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「酷鐵廣島」、「國鐵廣島鐵道管理局」とも呼ばれる。なし崩し的に「国鉄広島」も可。似たような言葉には、「國鐵金澤」や「國鐵新潟」・「國鐵千葉」が存在する。
広島支社ってどんなところ?
岡山支社と並ぶ国鉄型車両最後の楽園・聖地。
一部ではJR西日本のゴミ捨て場とも。
2014年現在も東海道新幹線開業時辺りに製造された車両がしぶとく残存している。
何だかんだでよくネタにされるが、かつてはボロの吹き溜まり同然であった時代の神戸支社網干総合車両所よりまともな待遇を受けていた。
なぜ國鐵廣島と呼ばれるのか?
広島支社には(県北のキハ120形を除き)国鉄型の車両しか配備されていないからである。しかもそれらの車両には京阪神間で使用されてきた中古車両も少なくない。
製造から30〜40年は経過している車両が酷使、もとい大切に使用されており、クハ111形800番台(1965・1966年製、現役最古参の113系)、クハ115-152(1965年製、広島支社では現役最古の115系)など、偉大なる産業遺産と言いたいような車両達が2014年3月現在でも在籍している。
最近では京都、日根野、宮原から状態のいい113系が大量転属し、古い車両を置き換えている。
なお、お隣の県も広島と似たような状況にはあるが、こちらについては
- 定期の優等列車(特急)が設定されている
- ピカピカの錆の無い車両が投入されている(マリンライナー用に導入したアイツとかソイツとか)
- (広島より)まともな整備を受けている(車両検査行う網干総合車両所に近いのと、JR四国との関係があるため優遇されているとの噂)
などの理由で「國鐵○○」などと呼ばれる事は基本的に無い。ただし中古車が流れ着いている事は現実である。
ガムテープ
國鐵廣島を語る上で外せないのがガムテープである。広島支社では駅の椅子などの修理はもちろんホームのライン引き、さらには鉄道車両そのものの補修にガムテープを用いている。
基本的には隙間風対策など車体の内側に対しての補修(ガムテープライナー)に使われるが一時期は車体の外側に対しての補修(ガムテ塗装)にも使用されていた。
このガムテープを用いた車体補修は費用が安く済む上に手軽に行える為、他の鉄道会社にも広まりつつある模様。
また、2011年8月ごろから前面幕をダンボールで埋めた電車も走り始めた
信じられないかもしれないが、事実である
ソースはこちら
迷列車みすてりやす編 番外編♯004國鐡廣嶋 ガムテ補修の進化
ガムテープでもあるだけマシ?
JR東日本では、103系を外板抉れ塗装だけして放置・配電盤損傷で中央・総武緩行線で立ち往生
起動時に主電動機から爆発のような火花、TX開業前の常磐線では、403/415系からの雨漏りが複数回起きた。(いずれも一昔前の事だが)
JR北海道でも、キハ283系1編成の全焼以降、整備不良が原因での特急列車の出火が数件あった。(2011~2013年の間に)
それよりはマシと言えるだろう・・・と思いきや。
2012年1月5日、
山陽本線岩国駅で、過電流による火災が発生
車両の不具合によるもので架線の切断も伴った
幸いにも、負傷者は出なかったが
運行中ならまだしも、停車中に発生した事もあり
殆どの人がこの過電流火災を疑問視していた
中国新聞の取材に対し、定期点検の周期を短くするとコメントしていたが、
一歩間違えれば甚大な被害になりかねない事件であった
末期色(まっきいろ)
2009年12月にJR西日本より中国エリアの車両(キハ120を除く)の塗装変更を8年かけて行う事が報じられた。
電車に対しては鶴見線や中央・総武緩行線を彷彿とさせるカナリアイエローより更に濃い山吹色のような濃黄色、気動車に対しては国鉄時代の非電化路線を思わせるようなタラコ色(首都圏色)へ変更されることとなった。
地域に親しみを持って貰う事も目的として塗装の変更を行うわけだが、真の目的は塗装の統一による経費削減である。車両の塗装を一色に統一する事により、一両につき7k〜200kの費用を節約できるという(国鉄末期の気動車の首都圏色も、経費削減を目的として実施されたものである)。
つまり、中国エリアにおいては少なくとも8年間は国鉄車両を使い通すことが約束されたとも言えるが
後述の227系導入に伴い、2015年以降は末期色を含む115系の廃車が進むものとみられており、すでに広島では比較的新車の部類であった3000番台の廃車回送も始まっている。
なお、この発表が出されて一日で末期色(まっきいろ:真っ黄色と末期を掛けた言葉)という呼び名が付けられてしまった事は公然の秘密である。
末期色の車両は2010年1月21日より営業運転を開始した。記念すべき第一号は115系セキN-05編成である。
交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2010年1月21日
しかし、広島支社自体がこの色を嫌っているのか、お隣の岡山支社ほど末期色化は進んでいない。
、
末期色でも塗り替えてくれるだけ、魔改造もしてくれるだけマシ?
國鐵千葉の113系は、1970年代の登場から2011年に営業運転を終えるまでの間、実に40年もの間、ただの一度も塗り替えをしていない。ずっとスカ色のまま!
魔改造もしてないから、たとえ車齢が少し若くても、見た目は遥かに新車でしょ!
それよりはマシと言える…はず?。
他にも國鐵八王子の115系も、1970年代に登場して以来、2014年現在もスカ色のままである。
パンタグラフがシングルアームになるなどの小改造は受けてはいるが。
國鐵廣島の今後
そんな國鐵廣島ことJR西日本広島支社であったが、既に「民営化」へのカウントダウンは始まっている。
2014〜2018年度にかけて約30年ぶりの新車「227系」を276両投入して、広島近郊の国鉄形電車を一掃することになった。これは、沿線の利用者や自治体にとってまさに念願のことである。
テコ入れは車両面のみに留まらない。広島駅を中心に主要駅の改良工事を進め、新しくラインカラーと路線記号も設定する。また、山陽本線白市 - 岩国間には「新保安システム」と称されたATS-DWが導入される予定である。
永く続いた国鉄形天国・國鐵廣島とも、いよいよおさらばする時が来たようだ。