概要
ドクターペッパーとは『ドクターペッパー・スナップル・グループ』が販売する炭酸飲料である。
現在世界中で販売されている炭酸飲料のなかで、最も歴史があるものの一つである。日本に限っては『ドクペ』とも略される。
日本ではコカ・コーラグループの『コカ・コーライーストジャパン』と『沖縄コカ・コーラボトリング』が権利を得て製造・販売している。またこの両ボトラーの担当区域外でも、自動販売機で発売されていたり、ヴィレッジヴァンガード、ドン・キホーテ、コストコで取り扱う事がある。
逸話
アメリカのヴァージニア州でドラッグストアを経営するDr.Pepperの娘さん(Miss Pepper)に、ストアの店員であるモリソンさんが告白した。
しかし、Pepper氏は二人がまだ若すぎるという理由で結婚を許諾しなかった。
失意の内にストアを去り、テキサス州にて自らドラッグストアを立ち上げたモリソン。炭酸飲料を開発しヒットを飛ばすも、彼は未だにMiss Pepperを忘れられずにいた。
そんな事情を知った常連客は、モリソンの炭酸飲料をからかい半分に『Dr Pepper』と呼んだ。
やがてDr Pepperの名声はヴァージニア州のPepper氏の元に届き、Pepper氏はようやくモリソンとMiss Pepperの結婚を許したのだった…
引用元:久須美 雅士のソフトドリンク・アーカイブス 『Dr Pepper』
内容
レシピ不明の20種類以上のフレーバーを混合することにより、
- 薬くさい
- 味を食べ物で表現できない
- 子供の風邪シロップ、あれだね
など、初見殺しの味を表現している。
ドクペにまつわる噂として、『一回飲んで顔をしかめ、二回飲んで味が変わり、三回飲めば癖になる』というものがあるが、そもそも一缶目でリタイアする人が多いのは日本人だけである。
日本では一時期、ピンク・レディーの名曲『ペッパー警部』との相乗効果でヒットし、その為1lガラスボトル(現在の1.5lボトルが主流になる以前の、家庭用の最大級サイズ)、王冠の250mlリターンボトル、自販機用の250mlスクリューキャップボトルなどのバリエーションが展開されたが、ブームの終焉と共に整理された。
また、ローカロリー飲料ブームの隆盛期には甘味料を置き換えカロリーを下げた『ドクターペッパー・ライト』も発売された。
こちらはオリジナルとは異なり『東京カナダドライ』社が製造・販売権を取得し発売されたが、現在は廃版になっている。
現在は500mlペットボトルと350mlステイオンタブ缶のみが通年製造となっており、期間限定で500mlステイオンタブ缶が追加される程度になっている。
なお、本場アメリカでは現在でも様々なタイプのドクペが存在している。
先述の通り日本で製造権を取得しているのは『コカ・コーライーストジャパン』と『沖縄コカ・コーラボトリング』のみの為、販売は基本的に関東地方、東海地方と新潟県・山梨県の一部、そして沖縄県に限定されている。
茨城県及び千葉県(房総半島の一部除く)ではほとんどすべてのコカコーラブランドの自動販売機で販売されており、スーパーでも販売されているため、入手は容易である。
これはかつてライセンスを取得していたのがイーストジャパンの前身5ボトラーの一つであった『利根コカ・コーラボトラーズ』傘下の『利根ソフトドリンク』のみだったため、同社の土浦工場と野田工場でしか生産されていなかった。
この為一定の年齢以上の茨城県民・千葉県民はドクターペッパー(とマックスコーヒー)は''今でもチバラキ名物だと思っている''。逆に、同じくイーストジャパンの前身の一つであった『中京コカ・コーラボトリング』の担当範囲である愛知県・岐阜県・三重県では、2013年頃までは自販機で見かけることすら稀だった。
これ以外の現在の流通範囲でも自販機で売られているのを見つけるのはさして困難ではなく、店頭販売も同様である。
しかしながら関東・東海・沖縄県以外で入手するのはやや困難であることを考えると、ネット通販で頼むのが確実であるが、いきなり24缶入りを頼むのは慣れるために良いと思う。
なお流通エリアでもコンビニエンスストアで取り扱いがあるのはミニストップのみ。
輸入雑貨店や百貨店の女性向けパンクファッション売り場などに、本場のドクペが入荷していることもある。ダイエットやチェリーなど、日本では製造されていない物もある。
中身
その味と匂いと色からなんだか体に悪そうな印象を受けるが、よく取り沙汰されるカラメル色素と香料はコーラのそれと同じであるし、カロリーを見るとこの手の炭酸飲料水はだいたい45kcal/100ml前後でまとまっているため、ドクペばかりが突出して体に悪いということはない。
逆に言うと他の炭酸飲料が体に悪いと考えるのであればこれも悪い。
ちなみに45kcal/100mlの炭酸飲料は通常の350ml缶に直すと160kcal前後、これは女性の茶碗飯一杯分(185kcal/110g)に近いエネルギー量である。
しかもほぼ砂糖によるものなので、太りたくないのであれば過剰に摂取することは控えた方がいい。
飲み方
炭酸飲料であるから、冷蔵庫に一時間ほど入れる、氷を入れたグラスに注ぐなど、冷やして飲むのが一般的である。
しかし、清涼飲料水研究家の久須美氏が『All about』に執筆したコラムによると、ドクターペッパーの日本向け資料には『温めても美味しい』という一文が存在する様子。温めることにより強烈な甘味が和らぎ、飲みやすくなるということだが…。
この他にもアイスを浮かべたフロート、ラム酒で割ったキューバリバーもどきなど、炭酸飲料と相性のよい酒・食べ物には大抵合う。
関連タグ
マックスコーヒー(ドクペ同様、製造は旧利根コカコーラボトラーズのみの為、販売エリアはほぼ同一。)
関連企画
ドクペを好物としている架空人物
- 千鳥かなめ(フルメタル・パニック!)
- 岡部倫太郎&牧瀬紅莉栖(Steins;Gate)
- アリス(神様のメモ帳)
- 安藤美雷(いつか天魔の黒ウサギ)
- 黒川凪子(ガールフレンド(仮))
- 達海猛(GIANTKILLING)
- 鑑純一郎(電波教師)
- 一松 (おそ松さん)