概要
SCP財団日本支部は2023年をもって10周年を迎えた。
日本支部の歩みは以下の通りである。
サイトメンバー: 10716
ページ総数: 21832
JP-10th-birthcake
SCP-JP: 2853
GoI-Format-JP: 359
Tale-JP: 2082
アートワーク-JP: 447
剪定対象-子-JP: 3826
著者ページ-JP: 384
翻訳: 10596
イベント-JP: 26
コンテスト-JP: 34
カノン-JP: 20
連作-JP: 32
GoI-JP: 29
mGoI-JP: 29
世界観タグ-JP: 159
イベント
SCP財団10周年イベントでは、コンテストやキャンペーンなどが開催された。
AF-2023-JP
SCP財団日本支部にて「緊急定期メンテナンスのお詫び」という体で毎年催せれているエイプリルフールイベントの2023年度版。この年は10周年記念の企画という事もあり、テーマは「SCP祭典」となった。
ジョーク記事のみが参加可能で投稿期間が一日しか無いにも関わらず、数々の財団職員により記事が投稿された。
ちなみに、イベント開催中はSCP財団Wikiのホームページもエイプリルフール仕様となり、SCP-JP最初期の最高管理者であるCheshireCheese氏をパロディとした「知恵者千寿」(ちえしゃちず)や、これまでのエイプリルフール企画のキャラクター(布団やカニなど)などが集結し、お祝いのコメントをするという豪華な仕様となっている。
AF-2023-JP参加記事はここから見ることができる。
ショートコンテスト2023
金賞:「The scent of A」by 1NAR1
銀賞:「危険です。絶対にクリックしないでください。(SCP-325-JP-J)」by snoj
銅賞:「【要閲覧】俺のジェンガにスクラントン現実錨ぶっ差した奴ちょっと来い」by Jiraku_Mogana
十周年期間中で最初のコンテスト。SCP報告書とTaleは2500文字以内、GoIフォーマットは5000文字以内の記事だけが投稿できる、短い記事が読みたい方にオススメのコンテスト。このコンテストでは少々特殊なルールを設けており、投稿期間中は記事を閲覧できず、投票期間になるまでタイトルしか見れないというものになっていた。
投票期間に一斉に記事が見られるという仕様もあってかタイトルの引きが強い記事が多く見られ高い評価を得たが、「The scent of A」は平凡なタイトルながらある二人の財団職員同士による短く深い関係性を色濃く描き出し、その耽美な作風が人気を呼び見事優勝を果たした。
余談だが、このコンテストの直前には「SCP-3000-JPコンテスト」が行われていたため、このショートコンテストの概要ページには「全ての記事の文字数の合計がそのSCP-3000-JP「常世の国」の文字数と同じぐらいにしよう」、という目標が書かれていた。しかし最終的な文字数は、低評価削除された記事も含めるとおよそSCP-3000-JP五つ分の文字数となり、目標を大幅に超えるという結果となった。
Xのコンテスト
SCP部門
金賞:「SCP-001-JP "アシッドの提言" - 我らを待つゴールテープ」by FattyAcid
銀賞:「SCP-3561-JP - 的」by Snowy-Yukinko
銅賞:「SCP-3099-JP - 構ってちゃん」by OwlCat
GoIF部門
金賞:「ワイがスーパーレスバマスターになった経緯wwwwww」by Syutaro
銀賞:「演目-とこしえの憩い」by Dr_Knotty
銅賞:「安歩路家」by snoj
Tale部門
金賞:「夜が降る」by 1NAR1
銀賞:「雑草」by kei_comet
銅賞:「あなたが不死種、長命種を諦めるべき一つの理由」by KABOOM1103
SCP財団日本支部10周年夏期コンテスト。これまでのキリ番コンテストと夏期コンテストでのテーマであった9つのテーマ「日本」「変遷」「幻想」「死」「悪」「無」「嘘」「夜」「Q」に加え、χ(カイ)から連想されたの"怪"をあわせた"10"個のテーマで行うという非常に豪華なコンテスト。
SCP財団日本支部の夏期コンテストは通常の投票で評価を決める予選投票に加え、「そのテーマのコンテスト優勝記事としてふさわしいか」を決める決戦投票という珍しい制度と使っている。
