「『仲間』なんざなあ! 『生きてるから』失うんだよォ!! 最初から死んでればいくらでも代えが効くってもんだ!!」
概要
王下七武海ゲッコー・モリアの所有する世界最大の海賊船。元は西の海にあった島であったが、モリアの改造によりひょっこりひょうたん島のように海に浮かび、巨大な海賊船となった。
改造後は偉大なる航路“魔の三角地帯”に停泊し、通りかかる海賊等を襲いモリアの能力によって影を奪っていた。しかし、麦わらの一味との戦いの混乱で“魔の三角地帯”外に出てしまい、主であるモリアや幹部達が軒並み倒されてしまったので、現状は不明である。
島内には幹部であるモリア、ドクトル・ホグバックの屋敷や同じく幹部のペローナの庭園などが建っており、それらは渡り廊下によって繋がっている。
海賊団として
媒体によってはモリアの海賊団の名称に使われている事もある。
例えば海賊無双シリーズではモリアの肩書きは「スリラーバーク船長」である。
構成員のほとんどがゾンビだが、中核を担うのは生きた人間。
モリアを頂点にホグバック、アブサロム、ペローナの3人の幹部がおり、彼ら4人を総称して“四怪人”と呼んでいる。
それ以外の幹部や雑兵はモリアとホグバックにより作られたゾンビで構成されており、オーズ等を除く殆どのゾンビはアブサロムとペローナが分担して指揮をしている。ゾンビの種類は4+1で5種類有り、絵画や剥製を流用したびっくりゾンビ、動物の死体を流用した動物(ワイルド)ゾンビ、人の遺体を流用した兵士(ソルジャー)ゾンビ、人の遺体と動物の死体を混合したり著名な戦士の遺体を流用したりして作った将軍(ジェネラル)ゾンビ、そして物語中で完成した、魔人オーズを流用した特別(スペシャル)ゾンビが存在する。
どのゾンビも負傷することも死ぬ事も基本的に無いので無敵の軍隊と言える存在だが、塩を口に含むなり海水を浴びるなりするとモリアの能力が無効化されてしまいただの死体に戻ってしまう。
余談だが、モリアの宿敵カイドウが率いる百獣海賊団もまた、「兵力の尽きることの無いゾンビの軍団」と形容される海賊団である。
主要人物
四怪人
モリアを除く3人を指す場合は“三怪人”と呼ぶ。
“三怪人”は全員、モリアの能力に関連した夢を持っている。
- ドクトル・ホグバック(天才外科医)
- アブサロム(将軍ゾンビ指揮官、兵士ゾンビ指揮官/通称“墓場のアブサロム”)
- ペローナ(びっくりゾンビ指揮官、動物ゾンビ指揮官/通称“ゴーストプリンセス”)
特別ゾンビ
- オーズ(モンキー・D・ルフィの影入り)
将軍ゾンビ
兵士ゾンビ
- ビクトリア・シンドリー(使用人マルガリータの影入り)
動物ゾンビ
- ヒルドン
- 犬ペン(サンジの影入り)
- リスキー兄弟(ローラの部下の影入り)
ビックリゾンビ
- ブヒチャック
- 敷きグマ
原作での関わり
エニエス・ロビーを落とし、次なる目的地である魚人島を目指していた麦わらの一味。そこへ立ちはだかるのは魔の三角地帯を拠点とする王下七武海の1人ゲッコー・モリア。かつて四皇・百獣のカイドウとの抗争に敗れたモリアは、そのカゲカゲの実の能力により、偉大なる航路の前半を潜り抜けてきた猛者たちから影を奪い戦力を増強していたのである。
影の支配者ゲッコー・モリア、透明人間アブサロム、霊体人間ペローナ、天才外科医ドクトル・ホグバック、かつてない異能力者たちを相手に次々と影を奪われていく麦わらの一味。モリアが誇る四皇カイドウへの秘策、特別ゾンビオーズも加わり、一味はひたすら追い詰められていく。
しかしながら、モリアの増長と影の「とある秘密」を知った「被害者の会」の協力もあって麦わらの一味はなんとか4怪人を撃破。
怒りと高慢に狂ったモリアは全てのゾンビから影を奪い去り、最強形態「ナイトメアモリア」へと変貌。しかしこれが致命につながり、麦わらの一味はなんとかモリア討伐に成功。全ての影は持ち主の元に戻されてしまい、4怪人はすごすごと退散することになる。
「偉大なる航路」に取り残された浮島には、ブルックと共に海を彷徨い続けてきたルンバー海賊団の菩提と、激闘の末に死んだゾロの愛刀・雪走だけが遺された。
本編では新たな仲間ブルックと作中ではポピュラーな舟歌ビンクスの酒が重要な要素を成す。
スリラーバーク編の構想にあたり、作者尾田栄一郎はビンクスの酒の作曲を前もって田中公平に依頼しており、作者にとっても重要なシリーズであったと言える。
また、ナイトメア・ビフォア・クリスマスを筆頭にいくつかのハロウィン映画を参考にし、「怖いけど明るい」を目指したことが明かされている。
ちなみに、描く前は御祓いを受けたとのこと。