概要
sodor falloutはTidmouthThunderboltによって作られた二次創作。原文は小説である。
主にエドワードとその機関士を中心としたストーリー。話し手はエドワードの機関助手。
本作はグロテスクかつ生々しい表現が多く、キャラの死因も通常ではない。
また放射能により、突然変異したキャラ達も存在し、それも生物感がありより生々しく作られている。
作品解説(ネタバレ注意)
1973年3月5日、エドワードの支線のブレンダムとサドリー間に原子力発電所が設置された。主人公のシドニーは既にこの段階から事件の発生を予感しており、日記をつけ始めるところから物語が始まる。
同年7月4日2時34分、悪夢が始まった。原子力発電所が突然メルトダウンを起こして大爆発し、ウェルスワースにいたエドワード(及び乗務員のシドニーとチャーリー)は大急ぎでそこを脱出し逃亡を始める。無傷でナップフォード駅まで逃げ切ると、彼らは6時間以上そこで待機した。そこにはジェームスもいたが、彼はすぐに出発してしまった。
翌5日、エドワード達はウェルスワースへ向かうが、そこは激しく荒れ果てていて明らかに様子がおかしいことを理解した。
6日の目覚めになると雨が降り始め、隣の線路をアニーとクララベルと貨車のスクラフィーを引いたパーシーが大急ぎで通り過ぎたのが見えた。午後になると彼らは生存者を探してキルデイン製錬所に行ったが、そこにいたのは無惨な姿で息絶えていたダック、ハリーとバートの姿だった。すぐに彼らは精錬所を立ち去り移動をすると、機関庫にヘンリーとブレンダムの工員らが23人も集まっていることがわかった。ヘンリーの乗務員は特別なウェールズの石炭が彼を防御したと説明し、夜になると作業員はヘンリーに防御用の盾を装着した。ヘンリーもパーシーが横を通り過ぎたのを見ていて、声をかけたがパーシーは呼びかけに応じず、さらに後にはゴードンも通っていったとしている。ゴードンがどこに行ったのかは不明だったが、生還できなかったことだけは確かだった。
7日になるとエドワードとヘンリーはチームを組んで必要な物質を集め、特別編成で出発することにした。キルデインに差し掛かると致命傷を負って脱線しているパーシーの姿があり、そこで彼らはアニーとクララベルの話からパーシーが巨大な化け物に襲われた話を聞かされる。化け物の前にアニーとクララベルも覚悟を決めたが、そこにゴードンが通りかかると目が見えない化け物はパーシーが逃げたと誤解しそちらを追いかけた。話を聞いた彼らは傷のないアニー、クララベル、スクラフィーを救助してキルデインまで引き戻した(無論パーシーも連れて行きたかったが、彼はもう助からないことがわかっていた)。
事態の深刻さが明らかになった彼らは8日に全員で化け物を倒すための作戦を練るが、ヘンリーの乗務員とスクラフィーはその途中で化け物に攫われて行方不明になってしまう。一方で気絶していたレナードの生存も判明し、さらにはティドマス機関庫でトーマスも見つかった。発見されたトーマスは顔の半分が焼け焦げており、水を切らして動けない状態だった。すぐにレナードがトーマスに必要なものを与え、しばらく一緒にいることにした。
別の場所ではトビーも発見された。彼は怪我はなかったが、精神的な状態が極めて悪く、しばらくは全く会話ができなかった。少ししてある程度回復してくると、彼はナップフォード駅でヘンリエッタを探して入れ替え作業をしている途中で事件に巻き込まれたことを話した。ジェームスが止めるのを無視して彼はヘンリエッタのもとに向かったが、見つけ出すことはできなかった。彼の木造車体は放射線の影響を受けないので問題はなかったが、よりにもよって彼の煙突の裏にもう一つの顔ができてしまい、そのせいで彼は心を病んでしまったのだ。
8日になってトビーを連れてエドワードが安全な場所に移動していると、動けるようになったトーマスが合流した。彼の乗務員室の中から現れたのはトップハムハット卿であり、心強い味方が戻ってきた。夜になると全員で機関庫に戻り、トップハムの口から何が起きていたのかを聞くことができた(この際、傷ついて落ち込んでいるトーマスを慰め「助けることができる」と言っている)。ここで彼は自分が何者かによって狙われていることを仄めかす言及をしたが、この時はまだそれを語らなかった。
