概要
東京大学教養学部助教授で政治学を専攻、フランスに留学し、帰国後の1980年代から様々な番組のコメンテーターとしてTVに登場する。
都知事選にも出馬したが落選し、2001年7月、第19回参院選に比例代表区から自民党候補として立候補し政治家転身を果たす。安倍改造内閣、福田康夫内閣、麻生太郎内閣にて厚生大臣を歴任。ホワイトカラーエグゼンプション法案(残業代ゼロ法案)の成立を目指したが果たせなかった。
自民党の与党転落後の2010年4月に自民党を離党して新党改革を立ち上げ、自民党からは除名処分を受ける。政界の「第三極」を目指して活動した。
2014年には東京自民党から都知事候補に擁立、当選を果たしたが、離党の経緯が経緯なので党内でも小泉進次郎や元妻の片山らから反発を呼んだ。
政治とカネ問題
2016年には政治資金などの不正疑惑が持ち上がったのだが、その規模はどこかの県議員とは比べ物にならないほど大規模なものだった。
公用車に乗って湯河原に出かけたり、東日本大震災や平成28年熊本地震の際にも被災地に足を運ばなかったりなど、政治資金を公私混同しているだけではなく、都民ひいては国民を疎かにするような行動言動が多々明らかになったのである。
にもかかわらず、各党からの質問には具体的に答えず釈明や謝罪を繰り返し、あの号泣議員の如く「記憶にございません」を繰り返すばかり。
こうした態度には自民党都議団ですら「あまりにせこい、せこすぎる」と議会の追及の場で憤りの念を露わにしたほどであり、他の党の議員や国民からも「さっさと辞めろ」という声が噴出することとなったが、「減給(後に給料なしに訂正する)するから全身全霊で挑む」「オリンピックにも影響するから猶予をくれ」といった旨の呆れた発言をしていた。
かつては「不正」などを毛嫌いする発言を残していたのだが、どうしてこうなったのだろうか。
そんな舛添氏であったが、2016年6月15日午前、「リオオリンピックが終わるまで猶予がほしい」という発言から一転、自ら辞職届を提出。同月21日付で当職を辞退することとなった。
しかしながら、政治資金についての明らかな説明もないまま辞職されるのは腑に落ちないもの。裁判など何らかの機会を設けて、きちんと説明してほしいものである。
なお、知事就任前は政治資金問題を批判したりしていたのだが・・・
そして今度は小池知事に突然突っかかり「小池知事は都民を騙すのをやめた方がいい」とコメント。これがブーメランであることは言うまでもない。
余談
- 政治家になる前のタレント時代、当時出演していたワイドショーの名前を捩った「舛添要一 朝までファミコン」というファミコンゲームの監修を行っている。内容は、とあるビジネスマンが会社の大プロジェクトを成功させるために奔走する様子を追体験する、一種のアドベンチャーゲームになっている。ただ、経済に関する知識がなければ到底解けないような問題も多く、子ども向けに作られたファミコン用のソフトとしては少々浮いた存在になってしまった。当然、批評家からの評価も散々なものであり、ゲーマーの間では、ある意味伝説のクソゲーとして別方面で話題になっている。
- そのヘアスタイルからネットでは「2323(フサフサ)」などと呼ばれ、新党改革がたちあがれ日本と会派を組んだ際には「はげあがれ日本」などと揶揄された。また、その顔立ちと、女好きで弁が立つところ、変節漢でお調子者のイメージから「ねずみ男」の異名を持つ。
- 女癖の悪さで有名。4回の結婚歴があり、現自民党参議院議員の片山さつきは2番目の妻。
- 実母が要介護状態(後に死去)になり、その経緯が元で姉らと絶縁したり福祉の不備などを経験したことから、要介護者を家族のみで介護することには否定的なスタンスを取っており、「プロに任せるべき」との意見を述べている。
- 辞職を発表してからは、上記の政治資金等の件から何の説明や公務もせず、また東京都知事が辞職する際は、大抵セレモニーが行われるものだが、舛添氏の場合は花束贈呈すらないという有り様だった。
- ドイツ映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」に登場する吸血鬼オルロック伯爵に少しばかり容貌が似ている。
- 2022年に開催されたカタールのサッカーワールド杯にて、日本人サポーターがごみ拾いを行ったことについて、「現地の人の仕事を奪っている(要約)」と指摘。しかし氏の意見とは完全に真逆に、現地の人々を含む世界中から日本人サポーターの行動が称賛され、その行動に触発されて他国のサポーターがごみ拾いを行うようになるなど「最高の文化」とまで称賛されたことで見事なまでに氏の思想が世間・世界と大きくずれていることを自ら世界中に発信することになった。
- 1985年8月12日に発生した日本航空123便墜落事故にて、理由は不明だがこの便のチケットを持っていたのに関わらず搭乗しなかった為に難を逃れている。
- 深見東州が主催する世界開発協力機構の国際フォーラムに出席し、若者世代に日本と世界の情勢と政治に関するテーマを言及し、たちばな出版では過去の政治活動を若者や次世代に伝え、国際ニュースと英会話の入門編に関する本を出版している。