「なさけないわね…つみのないこどもをいじめるなんて…」
「わたしは トリエル このいせきのかんりにん です」
概要
主人公が最初に辿り着く場所「いせき」の守護者。
山羊のような容姿をした魔族の女性。地下世界に迷い込んでしまった主人公に対して好意的に接し、いせきでの過ごし方を伝授してくれる。
一方、いせきに住んでいるモンスターの住民たちからすると、トリエルは話しかけることさえ畏れ多い存在であるという。
主人公を「My Child(わたしのだいじなこ)」と呼び、母のように慈愛を持って接してくれる一方で、本当に主人公の保護者になろうとする節があり、主人公がここで暮らせるように住居に部屋を用意したり、地上へ出る方法を尋ねると話題を変えてたしなめようとするなど、何処か束縛的な言動も垣間見せる。
ある意味ではUndertaleという作品における最初の関門とも言える人物。
「冒頭で主人公を殺す寸前まで追い詰めたフラウィを吹っ飛ばした行為⇒主人公に保護者のように接する」という一連の行動を見て、プレイヤーはそれをどのように感じただろうか。
わかりやすく言えば、初心者狩りに等しい行動をしたフラウィを追い払った行動を、慈愛を持つ母のような善意と取るか、母を名乗る不審者と取るか、フラウィ以上の悪意を隠したものと取るかである。したがって彼女をどう観察したかによって、その後のプレイヤーの行動傾向を左右さえする。
しつこく問い詰める主人公に対し、彼女の住居の地下に他の魔物たちの暮らす外界へ通じる門があることを指し示すとともに、その唯一の通路である門を破壊することを宣言。それを止めようとする主人公と闘うことになる。
諸事情を知らなければ内向的かつ排他的思想にもみえるし、解釈によっては遺跡の出口を壊して逃げ場のなくなった主人公を殺そうとするのではと疑った人もいるが、彼女のこうした言動・行動の理由は、地下世界の支配者であるアズゴア王が地下を訪れた人間のタマシイを手にしようとしていることに対して激しく反対しているためで、主人公の身を案じていせきに匿おうとしての行為であり二心あるわけではない。後述する戦闘中における攻撃パターンの変化を見てもあくまでも主人公の身をいせきに留め置く事で他の魔族の手より守りたいという愛情の現れであるのだ。
戦闘時において彼女はATK80・DEF80と作中でもトップクラスのステータスを誇り、初見では彼女の猛攻にあっという間にピンチになること請け合いだろう。
停戦を試みた場合でもなかなか折れてくれないし、瀕死状態まで追い込んで戦意喪失させようとしても途中から一撃必殺級の与ダメージを与えてしまうためこの手も通用しない。
しかしながら主人公のHPが減少するとトリエルの炎はまるで主人公をわざと避けるかのように左右に逸れるように変化する。そのためこちらから故意に攻撃に当たりにいかない限りはやられる事はない。停戦を試みるならば、ピンチになっても焦らずに粘り強くターンを経過を待とう。
ちなみに主人公が故意に攻撃に当たるなどして死亡した場合、その瞬間彼女の表情を見てみると…
なお、逃げることもできるが、その場合は再戦を挑んでもバトルは最初からやり直しになる。
人物像
上記のような過保護っぷりも然ることながら、主人公に対して学業のカリキュラムを立てるなど教育に対しても気遣いをみせている。本人曰く教師になることが夢であるらしい。
真面目でしっかりしている一方でジョーク好きであるらしく、彼女の自室のノートにはダジャレが綴られている。それがきっかけで地下の扉の向こう側にいる名も知らぬジョーク愛好家と友好関係を築いている。
結果的に主人公の前に立ちはだかる最初の障壁となってしまう彼女だが、前述のような溢れんばかりの母性に感化されるプレイヤーも多く、彼女を「ママ」「トリエルママ」と呼ぶファンも多数存在する。
