拡大
次にコロニーを作る土地を決める。平原、山岳、熱帯、寒冷地、乾燥地帯など環境・資源は様々。道や他派閥からの距離も計算しておくと取引の時に楽かもしれない。
そうしたら生活基盤を整えよう。資源を集めて建物を建て施設を作り、食べ物や衣服、娯楽を用意する。入植者にとって快適な環境を作っていくことで入植者たちはより長時間より高度な作業が可能となっていく。
生活に余裕が出てきたら新しい入植者を迎えることを考えても良いかもしれない。1人でできることは限られている。入植者が増えれば発展は加速し、襲撃にも対抗しやすい。
🪐他派閥への対抗、または協力
Rimworldには文明的な連合体から先住民、そして宙賊といった派閥が存在しており、関係が悪い場合はコロニーを襲撃してくる。逆に関係悪化を厭わなければこちらから襲撃することも可能だ。成功すれば資源と新しい囚人を獲れるだろう。
法体制の無いRimWorldにおいて、他派閥からの襲撃は当然として備えなければならない。武器と防具を準備し、壁と罠にてキルゾーンを建築して、戦闘技術や医療技術を磨いておく。
コロニー内の資産価値が高いと襲撃が激しくなるため、不必要なものを溜め込まないよう処分する反面、目標を叶えるために襲撃に備えるためにと資材を集め対抗していくと資産価値が上がっていく。その塩梅を決めるのも腕の見せどころ。
ただ、他派閥との関係は敵対だけではない。中立的な立場から交渉することもあれば、関係が発展し友好的な派閥とは協力関係になる場合もある。
土地や家畜によっては取れる素材が偏ることも多く、取引やクエストでしか手に入らない物品もある。社交スキルが高い入植者ならお得に立ち回れる。
また、人類だけでなくメカノイド(古代兵器)や巨大な虫、凶暴化した動物が襲撃に来るケースもある。事前交渉不可な彼らはコロニーにとって脅威になる。
🪐部位欠損や心情、精神崩壊
人間や動物は部位欠損する。入植者達には、部位ごとに耐久が設定されており、それが尽きると、千切れたりもげてしまい、作業速度が落ちたり最悪動く事が出来なくなる。特に高難易度の場合、戦闘やイベントの過酷さから部位欠損はどうしても増える。
対策として、強力な防具を装備する他、捕らえた捕虜の部位を移植、義足・義腕を装着するなどがある。辺境の惑星においては原始的文明と発展的文明が混在しており、単純な義肢もあれば元の腕より機能的な機械義肢も存在する。
加えて人間達には心情というパラメータがあり、心情が下がりすぎると精神崩壊を起こしコロニーに放火したり仲間を殺そうとしたりする場合もある。逆に心情が上がった状態を維持した場合は意欲的になり、自らの仕事で良い結果を得る。
コロニー運営の結末は内部崩壊か、それとも最先端の発展か、入植者達の心情管理は極めて重要な要素と言える。
🪐DLCやMODによる高い拡張性
正式版発売以降もアップデートやDLCも発表されている他、MODも豊富であり長くプレイを楽しめる。
ただしMODはあくまで非公式の追加要素であり、導入は自己責任である。とはいえ、ゲームの難易度変更から追加アイテム、利便性を高めるものや見た目だけの変更、さらには追加種族や追加シナリオなどゲーム性そのものを変えてしまうMODもあり、この拡張性もRimWorldの魅力の一つである。
ちなみにゲーム内言語を日本語にしようとすると、頼れるのは有志によるMODである。感謝。
🪐各DLCの特徴
・👑RimWorld Royalty
派閥に帝国が追加され、爵位のシステムや超能力を使う事が可能になる。
・⚖️RimWorld Ideology
「思想」の概念と、ドライアド(木霊、木の精霊)を追加する。動物や植物を大切にしたり、カニバリズム(人肉食)を教義にする等、多様なプレイが可能になった。
・🧬RimWorld Biotech
子供とメカノイドに関する追加が主。子供は妊娠や人工培養により誕生し、教育してスキルを学ばせる事も出来る。また、製造したメカノイドに家事や戦闘を行わせる等、コロニーの戦力に加える事が可能になった他、メカノイドの種類自体も増加した。
・🪦RimWorld Anomaly
闇のアルコテック「ヴォイド」が追加。グールやシャンブラー、寄生体や血の雨、そして儀式といったホラー的存在や現象が存在するようになる。モノリスを調べることでヴォイド独自の研究ツリーや思想が開放され、まるでダークファンタジーのような世界観となる。
DLCの中でも複雑かつ高難度のため、まずはDLC無しのバニラや他のDLCから遊ぶことを推奨されている。
🪐余談:猟奇的要素
概要欄にもあるが、Rimworldには猟奇的な要素も登場する。人肉食や敵の死体を剥ぎ人皮で服を編む、薬物で心情を上げるといった事がその例に当たる。また、DLCを追加していくことで多角的なプレイが可能になる反面、そういった猟奇的要素もまた追加され、多様化を重ねていくことになる。
むしろ猟奇的に楽しむのはもちろん、プレイヤーがそれらの非倫理的行為を避け、行わない自由もある。しかし、敵対派閥がそれらの行為をもって娯楽とし、略奪や商売を行うことを止められたりはしない。辺境の星に、確かな倫理など存在しない。
このように文章だけだとグロテスクに感じるが、実際は2Dアイコンであり、上記の様子が細かく描写される訳ではないためグロ要素が苦手な方でも恐らく問題ない。購入を悩んでいる方は一度プレイ動画等を見て判断する事を推奨する。