9日の朝になるとトビーが煙突の痛みでベルを大音量で鳴らし、線路上で暴れている様子を見て皆は一気に目を覚ました。心がもう限界だった彼はトーマスに「ヘンリエッタの面倒を見てくれ」とだけ言って、トップハムが止めるのを振り切り壊れたクレーンに突っ込んで自爆した。全てを見ていたシドニー、トップハム、チャーリー、レナード、トーマスは恐怖に震え上がり、トップハムはトビーの亡骸の前に跪いて別れを告げた。
しばらくすると身を守るために武装したメイビスとデイジーが、スコップやツルハシなど武器として使える道具を持った労働者の集団を乗せてディドマスに現れた。そこで明らかになったのは採石場が激しい戦場と化して大混乱になっていたこと、まだ生存者がいることなどだった。しかしここで作業員の1人が「エドワードが使っている石炭はウェールズ炭ではない」と指摘し、彼らの仮説が間違っていたことが証明される。
午後にエドワードが移動を始めると、ドナルドを探しているダグラスが現れた。彼はドナルドがブレンダムに向かっていたことを伝えて一緒についていくと、途中でボコとジェームスの編成が隠れているのを見つけた。ボコは港でソルティーが既に亡くなっていること、突然変異したビルとベンが襲撃者によって解体されたこと、戦闘が始まった後でドナルドのボイラーが爆発したこと、逃走する途中で変異し動けなくなったジェームスを見つけたことなどを話し、ショックを受けたダグラスは単身で港へと直行した。
レナードは採石場と港で暴漢による襲撃が2回も起きたことに強い違和感を覚え、間違いなく個人を狙ったものだと確信を抱く。それはトップハムも同じであり、捕まえた暴漢に対して容赦なく尋問をかけた。一方でシドニーとエドワードはキルデインでヘンリーと合流(行方不明だった乗務員も発見された)、またトーマスもアニーやクララベルと再会を果たし、人間の生存者も無事を喜び合った。
捕虜がトップハムに語ったのは「自分は鉄道を機能不全にすることを目的にした組織の一員で、機関車の乗務員にも同じ組織にいる者がいる」「放射線はそもそもなく、ブレンダムの爆発もメルトダウンのように見せた複数の爆発が起きたもの」「組織のメンバーが化学物質を投入することで機関車が変異し、打たれた機関車は一時的に意識を失い注入の事実さえわからない」「偶然に見せかけてソドー島の生きた機関車のスクラップを売却し、大儲けを得ることが目的」などという衝撃的な事実だった。トップハムが黒幕を訪ねると、「貴様の旧友、P.T.ブーマーだ」と口を割った。
10日の真夜中、シドニーはトップハムにブーマーとの間で何があったのかを尋ねた。ブーマーはもともとディーゼル機関車の設計者で、英国鉄道の従業員でもあった。2人は子供の頃からの友人でトップハムは彼の鉄道にブーマーの作るディーゼルを導入することを約束した。やがてその約束が現実になるとトップハムはブーマーに莫大な支払いをして、彼の作ったディーゼル機関車を受け取った。
しかしブーマーの作るディーゼルはほぼ全てが何らかの問題を抱えていた(ディーゼルは傲慢、デイジーは怠惰、ボコは頻繁な故障、デリックはそもそも機能しなかった。採石場に売却されたメイビスも仕事をこなせていなかった)ために現場からは不満が噴出、トップハムはブーマーに「ちゃんとした機関車を作ってくれ」という要望をブーマーに提出した。これに怒ったブーマーは究極の機関車を作るべく、数々の違法実験を経てディーゼル10を開発した。彼の恐ろしい悪事を知ったトップハムは当局に通報し、ブーマーとの全ての関係を断ち切った。ブーマーはトップハムの行為を裏切りと見做し、復讐を誓い行方をくらました。後にブーマーはオリバーを攫って拷問まがいの実験をかけて化け物に変え、暴れさせる計画を立てていることまでもが判明する。
夜に新たな作戦が展開された。精錬所に潜む化け物をエドワード、ヘンリー、ボコ、メイビス、デイジーのチームが協力して退治することを狙ったもので、完璧にいけば化け物を永久に精錬所に閉じ込めて本土へ逃げることができるというものだった(トーマス、アニー、クララベルは戦場に行きたくなくて、ジェームスは燃料がないので参加しなかった)。
11日の朝にその作戦が実行に移された。ちょうど同じ頃にダグラスは港に到着し、ドナルドの変わり果てた姿を見て泣き崩れる。すぐに化け物への怒りが湧き上がり、エルスブリッジに向かって燃料タンカーを集めて路線を戻り始めた。
