「Dr.ホグバックの手によって 移植に移植を重ね手に入れた 野性の最高傑作がこの肉体…!!!」
「“スケスケの実”の能力など!! おいらにとって強さの備品にすぎない」
概要
スリラーバーク海賊団の幹部スリラーバーク四怪人の一人。将軍ゾンビと兵士ゾンビの指揮官を務めている。
ミンク族のような容姿だがこれでもれっきとした人間で、これは後述する同僚幹部のホグバックから受けた移植手術による影響である。
夢は世界中の墓場の王となること。
プロフィール
本名 | アブサロム |
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異名 | 墓場のアブサロム |
年齢 | 34歳→享年36歳 |
身長 | 195cm |
所属 | スリラーバーク海賊団四怪人 |
所属船 | スリラーバーク |
悪魔の実 | スケスケの実(超人系) |
出身地 | 西の海 |
誕生日 | 12月30日(アブさま=1230) |
星座 | やぎ座 |
血液型 | F型 |
好物 | シマウマの丸焼き |
初登場 | 単行本46巻 第444話『ゴースト島の冒険』 |
CV | 三浦祥朗 |
人物
一人称は「おいら」か「俺」。
様々な動物の部位を移植している為なのか、よく「ガルルルル」と咆哮をあげる。
変態思考の持ち主であり、スケスケの実の力を使って屋敷内の女風呂を覗き見したり、入浴中の人間を触ったりしているため部下のゾンビ達からは「エロリーダー」「エロサロム」などと呼ばれている。
しかし恋愛方面には若干純情な節があり、キス1つするのに緊張して顔を赤らめる事もある。
また、「嫁」に対して非常に強い執着があり、”海賊時代”がひっくり返る事よりも嫁探しの方が優先順位が上らしい。
特に「生身」の花嫁への憧れが強いらしく、求婚のローラの影が入ったメス猪のゾンビからは逃げる一方、ナミには一目惚れして誘拐し結婚式を挙げようとした。
初登場時はスケスケの実の能力によって透明になった状態だったため、野獣のような声と獣の臭いだけの謎の見えない獣という扱いだった。
また、この時ルフィ達を襲撃しているが、初対面のロビンを押し倒し、腕から顔にかけてを思いっきり舐め上げるなど、この時点でかなりの変態性が爆発している。
自分で考案した妙な略語を気に入り、それを繰り返し口にする癖を持つ。
「クマシーにキビシーな、キマシーな」、「ホグバックに酷だな、コクバックだな」等。
上記の変態思考もさることながら、仮にも敵対戦力の再襲撃が起きている時に戦力を結婚式場に割くなど、ホグバックに負けず劣らずのマヌケぶりを見せることもあるが、生物の誘拐や味方の避難など、戦闘が絡まない事に関しては結構手際が良く、船長のモリアが重傷を負った際はモリアを助けるべく、ホグバックと共に奔走した。
カイドウなどの強豪とも交戦経験がある船長に仕えているからか、下記の実に見聞色の覇気をある程度かいくぐられる特性があるのか、詳細は不明だが、ルフィ達に勘づかれることなく、同盟結成の情報を入手するなど、良くも悪くも実力の読みにくいキャラでもある。
戦闘能力
悪魔の実 | スケスケの実 |
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解説 | 自分の体及び自分に触れている物体の姿を透明化する |
種類 | 超人(パラミシア)系 |
自分の体、および触れた人や物を透明にすることができる「透明人間」。
姿を消して敵に近付く、国の重要物品や瀕死の人物を隠しつつ運ぶなど、能力の特性上奇襲戦法や隠密行動が得意。また、腕にバズーカ砲を仕込んでいるが、これもスケスケの能力で隠されており、突然爆発が発生したように見せて相手を大ダメージを与えつつ混乱させたりもする。
下記に記されているように体臭などは消せないようだが、あらかじめ香水などを用意すればカバーできるようで、事前の準備さえよければ動物系能力者すら欺くことも可能。(ある願望を叶えられるのに役立つため、サンジは能力取得を密かに渇望していた。)
身体的疲労や打撲・斬撃などによるダメージで体の部位を隠すのに失敗するリスクは少ないようで、直接対象を破壊・迎撃することはできないものの、不測の事態への対応や混戦の際には有益で、能力保持者の捕縛・復活阻止は困難を極める。
マトマトの実と同様、触れ方次第では自分以上に大きい物も透明化可能で、2人以上の人間を小型船ごと透明化させたうえで移動する描写も見せた。マネマネの実やナギナギの実同様、持ち主の頭と度量が問われる能力といえるかもしれない。
