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十二国記の編集履歴2014/02/01 14:40:52 版
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十二国記

じゅうにこくき

講談社X文庫ホワイトハート(挿絵あり)、講談社文庫(挿絵なし)、新潮文庫で出版されている小野不由美氏・著の異世界ファンタジー小説。及びそれを原作としたアニメ作品。

挿絵は、山田章博氏が担当している。

十二の国の王と麒麟が中心の物語。総じて「十二国記」シリーズと呼ばれている。

登場人物

主要登場人物のみ記載する。

その他の登場人物は→各作品に記載。

十二国記の世界

天帝がかつて存在した世界を一度滅ぼして作り直した世界とされ、天帝が定めた法『天綱』が教条的に働く世界である。

十二国記の世界は中国の周時代をモデルにした世界であり、山海経に登場するような神仙妖魔の存在する世界となっている。

十二国

詳しくは→十二国記の国々と黄海の一覧

 麒麟によって選ばれ、天帝に代わって国を統治する人物のこと。

麒麟に跪かれた時点で人として死に、神として生まれ変わるとされる。

冬器で首や胴を絶たれるか、天命がある限り(つまり、自ら天に願って神籍を抜けるか、麒麟が死なない限り)死ぬことは無い。

前の王と同じ姓でない限り誰でも新王になるチャンスがある。

王が郊祀を行い、道を失わずに統治を行っている限りは、天帝の加護で国は自然災害や妖魔から守られる。

だが、王が道を失うと荒れ始め、王が死ぬと妖魔の襲来が始まるのもあって一気に荒れていく。

王と王の家族の特権で仙籍に入った王族は、国の頭文字と同じ音の漢字を当てた国氏を使う。

景王 氾王 宗王 劉王 延王 采王 塙王 供王 泰王 廉王 峯王 徇王

麒麟

詳しくはタグ先→「十二国記」の麒麟

景麒 氾麟 宗麟 劉麒 延麒 采麟 塙麟 供麒 泰麒 廉麟 峯麟 徇麒

神籍・仙籍

十二国世界では国を安定して維持させる為、王とその家族、官吏とその配偶者と子供は、基本的には『冬器』という特殊な呪をかけた武器以外では害することが出来ない不老不死の体になる。

王の場合は麒麟に跪かれた時点一般の戸籍が抹消されて『神籍』に、それ以外は王がその者を『仙籍』に入れる事でこの扱いを受ける。また、天が直接管理する仙籍もあり、これに任じられた仙人は飛仙という。

仙籍は下野するなどして仙籍を抜けても元通りの生活が出来るが、王は選定を受けた際に人として死に神になったとみなされる為、神籍を抜ける事は死を意味する。

仙籍は王が死んでも代わっても抹消されない限りはそのままなので、王よりはるかに年上の官僚は珍しくなく、十二国世界では官僚の力が強い。

仙籍は上から順に・卿伯・上大夫・中大夫・下大夫・上士・中士・下士に分かれる。

伯位以上の仙は自力で蓬莱や崑崙に行ける特権を持ち、王の近親者・冢宰・三公・州侯以外に新設することは天綱で禁じられている。ただし、天が直接任じた飛仙は伯に相当する。

なお、十二国世界の言語は蓬莱や崑崙とは全く異なるものだが、神仙の頭の中ではそれらを何らかの呪力で勝手に翻訳される模様。

海客・山客が神仙になった場合も同様で各自の母語に翻訳される。

ただし、文字(漢文)は日本人の場合は白文を読み下せる人でないと読み書きが出来ない。

官制

十二国の政治制度はどの国もほぼ同じで、王と麒麟の下に無数の中央官僚・軍・地方官僚が従うシステムになっている。官僚はまた仙籍にも入るので、以下官名の後ろにカッコ書きで付記する。麒麟は宰輔(公)とも呼ばれ、仙籍としては国内唯一の公として臣下の頂点に立つが、その仁にして争いを嫌う性質から実権を持たされることは稀である。王后や太子(王の息子)や公主(王の娘)等の王の近親者があればこれも公に任じられる。