なお、ゲーム内でもあるアイテムを使うと実際に彼女を「Mom(ママ)」と呼べる。その際の彼女の反応は必見である。また、そのアイテムでいちゃつく事も可能で、上記のママと呼ぶ→いちゃつくのコンボでケモナーやママショタに目覚めた人も少なくないだろう。
戦闘においては炎系の魔法を得意とするようで、手の平から火の玉を放って攻撃する描写がある。
料理の際にも使用しているらしく、彼女の家の台所にあるコンロを調べるとそれらしいメッセージが出現する。
得意料理はバタースコッチシナモンパイ。
また、かたつむりのパイも作れるらしいが、人間である主人公の食文化に合わせるためかお目にかかることは無い。しかし、彼女の自室のゴミ箱には…
容姿
白い体毛で覆われた体に突き出た鼻と口、タレ耳と2本の角が特徴で前述通り山羊を彷彿とさせる姿をしている。衣装は白と淡い紫色の法衣のようなローブを纏っている。また、読書の際には眼鏡も着用している。体格は他の女性キャラよりも比較的大柄であり、そのせいかややふっくらとした体型で描かれることが多い。
主人公を襲うモンスターに対して睨みをきかせたり、主人公の思わぬ言葉に赤面したりと表情のバリエーションも豊富。ちなみに主人公に特定の名前を付けて始めるとプレイできる「ハードモード」では、普段のプレイでは見れないような珍しい表情を見せる。…その後の展開も含めて衝撃的なので、一度はプレイしてもらいたい。
マップ上においても、主人公の頭を撫でたり、椅子に腰掛けて本を読んでいたりと、登場期間が他の主要人物の中でも比較的短いにもかかわらず、かなり優遇されている。
表記ゆれタグ
日本人ユーザーの間ではカタカナ表記の「トリエル」タグも多用されているが、 こちらは『SDガンダムGジェネレーションDS』に登場するキャラクター、「ディー・トリエル」も内包しているため、検索時等には注意したい。
関連イラスト
関連タグ
※以下、各ルートにおける深刻なネタバレが含まれます。閲覧は自己責任でお願いします。
ネタバレ
地下世界の元女王であり、アズゴア王の元妻。実の息子と義理の子供を持つ母親でもあったが、二人とも物語開始前に亡くなっている。
かつてのアズゴアとのラブラブっぷりはかなりのもので、しんじつのラボに置かれているVHSにはくだらないジョークを交えて親になることを喜び合う二人の様子が記録されていたり、鼻こすり選手権一位の記録を有していたりとネタに事欠かない。
しかし、自分たちの子供の凄惨な死をきっかけに、アズゴアは「地下に落ちた人間はすべて殺し、そのタマシイの力で結界を解放し地上の人間たちを滅ぼす」という新たな方針を打立てる。トリエルは夫の方針に落胆するとともに強く反発し、王位を捨ててアズゴアと決別し、地下世界に落ちてきた人間を守るためにその入口であるいせきにて隠遁生活を送っていた。
主人公が落ちてくる前に、スノーフルに続く扉の向こうからある人物(=サンズ)がジョークを投げかけてきたことをきっかけにその人物と仲良くなっている。
互いに顔も名前もわからない仲ではあるが、彼女はサンズに対して「もし人間がこの扉を通ってきたときは、その人を守ってあげてほしい」と頼んでいる。
Neutralルート
Neutralエンドにおいて彼女が生存している場合、元夫に代わり女王として君臨し、人間に友好的な方針を打ち立ててモンスターたちを導こうとする。
モンスターを殺した数が少なく、かつパピルスもアンダインも殺してない場合、そのまま新たな王として地下世界を治めることとなる。これ以上戦う意味もないということで王国騎士団を解散(誰一人殺していない場合、新参の一人が残る)、失われた人間のタマシイに代わる結界の解除の手段を探すなど、あらゆることに手を尽くしているため忙しく、電話に出る暇もないらしい。(ただし誰と電話しているかわかると長電話必至とのことだが…)