エドワード達が精錬所に到着すると、そこにブーマーと化け物が待っていた。精錬所の中は地獄絵図そのものであり、スクラフィーも含めた多くの遺体が転がっていた。トップハムがブーマーを見つけて「何故こんなことをした」と問い詰めると彼は歪んだ復讐心を語り「夢が叶う島を悪夢が起こり炎上する島に変える」と言い放つ。怒りが頂点に達したトップハムはフル装填された銃を取り出し、何十発とブーマーに鉛弾を撃ち込んだ。ブーマーは死の直前に化け物の封印を解き、彼が完全に絶命する頃には化け物は既に精錬所から逃げ出してしまった。もちろんエドワード達も黙って見ている筈がなく、クロヴァンズゲートでトーマスと合流し化け物の捜索を始めた。
独自に動き出したダグラスが化け物を見つけると、彼は燃料タンカーの車列を押しながら突進した。彼は反対方向からこちらに向かってくる化け物を道連れにしてでも排除するつもりだったが、ふと彼の友達が自分に生きてほしいと言っていたのを思い出し、直前で連結を外しブレーキをかけた。勢いそのままに燃料タンカーは化け物に突っ込み、橋のど真ん中で激しく衝突して大破。化け物は丸焼けになって即死した。
連絡を受けたエドワード達が現場に駆けつけた時には、全てが片づいていた。彼らは島を化け物から救ったことに誇りを持っていたが、仮にもかつて自分が救ったオリバーだったものの燃える残骸を見たダグラスは涙を流してその死を嘆く。しばらくしてダグラスが泣き止むと、エドワードが微笑み、彼に「君は僕らを救った、とても勇敢な機関車だ。みんなが君を誇りに思っているよ。」と伝えた。
主な登場人物
シドニー
この物語の主人公。エドワードの機関助手。この事件に関する全てを日記に書き残している。
チャーリー
エドワードの機関士。
レナード
シドニーのブレンダムでの同僚。機関車の運転もできる。
トップハムハット卿
この物語のキーキャラ。敵対組織のボスと因果関係がある。仲間には心強い味方だが、敵に対しては非常に冷酷である。
P.T.ブーマー
トップハムの旧友でこの物語の黒幕。一方的な逆恨みでトップハムに復讐心を抱き、恐ろしい計画を実行する。
襲撃者達
ブーマーに雇われ、各所で暗躍する工作員達。
主な登場機関車
エドワード
この物語のもう1人の主人公。青い2番テンダー機関車。特に原作との変わりはなく、突然変異もしていない。
トーマス
青い1番のタンク機関車。ティドマス機関庫に閉じ込められ変異した。左目は失明したが額から目ができた。
ヘンリー
緑色の3番テンダー機関車。顔と車輪の横に板を貼り、防御している。防御力が生存してる中で一番高い。
ゴードン
青い4番テンダー機関車。突然変異し、目や口の皮膚が伸び、他の部分に皮膚がくっ付いてしまった。ずっと叫んでいる。描写では生死不明となっているが、逃走中で事故死したことが通説となっている。初期デザインは白目で口がない。
ジェームス
赤い5番のテンダー機関車。序盤は変化はなく、苛立っていたが終盤で口が3つに増え、一つの口は目と一体化してしまった。一時期とても精神が弱く、死なせて欲しいと懇願していた。
パーシー
緑色の6番タンク機関車。特に活躍はない。エドワードにアニーとクララベルとスクラフィーを牽引しているところを目撃された。そのあと、ビーストに見つかり顎をもぎ取られて死亡した。
トビー
木造の7番路面機関車。スモークボックスにできたファイアフェイスのせいで常に精神が安定していない。ヘンリエッタを置いてしまったことに罪悪感を抱いている。その後、クレーンに突っ込み自殺した。
オリバー(ビースト)
この物語の機関車の敵キャラ。11番の大西部鉄道出身の緑色のタンク機関車。
ブーマーに薬(?)を投与され、怪物と化した。顔は取れ、巨大な口になり、そこから巨大な舌をだす。また、車輪からも触手が生えてきた。オリバーとは別人格だと言われている。
その他キャラ
アニー、クララベル
双子の客車。特に変化はない。
ドナルド
黒い9番テンダー機関車。ボイラーが爆発し死亡。
ダグラス
黒い10番テンダー機関車。最終決戦でオリバーを倒した。(厳密にはオリバーに特攻した)
ビル、ベン
小柄なオレンジのタンク機関車の双子。突然変異し、顔が歪んだ。ゆっくりとしか動けない。
ボコ
緑色の大型ディーゼル。序盤死亡したと思われていたが生還していた。
スクラフィー
貨車のリーダー。トードを助ける作戦を考案したが翌日誰かに誘拐された。車軸が壊れている。
ディーゼル
ブーマーが作った最初のディーゼル機関車。非常に自分勝手で本土に送り返された。実はこの騒動を本土で聞いていて助けに行くか迷っていた。
メイビス
黒い路面ディーゼル機関車。血がバッファーについており、窓は割れ、ヘンリーと同じく板を付けている。