実質的な全ての官僚のトップは冢宰(候)であり、その下に王の身辺を司る天官、土地と戸籍を司る地官、祭祀と学校を司る春官、軍事を司る夏官、法令と外交を司る秋官、技術開発と製造を司る冬官という六官からなる中央行政府がある。天官長を太宰(卿伯)、天官長を大司徒(卿伯)、地官長を大宗伯(卿伯)、夏官長を大司馬(卿伯)、秋官長を大司寇(卿伯)、冬官長を大司空(卿伯)とそれぞれ呼んで、その下に六官の官僚たちが従っている。この指揮系統とは別に、宰輔に直属する王の相談役として三公(候)がある。

軍は中央軍としては六軍からなる。大司馬の指揮下にある禁軍の左軍・中軍・右軍と宰輔が兼任する首都州候の指揮下にある首都州師の左軍・中軍・右軍である。それぞれ将軍(卿)が率いており、各軍12500の合計75000人が定員。

地方は宰輔が兼任する首都州以外に八つの州が置かれ、以下各州とも郡、郷、県、族、党、里に細分される。州のトップは州候(候)と呼び、王に直属する。その下には令尹(卿伯)が率いる州六官と、二軍~四軍の計25000人からなる州師が控えている。郡は太守、郷は郷長、といった様に細分された行政単位もそれぞれの長が率いる官僚が統治する。最小の行政単位である里には25の家が含まれ、日常感覚でいえば古代中世の小さな村程度に相当するといえよう。里は里宰が長として面倒を見て、里祠にて祭祀を行う。また里宰の相談役として閭胥(ちょうろう)がいて、身寄りのない子らを預かる里家を管理し、里の学校である小学の教師も兼ねる。

妖魔

詳しくはタグ先→『「十二国記」の妖魔』の項目参照。

用語

本来、重なってはいけないはずの十二国世界と蓬莱(日本)・崑崙(中国)がある世界が一瞬つながってしまう災害。

呪力を使って人為的に起こすことが出来るが、殆どが自然発生したもの。

本来交わってはいけない世界が交わる為、十二国世界の蝕の通り道では甚大な被害が起き、向こう側の世界も、王が蝕を使って世界を渡ると大津波などの災害が起きる。

蓬莱や崑崙の人が蝕で十二国世界に流されることがあるが、どういう訳かその逆は伯以上の位を持つ仙でしか出来ない上に、胎果でない限り実体を完全には保てないらしい。

黄朱の民

定住せず、芸や商売をしたりしながら諸国をまわる浮民のこと。

地域によって、朱旌朱民、または、「黄海の民」と言う意味から黄民(こうみん)とも呼びならわされる。

使令

麒麟の使い魔になった妖魔のこと。

タグ先『使令』の項目参照。

朱旌(しゅせい)

朱線の入った仮の旌券。

旌券とはこの世界で使われる身分証明証のことで、ちょっとしたお使いに行くにも行政区分が違う土地に行くには持っていかないといけないため大抵の人が持っている。

または、その持ち主をさす。

朱民(しゅみん)

旅芸人という意味でも使われる。

胎果(たいか)

十二国記の世界では動物と新種の植物は全て木に実る卵果から生まれる。

人の卵果は親でないともぎ取れないが、蝕によって強引にもぎ取られてしまうことがある。

これによって本来は十二国の世界に生まれるはずだった人間が、誤って卵果のとき異界に流されそちらで育ち、再び十二国の世界に戻ってくる人間を胎果と呼ぶ。

海客・山客

詳しくはタグ先→『海客』の項目参照

蝕によって十二国世界に流されて来た日本人を海客、中国人を山客と呼ぶ。

半獣

獣と人間の姿が混じってしまっている者のこと。

自らの意思で獣人の姿と人の姿の両方の姿を取ることが出来る。

その異様さと、天綱に取り扱いの規定が無い為、近年まで多くの国で差別の対象となっていた。

現在も個人レベルでは異様さ故に差別視されることが多い。

アニメ

2002年4月から2003年8月にかけて全45話が放送された。

主題歌

オープニングテーマ

「十二幻夢曲」

作曲・編曲 - 梁邦彦

エンディングテーマ

「月迷風影」

作詞 - 北川恵子 / 作曲・編曲 - 吉良知彦 / 歌 - 有坂美香

外部リンク

公式サイト

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