ストーリー
人類が宇宙に進出した世界。フェーズゲート(ワープ用ゲート)の建造に向かうアルテラ社所有の宇宙船「オーロラ号」はある副任務のために海洋惑星「4546B」に接近するも、その途中に突如爆発し、墜落してしまう。
主人公は脱出中の事故で気を失うも、無事に着水を果たした脱出ポッドの中で目覚める。
衝撃で機能の一部が壊れた脱出ポッドで使えるのは数日を何とか生き永らえる程度の食糧と医療器具、そしてサバイバル道具の作成や簡単な食糧の加工が出来るファブリケーター。
これらを駆使し、海を泳ぎ素材を集め、ポッドの機能を回復させ、生き延びなければならない。
なぜオーロラ号はこの星を目指し、そして墜落したのか。
自分がこの星を脱出するためには何が障害となり、どうすればいいのか。
生き延びるための探索の中で得た情報はそれらの答えにつながって行くだろう。
概要
広大な海洋惑星「4546B」を舞台に、宇宙船「オーロラ号」墜落事故の唯一の生存者である主人公を操作して生き抜くサバイバルゲーム。
いわば海洋版Minecraftだが、あちらと比べストーリー性が強く、探索していけばおのずと目的も決まってくる。
基本的に活動の舞台は水中なので当然酸素の概念があり、またサバイバルゲームという事でサバイバルモードでは水分と満腹度も存在する。体力制でもあるので、これら四つに気を配りつつ探索を進めていく必要がある。
Minecraftの作業台にあたるファブリケーターで作れるものは最初は限られているが、墜落したオーロラ号周辺などで様々な物資の破片をスキャンするなどして設計図を集める事で海中基地とその設備、潜水艇やパワードスーツなどを作れるようになっていく。
また、最初こそ事前情報一切なしでサバイバル環境に放り込まれるものの、オーロラ号の事故の経緯から小魚一匹の生態に至るまで膨大な設定が用意されており、これらはスキャンや遺留品の回収などでアンロックされていく。コレクター要素や図鑑を見るのが好きなプレイヤーにもおすすめできる作品。
他にも本作の特徴として攻撃用の装備品類がサバイバルナイフ以外ないという点が挙げられ、そのサバイバルナイフもあくまで「素材収集」や最低限の「自己防衛」用なので攻撃手段はないに等しい。
これは本作が、基本的には敵を倒して進むゲームではなく、攻略上倒さなければいけないような「敵」は、ナイフで倒せるようなサイズしかいないためである。
それ以外のナイフで倒すようなレベルではない敵は、「HPの設定はあるので、システム的には倒すことは可能」というだけであり、ゲーム的には倒す意味がほとんどなく避けて通るのが正解で、それでも敢えて倒すのはやり込みの領域となる。
ナイフよりも威力が上の武器として、乗り物にセットして使う武器として毒ガス魚雷や吸引魚雷などと言ったものはあるが、これらも他のゲームで出てくる火薬兵器、エネルギー兵器の様な破壊力はなく、お気持ち程度と言っても過言ではない。
これら、主人公が入手できる武装レパートリの貧弱さについては、作中の設定では「オブラクシス・プライムの虐殺事件」以降ファブリケーターなどから武器類の設計図は削除された」という歴史があると説明されている。
2014年12月からのアーリーアクセスを経て、2018年1月23日に正式リリースされた。言語は字幕とUIが日本語を含む全21言語に対応(音声は英語のみ)。また、Oculus Rift/HTC Vive/Valve Indexと言ったVRデバイスに正式対応している。
その後は同年12月にPS4版/Xbox One版もDL配信が開始された(海外ではリテールパッケージ版も同時期に発売済み)。正式発売後も何度かアップデートがされている。
Subnautica:Below Zero