コンテストの結果としては、アイデア一本で短編の不気味・ホラー系の記事からコミカル系、さらには心えぐるダークな記事などあらゆる種類の記事が多数投稿された。
SCP部門の優勝記事「アシッドの提言」は「SCP-2000-JPコンテスト」の「変遷」をテーマとした作品で、回避不可能なLK-クラス"捲られたヴェール"シナリオを主軸とし、様々な記事とのクロスリンクを交えて、財団内の価値観の変遷、そして同時に創作としての「SCP財団」の価値観の変遷をも鮮やかに描き出した10周年に相応しい作品となっている。
GoIf部門優勝記事は、要注意団体「PAMWAC」の記事「ワイがスーパーレスバマスターになった経緯wwwwww」。テーマは「Quarrel」である。ハチャメチャな内容の記事で、スレ主によるとんでもない方法でのレスバマスターのなり方を描き、多くの読者の笑いを誘い、金賞受賞を果たした。
Tale部門優勝記事は「夜が降る」。その名の通り「夜」をテーマとしている。過去から現在に至るまで、「夜」が象徴する恐怖や未知、そしてそれに立ち向かう普遍的な人間の強さを描写している。非常に象徴的な作品でありながらクラシックスタイルな雰囲気を持ち、SCP財団そのもののテーマとも言える「暗闇」を美しく描き出した10周年らしい作品となっている。
チームコンテスト2023
金賞:「巷説部門」 by よにんかくれんぼ
銀賞:「サイト-81UO」 by 化けて出たなら2度殺す
銅賞(同率):「欺瞞部門」 by 私たちはいつも嘘をつく
銅賞(同率):「異常発見部門」 by 斉藤和義非公式ファンクラブ
SCP財団日本支部10周年秋冬期コンテスト。「チームコンテスト」は、その名の通り3〜4人のチームを組んで他チームと競い合うコンテスト。このコンテストでは一つのチームが、既出・初出関係なくタグ未登録である財団内部組織(内部部門や機動部隊など)を一つ取り上げ、その組織を主軸とした記事をチーム一斉で書く、というものになってる。
一チームで書いた記事の内、上位五記事の合計評価評価で順位が決まるため、一人で複数の記事を投稿する著者も多く現れ、なんと123記事が投稿された。
優勝チームは「よにんかくれんぼ」。メンバーは「相談役」や「SCP-1356-JP - かにざなぐりぱわー by dado」などの多数の記事を執筆しているteruteru_5氏、「酩酊街の春」、「私たちを見送るもの」などの著者であるsouyamisaki014氏、連作シリーズ「神世継」のメインライターであり翻訳・アートワークなども手掛けるkihaku氏、「SCP-1970-JP - 13」、「SCP-1249-JP - 人々」などの記事を執筆したFennecist氏、この四人が集まった。
テーマである「巷説部門」は一般社会に存在する噂や巷、都市伝説といった「巷説」に関する異常存在を専攻するとする部門。概要としては日本支部版神話民俗学部門といったもので、実際に存在する都市伝説や民話の再解釈をする記事が多く登場し、その雰囲気の良さや単純な作品としてのクオリティの高さから人気を呼び、優勝を勝ち取った。
ジョン・ドゥコンテスト2024
最優秀賞:「SCP-3415-JP - 上位互換」by Tetsu1
無名職員は語る部門・市井の声部門賞:「入れ子的なテレスクリーン」by teruteru_5
Person of Disinterest部門賞:「もう俺が嫁になればいいんじゃね?」by Jiraku_Mogana
そう来たか部門賞:「SCP-3043-JP - "仁"は「仁道⊃人道」の"仁"」by KeiShirosaki
SCP財団日本支部10周年最後のコンテスト。2015年に行われた「“無名”職員は語る」というコンテストのリバイバル。ルールは「名前の無い・名前をあまり知られていない人々を主役に据えた記事のみ参加できる」というもの。10周年期間最後のコンテストといううこともあり短い期間のコンテストであったが、数々の名作記事が生まれた。
最優秀賞記事は無名職員は語る部門の「SCP-3415-JP - 上位互換」。説明文が「SCP-XXXX-JPは20██/██/██に自殺した真桑友梨佳氏の死体です。」の一文から始まることが特徴となる連作"コウプス・コウパス"の作品となっている。この記事の主役となる高瀬瑞希氏とその親友だった真桑友梨佳氏との、無常感あふれる関係性が重々しく描かれている。
関連イラスト
関連画像が増えることを待っています。