概要
『勇者ヨシヒコシリーズ』の第3シーズン。前作『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』、前々作『勇者ヨシヒコと魔王の城』の続編で、2016年10月から12月までテレビ東京系列で放送された。
キャッチコピーは「そんな冒険じゃ、毒にも薬にもならないんだよ。」。
内容はいつも通りのファンタジーコメディだが、テレビ東京の本社が六本木3丁目に引っ越す事を記念した「六本木3丁目移転プロジェクト」のひとつである。
なんと、OPをJAMprojectが担当。アニメ・特撮以外の作品の主題歌(エンディングテーマも含む)を手掛けるのはこれが初めて(なんでも主演の山田孝之が「影山ヒロノブさんしかいない」とひらめいたのだという)。
さらに第1話では仏が「もう予算の大半を使っちゃった」と全力のメタ発言。毎度おなじみのヨシヒコワールド、今回もまた健在のようである。
シリーズ全体の概要は「勇者ヨシヒコシリーズ」の記事を参照。
あらすじ
勇者ヨシヒコが暗黒の神デスタークを打倒してから数百年後。世界は魔王バルザスによって支配されていた。
(経緯は不明だが)再び復活したヨシヒコと仲間たちは、冒険の末にバルザスを倒すが、直後に現れた仏から、「天空の魔王」というバルザス以上に強大な魔物が動き始めている事を知らされる。
仏は、ヨシヒコ一行に天空の魔王を倒す鍵を握る7人の「玉人(ぎょくじん)」を探してほしいと依頼するのだが……。
主要登場人物
魔王から世界を救う使命を帯びた勇者。
ゾンビ菌に感染した結果左腕が寄生生物になったり、異世界に飛ばされて赤いオーバーオール姿になったりする。
暑苦しい中年の戦士。
歳のせいか、健康を気にしている様子が度々見られる。
胸が平らな「村の娘」。
意中のヨシヒコが他の女に夢中な事に悩んだりする。
うさん臭い魔法使い。
今回もメタ的な部分へのツッコミが多い。今まで以上に過激なパロディが多いため、関係各所から苦情が来ないか心配している。
天から一行を見守るクソ仏。今作では息子が登場した。
ギリギリアウトなラインを攻めるヨシヒコ(とスタッフ)に珍しく本気で怒る場面も。
ヨシヒコの妹。
今回は魔物から貰った「変化の杖」で様々な姿に変身しながら兄の後を追う。
第1話でヨシヒコ一行が戦った魔王。本作のラスボスと思われたが、実は「知事のようなもの」であり、中ボスに過ぎない。
その姿や立ち位置は元ネタの世界の魔王を彷彿とさせる。
- 天空の魔王ゲルゾーマ(声:堤真一)
世界を闇に葬ろうとしている最強の魔王。
7つの弱点を同時に攻撃しない限り復活してしまうため、オーブに導かれし「玉人」7人の協力を得なければ倒す事ができない。
導かれし者のオーブ
『導かれし七人』のキーアイテムとなる、運命の戦士の証。
オーブの持ち主は「玉人」と呼ばれ、天空の魔王の7つの弱点を同時に攻撃するために必要。
オーブを空に投げる事で、いつでも各色のオーブに対応した玉人を召喚できる。
- 緑のオーブ
玉人はカルバドの村のロビン。村で起こったゾンビ騒動を解決したお礼として、ヨシヒコに股間から直接手渡した。
- 青のオーブ
玉人はエフエフの村のヴァリー。悪政で村人を苦しめる王を倒すために戦っていた。オーブはヴァリーの家に古くからあった物。
- ピンクのオーブ
玉人はサラゴナの村のフロリア姫。ある事情からヨシヒコと結婚する事になったが、結婚直前になって現れた幼馴染のラクトルに乗り換え、事態を飲み込めず食い下がるヨシヒコを「キモい」と罵倒した。
- 黄色のオーブ
玉人はダシュウの村のニッテレン。本来は村の守り神だが、悪しき魔物によって緑色の怪物に変えられ、本当はバンドをやりたい村の若者たちに農作業を強制していた。
- オレンジのオーブ
玉人はウガスの村の盗賊カンダタ。かっこつけて「金持ちからしか盗みをしない」と語るが、メレブには「結局盗んでいる事には変わりない」と突っ込まれた。また、セキュリティ意識は極めて甘い。
- 赤のオーブ
玉人はミュジコの村のレオパルド。何かとミュージカル風に行動し、相手もミュージカルに巻き込んでしまう。「ミューズから授かった宝」だというオーブを守るため、ヨシヒコ一行を罠にかけた。
- 紫のオーブ
玉人はキャパスの村の香西そのか。このオーブはそのかの体内にあり、彼女の心を射止めた者だけが手にする事ができるため、別名「ハートのオーブ」とも呼ばれる。
主題歌
オープニングテーマ
「The Brave」
歌:JAMproject
作詞・作曲:影山ヒロノブ
エンディングテーマ
「きみがいるなら」
歌:7!!
作詞・作曲:MICHIRU