概要
G36をベースに開発されたアサルトライフル。
1990年代の後半から2000年代までアメリカ軍のOICW計画に対応する形で開発が進められていた。
OICW(Objective Individual Combat Weapon/個人主体戦闘武器)計画とは、次期制式採用アサルトライフルの開発計画の一つであり、陸海空軍、海兵隊の四隊が共通して使用できる次世代アサルトライフル開発計画である。
高性能銃と空中炸裂式のグレネードランチャーを開発し、最終的に一つに統合したハイエンドモデルの銃を開発して、四隊に採用する事を目的としていた
XM8はその第一段階、基礎となる銃本体の開発コードであり、頭文字のXは未知数、つまり試験用、開発中の銃である事を指す。
ストック取り付け部が斜めに切られたデザインになっているのも、XM29に再び組み込むことを前提としている為。
一部のH&K製品に見られるようなユニークな構造もこの銃の魅力である。
スペック
重量 | 2300g(基本型) |
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全長 | 840mm(基本型) |
銃身長 | 318mm(基本型) |
使用弾薬 | 5.56mmNATO弾 |
装弾数 | 30発,100発(ドラム) |
特徴
モジュラー・ウェポン・システム
XM8は各部のモジュラー化により、コンパクトカービン、アサルトライフル、分隊支援火器といったバリエーションが存在し、それらを自在に換装して自分の好みに合わせた武器を自らデザインすることが可能である。
さらに、このシステムでは銃本体各部のピンを素手で引き抜く構造であるため、換装作業に工具を必要としない。
また、このシステムによりハンドガード下へのグレネードランチャーをはじめとしたアタッチメントの装着も素手で容易に行うことができる。
これに加え、5.56mm弾の代わりに新型の6.8mm弾を使うモデルもあるため、カスタムの幅はかなり広い。
PCAP(ピカティニー・コンバット・アタッチメント・ポイント)
20mm幅のピカティニーレール(MIL-STD-1913)ではなくPCAPと呼ばれる新しいマウントシステムが採用されている。
ハンドガードの楕円穴がそれであり、より高精度の着脱を可能とする。
一応既存の20mm幅のピカティニーレールを使用したXM8Rも試作されている。
近未来的デザイン
ポリマー素材を多く使用したその独特のデザインは、見る者に近未来的な印象を与える。
曲線の多いデザインは人間工学に基づいて設計されているため、他のアサルトライフルよりも大幅に軽量であるにもかかわらず、マズルジャンプ(跳ね上がり)は小さい。
その証拠に、この銃を片手撃ちしている映像も数多く存在している。
しかし、この銃やその発展系採用している軍も組織も何処にもない
もしかして致命的な欠陥でも有ったのかと予想されるが実は……
まさかのキャンセル
予想される致命的な欠陥は一つも持っておらず、短所も銃として常識的な範疇で、併せ持つ長所で充分カバー可能な域であった。
非常に先進的な機能を持つXM8はテストでも素晴らしい結果をたたき出し、2005年にアメリカ軍に時期正式アサルトライフルとして採用され、公式発表も済み、アメリカ本土に製造工場の建設まで決定していた。
にもかかわらず、採用は同年10月に取り消しとなってしまった。
その理由は、海兵隊や特殊部隊からの「見た目が玩具の様で命を預けたくない」という反発や、この銃にシェアを奪われるかもしれない他銃会社のネガティヴキャンペーン、上記の製造工場建設が「ほぼ内定確定」でまだ本決まりしてないのに先走って建造開始し、アピールをしてしまったために各方面からバッシングを受けたという政治的理由等諸説あるが、実際は明らかになっていない。
一説には計画そのものがピカティニー造兵廠の独走(つまり口約束、仮評価で勝手に舞い上がってドン引かれただけ)とも言われる。
そのため、PMSCsやアメリカ以外の軍や法執行機関に向けて売り込んでいたが、その最中にドイツの武器輸出法の改正によりドイツ国内で設計されたすべての兵器の販売や輸出が制限されてしまい、現在は製造が終了している。当然当初の目的であったXM8にグレネード発射機能を付けた銃どころか、第二段階のグレネードランチャーの開発に着手すらせずお蔵入りである。H&Kェ…
登場作品
Crysisではライバルの名前で登場したり、メタルギアソリッド4では米軍やPMC監視部隊が使っていた。
CoD:BO2ではXM8の制式採用銃であるM8A1(制式採用なのでXが取れており、一度改修しているためA1が付いている)が登場する。