概要
和名 | マイコトラガ |
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学名 | Maikona jezoensis |
分類 | 鱗翅目 ヤガ上科 ヤガ科(またはトラガ科) トラガ亜科 マイコトラガ属 |
前翅長 | 2~2.3cm |
開翅長 | 4.3~4.6cm |
分布域 | 日本(北海道、本州、淡路島、伊豆大島、四国、九州、対馬、屋久島)、中国大陸? |
幼虫の食草 | 「ブドウ科」(ノブドウ、ヤマブドウ) |
越冬態 | |
成虫の発生期 | 2月下旬~4月下旬(山地では5~6月)/年1化 |
早春に現れるスプリング・エフェメラルであり、春を告げる蛾のひとつ。
日本各地の平地~山地まで広く生息するが、産地が非常に局地的な少し珍しい種で、各地の県レッドリストで絶滅危惧種に指定されている。
近畿地方では例外的に個体数が多く、割とどこでも見られる。
日本本土の個体群は本土亜種、屋久島の個体群は屋久島亜種とされる。
名前は鮮やかで複雑な模様を舞子の着物や髪飾りに例えたものと思われる。
形態
触角は雌雄共に糸状で、口吻は橙色。
前翅は黒褐色で、先端付近には勾玉に似た形の白斑があり、翅の側縁部は赤紫色の細い線で縁取られる。
後翅は外縁側が黒色で、基部側半分が淡黄色、その黄色の中に小さな黒紋が見られる。
長い毛で覆われた胸部には黄色と黒の虎柄模様があり、中央部には瑠璃色の毛束がある。
前脚は黄色と黒、瑠璃色の長毛で覆われる。
生態
夜の林縁を優雅に飛び回り、様々な花で吸蜜する。
灯火にもよく飛来する。
休息中はふわふわした毛に覆われた前脚を前に伸ばし、翅を屋根型に閉じて止まる。
刺激を受けると脚を縮めて擬死行動を行う。
幼虫はノブドウの葉を食べ、初夏に蛹化し、そのまま翌春まで休眠する。