また、同じ四怪人のドクトル・ホグバックの改造手術によりライオンの顎、ゾウの皮膚、クマとゴリラの筋力を合計300kgも移植されており、その身体能力は驚異的。もはや生きた将軍ゾンビも同然の改造人間である。格闘戦においても潜在能力は高く、筋肉の鎧は生半可な攻撃では効果が無いばかりか、攻撃を仕掛けた側が怪我をする場合すらある。とはいえ、間抜けで動揺しやすい性格が肉体に悪影響を及ぼしたのか、筋肉の強さと格闘戦の強さは別問題なのか、使いこなせているのかどうか怪しい描写もある。
六式使いと同等に渡り合える戦闘技術を持つ相手には大して通じなかったようだが、上記の能力と併せれば気絶を避けつつ隙を窺い、反撃や味方の救助をすることはできる。物理攻撃だけでなく雷などによる被害もある程度耐えられる。
技
- 透明化(スケーティング)
自分の体を透明化させて隠れる。
見えないだけで実体は存在しており、足音や体臭などまでは消せない。もちろん正確に位置を把握された上で攻撃されれば普通に直撃してしまう。
但し、あらかじめ体臭などへの対策がされていた場合、逆に相手が虚をつかれることになる。
- 死者の手
相手に向けて手をかざし、突然爆発させる防御不能の遠距離攻撃。
この攻撃の正体は「腕に仕込んだバズーカ砲を、スケスケの実の能力で透明化させている」というものである。このため、タネを知っているサンジには通用しなかった。
- 怪人の手、怪人の足
透明化しながら相手に攻撃を仕掛ける。
透明化しているため詳細は不明だが、おそらくパンチとキックによる攻撃と思われる。
活躍
スリラーバーク編
スリラーバークではモリアから自分達やブルックの影を取り返そうとする麦わらの一味に立ちはだかり、ナミを連れ去って花嫁にしようとしたが、それを知って(サンジが狙っていたスケスケの実の能力者である事に対しての恨みも込みで)激昂したサンジによりボコボコにされ、ナミも救出されてしまった。
一度救出を許した後もただでは転ばず、前述の手術による丈夫さと執念でサンジに一矢報いるが、疲労とダメージは大きく、目を覚ましたナミの攻撃に耐えられずに失神してしまう。
ゾンビによる強烈なスキンシップを無抵抗で受ける羽目になるが、ゲッコー・モリアやバーソロミュー・くまの広範囲攻撃の騒乱に紛れて一時撤退した。
頂上戦争編
戦いが終結して一味が去った後、チョッパーらに倒されたホグバックと合流し、ルフィとの戦いに敗れて意識を失っていたモリアをスリラーバークから連れ出して看病した。
71巻SBSではアブサロム自身も頂上戦争に参加していた事が明かされており、戦争後のモリア消滅はアブサロムによるものだと考えられている。
新世界編
2年後の新世界編では直接は登場していないが、自身の能力を駆使してスクープを取る新聞記者アブサを名乗るようになり、キッド、アプー、ホーキンスによる海賊同盟を報道した。モリアのシンボル(海賊旗)を掲げて取材活動を行っている為、アブサとしての活動にモリアも関わりを持っているようだ。
余談
トレクル
ワンピーストレジャークルーズにおいてアブサロムのスペシャルイベントが開催された際のイベントタイトルは「エロリーダーアブサロムの男のRoman 変態野獣の嫁探し」であった。
公式で完全に変態野獣認定された瞬間である。
映画
ONEPIECE FILM GOLDのとある一シーンに彼らしき後姿が確認されている。
衝撃の結末
時が経ち、世間では世界会議四日目に革命軍の軍隊長が同志のバーソロミュー・くま奪還のため大将二人と激突したり、ワノ国に麦わらの一味をはじめとしたルーキーや四皇の一人、ビッグ・マムが向かうなど混沌を極めていた中、アブサロムは黒ひげ海賊団のナワバリである「海賊島ハチノス」に潜入していた。
何故潜入したのかは不明だが、スケスケの実がありながら見つかってしまい(恐らく黒ひげの「闇水(くろうず)」で実の能力を無効化されてしまったのだろう。黒ひげの戦闘スキルを考えるとその可能性は十分ある。)、能力を欲した黒ひげ海賊団によって描写外で殺害されるという衝撃的な結末を迎えた。
エースの死以降、過去編以外でも死亡してしまうキャラクターが次々と現れ始めるようになったが、まさか死にそうにない彼がこんな最後を迎えてしまうとは誰も予想しておらず、ショックを受けた読者も相当数に及んだようだ。
読者の中には「スリラーバークでゾロの妖刀三代鬼徹を触ってしまった(しかも持ち主のゾロ相手に投げつけたりと粗雑に扱った)からだ」という声も。
彼の死後は黒ひげ海賊団の2番線船長・シリュウがスケスケの実を食べ、次代のスケスケの実の能力者となる。
主のモリアは、ただでさえ黒ひげ海賊団による能力者狩りが評判になっている中、欲する者が多いスケスケの実の能力に付いてアブサロムのことを心配しており、彼の末路を知った際は激怒してティーチのもとへ向かっていったが……