それ以外の場合は、主人公により先王が倒され6つのタマシイも失われ、かつ多くの尊い命が奪われたことでモンスターたちは激しく拒絶し、彼らの反乱によりトリエルは王位を剥奪され追放、再びいせきに戻ることになる。その後、アンダインが生きていれば新たな王になり、アンダイン死亡時は別のキャラクターが王になる。
顔も知らない友人だったサンズとは面識が生まれ、いせきに戻る際には彼が(生存状況によってはパピルスも)同行し、以降はルームメイトとして共に暮らしている。
Pルートの条件を満たした上でのNルートエンディングは、これはこれで1つのハッピーエンドの形ともいえるものなので必見。
ちなみに、トリエルを説得する場合は攻撃をひたすら外しまくるか「みのがす」をひたすら繰り返さなければならない。それに気づかず、それまでの雑魚戦同様に「こうどう」や「たたかう」で名前を黄色くしないと「みのがす」できないと思い込み、「こうどう」で無視され続けた結果しかたなく彼女を殺してしまった・「たたかう」で瀕死にさせようとしたら突然ダメージが跳ね上がり殺害に及んでしまった初見さんは相当数いたと思われる。
一応、遺跡のNPCからヒントを得られるため初見でも解法にたどり着くことは不可能ではないが。
殺してしまってもその死の間際でも明確に主人公を糾弾する事はせず、寧ろ先行きを案じている辺り彼女の慈悲深さがまたうかがい知れる。
…が、会話を進め心が揺らいでいる時に攻撃を当てると…
Genocide(虐殺)ルート
いせきのモンスターを狩り尽くしてしまう程の強い殺意に満ちた主人公と対峙した結果、5ケタのダメージを叩き出され、たったの一撃で葬り去られてしまう。
最後は「自分は主人公を守るために閉じ込めたつもりだったが、それで結果的に守られていたのはむしろ外に居るモンスター達の方だった」という言葉を残し、主人公が自分の想像だにしない殺人鬼であったことに気づき、不気味な笑みを浮かべた直後に消失する。
このルートに入った場合、彼女との戦闘中に「こうどう」⇒「はなす」を行うと「はなしあっても ムダだ。」という不気味なメッセージを見れる。
バトルで逃げる事が可能なため、ピンチになった時に彼女がわざと攻撃を外してくれていることに気づかず逃走し、さらに「逃げてレベル上げしてから再挑戦しよう」というRPG慣れした立ち回りをしていると、いつのまにかモンスター殺害数が上限に達してしまい、気づけばこのルートに突入してトリエルを一撃必殺していたという事例も少数ながらあったりする。
Gルートはノーヒントで突入することが難しい反面、ノーヒントで突入した場合はノーヒントで脱出するのも難しい構造になっている。そのため、何も知らずに5桁のダメージを与えて彼女を殺害した場合、本作の持ち味をほとんど味わえない初手Gルートを邁進する可能性が非常に高い。
True Pacifist(真の平和)ルート
主人公がアズゴアを殺さなければならなくなることを危惧し、二人の戦いに突如乱入。
アズゴアを火球一発でKOし、仲裁に入る。
夫のことは前述の経緯もあってか未だに軽蔑しており、再会を喜ぶアズゴアとは対照的に終始辛辣な態度で、かつての夫を「どうしようもないクズ」呼ばわり。
また「1つのタマシイを手に入れた時点でアズゴア一人でも地上に出られた」「その力があればわざわざ地下で待たずに地上から残り6つのタマシイを奪えば良かった」「そうしなかった優柔不断さが魔物たちを絶望(これについては言い切れないが)させ続けていた」「貴方は本当は人間が来なければ良い(殺したくなかった)と思っていた」と、アズゴアも涙目になるぐらいボロカスに糾弾している。
あくまで主人公がアズゴアを殺す事も止めた上で、であるが。