デイジー
緑色のディーゼル気動車。窓には枕木が貼っており、顔にはメイクではなく軍用塗料が塗ってある。
デリック
ブーマーが作った殆ど機能しないディーゼル機関車。爆風によって死亡した可能性が高い。
クランキー
ブレンダムでは働くクレーン。ミュージックビデオにて登場。死因は爆風で倒れて溺死したかブーマーのグループによって変異させられたかの二つに分かれるが後者の方が有力。
ソルティー
登場時から死んでいた赤い港湾ディーゼル機関車。顔は抉り取られ、落書きがボディに描かれていた。突然変異版は目が皮膚で隠れている。生みの親はブーマーではない。
ハリーとバート
黒幕が作った双子のディーゼル機関車。ビーストへの実験体にさせられ両方殺された。
スカーロイ
スカーロイ鉄道の1番機関車。機関士に楽にさせられた。ちなみにその他のスカーロイ鉄道組は生きている。
スマジャー
ミュージックビデオにて登場。幽霊となっている。
トレバー
教会の牽引車。スカーロイと死因が同じ。
貨車達
全員顔が歪んだ。自力で動ける。
バーティ
最終盤で少しだけ登場した赤いバス。
ダック
8番の緑色のタンク機関車。ビーストによって両目と額に穴をあけられ、エンジンを取られ死亡。
ディーゼル10
ディーゼル機関車のボス。頭にあるアームピンチーを使い、ビーストと戦ったがピンチーをもぎ取られ顔に刺された。
トード
オリバーの相棒のブレーキ車。
ブーマーの記録
これはP.T.ブーマーの実験の記録。
「Experiment 1411」の数字はオリバーの大西武鉄道時代の通し番号と現在の車体番号からそのままとられている。
実験1411-1
オリバーとして知られている機関車を手に入れた。ハリーとバートによって脱線されられ少し損傷した。製鉄所の外の側線に放置された。
実験1411-2
オリバーに??????を投入した。彼は吐き気と内側の痛みを訴えている。眠らせてさらに調査を行う。
実験1411-3
研究者達はハリーとバートに機関車の侵入を阻止するように言った。オリバーが覚醒の兆しを見せ始めた。近くのフラットカーでのテスト時には素早く動き、車両を横に倒し、成功したことが分かった。テスト終了後、彼には麻酔が施されている。
実験1411-4
表情の変化が停止した。最後の顔は心配そうな表情だった。新しい人格に変わったようだ。つる状のものが成長し、地面から身を守れるようになった。私達は素晴らしい進歩を遂げている。
実験1411-5
顔が取り外しできるようなり、口と歯が露出する。彼は目をボールの後ろに押し込み、サーボモーターのようにして動かせる。
実験1411-?
奴はお腹が空いている。チェアピンが行方不明になった。奴の口から滴る血が疑問の答えだった。私達は製鉄所の機関車を誘い込み、テストの準備を整えた。2人は恐怖を感じ、1人はそれに突っ込もうとし、もう1人は逃げようとした。逃げようとした奴は脱線し、真っ二つに引き裂かれた。油がそこらに滴り、火事になった。奴はもう1人を追いかけ前半分を圧縮し、スクラップにした。テスト成功だ。スクラップは後日売る。
実験1411-7
ディーゼル10は戦闘テストの準備が整っていた。これはミッション前最後の戦闘テストだ。ディーゼル10はクリーチャー、ビースト、モンスターと複数の名前で呼びながら互角の戦いをした。しかし、機関車に風が回った。機関車はディーゼル10のアームを引きちぎった。ディーゼル10は無力になり、機関車に謝り、慈悲を願った。機関車はアームの細い部分を掴み、ディーゼル10の顔の中央に突き刺した。私達は機関車をビーストと呼ぶことにした。
実験1411-8
車体番号8番の機関車が夜に到着し、対応してもらった。ビーストはバッファーに後退し、それをはぎ取り攻撃した。
実験1411-9
…ブレーキ車のトードを使って観察する…
…これは私達が理解するために役に立つ…
余談
原作者のアイコンは何故か東方の風見幽香である。
この作品は三次創作が多く出回っており、人によってさまざまなエンディングが存在する。この解説では出来るだけ本家に忠実になるようにした。
現地のファンの間では、この作品は2021年のリブートによる2D化でエドワードとヘンリーをレギュラーから外した上に機関車の見た目などもひどく変化させたことに対する皮肉が込められているのではないのか、との推察をする者が絶えず出ている。
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