Subnauticaパッケージ版発売後のアップデートと並行して続編である『Subnautica:Below Zero』の開発が進められ、2019年1月よりSteamのアーリーアクセスとして配信、正式版は2021年5月14日にPC(steam、EpicGameStore)、Xbox(SeriesX/SeriesS/One)、PS5/PS4、NintendoSwitchで同時発売された。2022年9月には建造物が追加されるアップデートが行われている。
キャッチコピーはBrave the Cold(冷酷非情に立ち向かう)。時系列的にはSubnauticaのエンディングから1年後、舞台は同じ惑星4546Bだが今作のフィールドは寒冷地帯であり、陸上探索の強化と体温低下の要素の追加、前作と似ていながらも微妙に違う寒冷地帯特有の生物群などが探索者を待ち受ける。ストーリー面でも主人公やその周囲により深い設定が構築されており、アドベンチャーの部分が強めのゲーム性に仕上がっている。
一方でフィールドは全体的に狭い上に入り組んでおり、海洋探索というよりダンジョン探索の趣が強い。
ストーリー
ゼノワークス社に所属する生物学者ロビン・アヨーはある時、姉でありアルテラ社の技術者であるサマンサ(サム)の死の報せを受け取る。その報せをもたらしたサムの同僚は、その裏に不可解な動きがあったことを密かに伝えた。ロビンはサムの死の真相を探るべく、当時彼女が赴任し、現在はアルテラの撤収によって再び無人となった「4546B」に監視衛星の目をかいくぐり降り立つ。
そうして調査を始めた極地の海の底には、彼女に向けて放たれるSOSの信号と、アルテラの目をかいくぐり彼女以前から隠れ棲む存在がいた……。
Subnautica2
2025年のアーリーアクセス開始に向けて開発中。環境は一新され、マルチプレイにも対応予定。
基礎アイテム
「サバイバルナイフ/サーモブレード」
序盤から中盤にかけてお世話になるであろう
まともな攻撃手段であるナイフと、その強化バージョン。
威力は決して高くないが小型肉食魚「バイター」や通称カニこと「クラブクロウラー」など
小型生物であれば容易に退治できるほか、
何度も攻撃すればリヴァイアサン級も倒せる(数百回単位だが)
「スキャナー」
対象をスキャンし、データバンクに設計図や生物情報を登録する分光スキャナー。
序盤から終盤までずっとお世話になる必需品。
対象をスキャンすることで様々な設計図を得られるためいつも持ち歩いているとかなり便利。
というかこれがないとほぼ進まない。
場合によってはセルフスキャンも可能。
「リペアツール」
乗り物ができてから出番が増える便利アイテム。
名前の通り修理ツールで、ぶつけやすいシーモスなどは
特にお世話になるだろう。こちらも持っていて損はない。
ちなみにこれがないとせっかく作った基地が水没することもある。
乗り物
「シーグライド」
最初に手に入れる事になる「乗物」。手で掴んで使用する水中推進モーターであり、コクピットなどを持たないため、残念ながら潜水時間は増やしてくれない。
しかしこれを手に入れることで行動半径は圧倒的に広がるうえ、「手で持てる」という携帯性のため、中盤以降も他の乗物が入り込めない狭所で活躍する。
「シーモス」
「シーモスは高速で安全な移動手段ですが、水泳が大臀筋やエンドルフィン値に良いことを忘れないでください。」
3m程度の一人乗り潜水艦(宇宙でも使えるらしい)。
序盤から終盤まで使えるが、深度限界が他の乗り物と比べて浅いため、
終盤はもっぱら移動手段のみになることが多い。
魚雷発射アップグレードを装備することで最大4門の魚雷発射管を装備可能。
「プラウンスーツ」
深海用作業用の強化服。バッテリー切れしないかぎり酸素をサポートしてくれる他、腕を換装することでさまざまな機能を持たせることができ、鉱物資源の採掘を行うドリルや、撃ちだして移動をサポートするワイヤーアンカー、攻撃用の魚雷アームなどを取り付けられる。ゲーム中盤~後半の主な移動手段。
「サイクロプス」
ゲーム中最大の乗り物である潜水艦。設定上は三名ほどで操縦する艦だが、ソロプレイのため一人で操縦することになる。
