概要
ボーイング社とサーブ社により開発されたアメリカ合衆国とスウェーデンの高等練習機。
制式名称は「T-7A レッドホーク」。初飛行は2016年12月20日。
老朽化が進み、後継機の選定が遅れていたT-38。その中、高等練習機プログラムの勝者として2018年9月27日、アメリカ空軍によってやっと選定された。
主翼は高翼配置になっており、直下にエアインテークがある。エアインテーク前方にはLERXが設けられている他、テーパーのついた主翼や前述のLERX、二枚の垂直尾翼から、寸詰まりになったF/A-18のように見えるという声もある。
コックピットは複座で教官が座る後席をやや高くしている等、練習機としてはオーソドックスな配置である。
T-38よりも高度なアビオニクスを備えており、F-35への移行を想定した訓練が可能。
エンジンにはF/A-18やJAS-39と同じF404が採用されており、T-38と比べてエンジンの数は減ったが合計の推力は向上している。
愛称の「レッドホーク」は第二次世界大戦時にアメリカ陸軍に存在したアフリカ系アメリカ人だけで構成された飛行隊、「第99飛行隊」通称「タスキーギ・エアメン」に由来する。彼らが使用していたP-40やP-51は尾翼を赤く塗装していたことから「レッドテイルズ」とも呼ばれており、これと彼らの最初の搭乗機体であったP-40の通称である「ウォーホーク」を組み合わせ、「レッドホーク」の愛称が生まれた。
2023年に運用開始予定。導入予定機数は351機。
F-35を導入している国への売り込みも行われており、もちろんその中には日本も含まれている。「日本にも同じT-7という機体があるのに大丈夫なのか?」という声もあるかもしれないが、導入国がオリジナルとは異なる独自の形式を与える事はよくある事なので、問題にはならないだろう。
……ところが、日本の次期練習機は後になって日米共同開発が決定。少なくとも「T-7」被りする事態は回避されたと言えるだろう。