一方で、同じく二人の闘いを止めようと現れた主人公の友人たちに対してはフレンドリーに接し、特にかねてより交流していたサンズとは初めて面と向かって出会えたことを喜び親密な関係を築いている。王様は泣いていい。
ラスボス戦中に蘇る際はさすがにアズゴアとコンビとなっている。
ラスボス撃破後は他の仲間たちともども復活。
主人公が地上に出る前に改めて地下を巡っている間は、これまでの空白期間を埋めるかのように電話にもちゃんと答えてくれる他、サンズたちから教わってメールにも挑戦。顔文字やネットスラングを使ったお茶目なメールを送ってくれる。
地上に出た後は(塩対応ながらも)一応の和解をしたアズゴアとともに学校を設立し、「教師になる」という夢を叶えている。
またエンディング直前の最後の選択肢にて、プレイヤーは「元いた場所に帰る」か「トリエルと一緒に暮らす」という、ある意味究極の選択を迫られ、その選択によってエンディングの最後のシーンが二通りに変化する。
あなたが主人公に抱いているイメージにそった、大団円を選んであげよう。
Pルートのその後
いつも冷静で優しく、どんな時も羽目を外さない(まさに教師向きな)彼女であるが、それは酒を飲まなければの話である。
サンズは「ピザをフリスビーみたいに投げたり…」と彼女がワインを飲んだときの話を始めようとしたが、トリエルに遮られ、ファンは暫くその話題をお預けされていた。
…が、UNDERTALEが5周年を迎えたころ、ついに彼女の意外な一面が晒される。
以下、各キャラクターの証言である。
パピルス「夜が更けたら、トリエルさんは凄ーくガラが悪くなった。
兄ちゃんの頭にマーカーで髪の毛を書いたり…
メチャクチャでっかい声でホリデーソングを歌ったり。…それも汚い言葉の替歌で。
アルフィーにもしつこく一緒に歌えって言って…
黄色い腕を掴んで、無理矢理ブンブン振らせたり。」
フラウィ「皆あのおばさんを放ったらかしにしたんだ。寒いガレージに置き去りにしてさ。お祭り騒ぎで燃え尽きて、すっかり眠りこけてたな。」
サンズ「正直あのパーティは散々だった。」
アルフィー「アンダインとトリエルがキャロルを歌った時なんて…それはもう…うるさいなんてもんじゃなかったよ…あのときのトリエルは…えっと…その…
この話はやめておくね。」
トリエル「冬のパーティ…?まぁ…フフフ、アハハハハ!
ア…ハハ…ハ…
その話はやめておきましょう。」
その後、他のパーティ参加者によって、彼女はガレージに閉じ込められ、そこで眠ってしまったそうだ。
その後、床で眠る姿を可哀想に思ったパピルスにより、ホリデーデコレーションぽく布を掛けられ、上にロウソク台を乗せられた。
因みに、トリエルが酔っ払ったのは、メタトンがMETAフーズの「スーパー・アダルト・ウィンター・エッグノグ」をオススメしたかららしい。
また、彼女は友達皆に手編みのニットをプレゼントしたいのだと言う。
アンダインにはヒレ袋、アルフィーには尻尾ウォーマー、サンズにはどうしようもなくダサいセーター。
パピルスにはミトン(いつもの手袋の上からはめれるもの)を。
サンズには、冬になると必ず酷い“イタズラ”をされるそうだ。
「寒いお外にわざと暫く立っていて…骨の芯までキンキンに冷えたところで…『トリィちょっと話がある』っていうの。
私が屈んで話を聞こうとしたら…ものすご〜く冷たい手を顔にくっつけられたのよ!」
この行動がもし、サンズの“好意”であったとしても、トリエルには届いていない。
トリエルはこの事件以降、「彼を家に招き入れる前には必ずお湯をかけよう」と決めてしまったからだ。
Deltarune
Undertaleとは別世界であることが明言されているが、主人公と彼の兄の母親として登場する。
ちなみに、この世界でも夫とはぎくしゃくした関係のようで、Chapter1時点では別居中。
キッチンのゴミ箱には、彼が送ったと思わしき花束が捨てられている。もう許してやれよ。