他の乗物に比べて格段に大きなサイズのため、ゲーム後半の海底洞窟などでの運用には慣れが必要だが、内部に基地設備を設置することができ、プラウンスーツ一機を格納できるなど、移動基地として活用できる。また「エンジンスイッチを切って完全停止させると、敵性生物から攻撃対象にならなくなる」という特徴がある。
Pixivにイラストの存在する登場生物
- ピーパー(Peeper)
開始地点周辺など、浅い海全般でよく見られる魚。
大きな黄色い目が特徴的。食用であり、調理した際の満腹度の回復量も食用魚の中で2番目に多いため序盤~中盤にかけての大切な食料である。
- サンドシャーク(Sand Shark)
砂地の地形になっている浅い海で見られる肉食魚。
獣のような鳴き声を上げながら砂煙を立てて泳ぎまわり、周囲の自分より小さな生物に見境なく食らいつく獰猛な存在。
もちろんプレイヤーも対象だが、動きは単純なので慣れてしまえば軽くあしらう事が出来る。
- リーフバックリヴァイアサン(Reefback Leviathan)
※イラスト左上
赤い海藻の生い茂るグラッシー台地(Grassy Plateaus)の海面近くを回遊している超巨大生物。
エイかクジラのようにも見えるが、生物学的には甲殻類(カニやエビ)に近いらしい。
身体も鳴き声も大きいが全くの無害であり、背中に生えた海藻などを資源として回収できる。
- リーパーリヴァイアサン(Reaper Leviathan)
墜落したオーロラ号周辺を探索したプレイヤーなら一度は見た事のあるみんなのトラウマ。
リヴァイアサン級と称される超巨大生物であり、非常に獰猛な肉食生物。時々吠えたてたりしているのは単なる威嚇などではなくエコーロケーション(ソナー)らしく、こいつの吠え声が聞こえたら索敵範囲に入ってしまったと思って良い。全長は55mと、リヴァイアサン級生物では最小。
それでも生身で捕まればほぼ即死、設計図を集めてせっかく建造した潜水艇シーモスをもいともたやすく破壊してしまう程のパワーを持つ。絶対に近づかないようにしよう。
…なお、実はゲーム中終盤あたりで手に入るアイテムを上手い事活用すればナイフで123回斬りつけて倒す事ができる…らしい。
- ゴーストリヴァイアサン(Ghost Leviathan)
深海サンゴ礁海域(Grand Reef)やブラッドケルプ群生地(Blood Kelp Zone)など、深海の洞窟の入り口近くを根城とする超巨大生物。リーパーリヴァイアサンを上回るサイズの半透明の体を持つ。食性は微生物食だが縄張り意識が非常に強く、不用意にテリトリーに入ろうものならその巨体の体当たりを受ける事になる。
この星に隠された真相を暴こうとするプレイヤーの前に立ちはだかる番人にして、潜水艦サイクロプスの主な轟沈原因。
- シードラゴンリヴァイアサン(Sea Dragon Leviathan)
こちらは深海の洞窟の奥深く、不活性溶岩洞窟(Inactive Lava Zone)などに生息している某怪獣にそっくりな超巨大生物。全長は70~110mと、リーパーリヴァイアサン以上の巨体であり、さらに食らいつくだけでなく溶岩ブレスまで吐いてくる恐ろしい怪物。
しかし探索のためには縄張りを横切らないといけないのでなんとかうまくあしらおう。
ちなみに、関係のある生物の名前はアーキテクトという名前であり、やはりKAIJU感がある。
余談
- 公開されているジャンルこそサバイバルゲームだが、未知の環境と危険な生物にあふれている事から下手なホラーよりも怖いと評判。「最初はサバイバル、慣れるとホラー、余裕が出来るとアドベンチャー」とも評される。
- Youtubeなどに上がっている動画を見ると分かるのだが、無印、Below Zero共に、アーリーアクセス版初期と後期および製品版でストーリーラインが全くと言っていいほど違う。特にBelow Zeroでは、シナリオライターとそれ以外のスタッフで描きたいものの食い違いが起こった結果、途中で一からストーリーを書き直す事になったとか。
- リリース当初はとてつもなくバグが多かった。2022年12月のパッチでほぼすべての環境で挙動が改善されたが、依然として下記のバグは発生するおそれがあるため、プレイの際は「普段はこまめなセーブをする」ことと「おかしいと感じたらセーブをしない」ことを心がけたい。だがこれらの不具合があってもなお、数多のプレイヤーを引きつける魅力がこのゲームにはある。
- なお、今でも発生するバグの主な内訳は、地面の当たり判定にハマり動けなくなる"スタック"と、基地のハッチの判定がバグる事による"水陸逆転"。
- スタックはシーモスやサイクロプスの場合は「浅瀬に乗り上げるように停めない」、プローンスーツの場合はワイヤーで無理やり移動出来る「グラップリングアームを装備し、ハマったらこれを使う」ことで回避できる。
- 水陸逆転は何度か基地に出入りすることで解決する。そのため基地には「地に足をつけた状態」で出入りできるハッチを1つは用意しておくとバグが起きた際の保険になる。
- なお、今でも発生するバグの主な内訳は、地面の当たり判定にハマり動けなくなる"スタック"と、基地のハッチの判定がバグる事による"水陸逆転"。
- バグフィックス・UI改善・最新エンジンへの対応による安定性の向上などの修正作業は2作品で並行して行われている(公式ブログの該当記事)。BelowZeroでの修正作業が終了した後、SubnauticaにBelowZeroの要素を逆輸入し"Subnautica2.0"にすることがひとまずの開発のゴールとなっており、2022年12月15日に満を持してこのアップデートが実装された。
- 2022年12月15日のアップデートで描画やセーブ周りの処理が大幅に改善され、セーブ時間の短縮や安定性の向上がなされた。
- ちなみにシーモスやシートラックといった高速で動ける乗り物には体当たりに近いことができるのでプレイヤーによってはこうなることもある。
- しかし当然ながら元来体当たりは想定されていないため衝突扱いになり、ダメージが入る。なので体当たりを繰り返しているとお釈迦になる可能性があるので気をつけよう。
関連タグ
関連リンク
Steam購入ページ:Subnautica:Below Zero(PC)
PSstore購入ページ:Subnautica:Below Zero(PS4&PS5)
非公式攻略wiki(Subnautica:Below Zero)
この先ネタバレ注意!
- シーエンペラーリヴァイアサン
「Subnautica」に登場。水深1500mに存在するアーキテクトの研究施設、その最深部に隔離されているリヴァイアサン級生物。
高い知能を持ち、テレパシーによる意思の疎通が可能。また惑星4546Bに蔓延している高致死性の感染症『カラー』(と、それを引き起こすバクテリア)に対する抗体を作り出すことができるが、既に老齢で身体機能が低下しており、十分な抗体を生み出すことが出来なくなっている。
探索の中でプレイヤーもカラーに感染しており、それを治癒しなければ脱出できないためシーエンペラーに会わなければならない。会った時のやり取りから、プレイヤーからは「本作のヒロイン」「ママ」などと呼ばれている。
- AL-AN(アラン)
「Below:Zero」に登場。極地の海底の施設で意識体として保管されていたアーキテクトの生き残り。施設の寿命が近づく中でロビンに出会い助けを求めるが、種族間の認識の相違が原因でロビンの脳内に意識が転送されてしまう。
上記の経緯から「Below:Zero」はバディものとしての側面も持っており、彼が本来入るべき肉体の情報を集め再構成する事がストーリーの軸の一つとなっている。また、彼が保管施設にいた理由や経緯は訳ありであるようで、物語が進めば彼の口からそれを聞く機会が訪れるだろう。