「はじめまして、僕はラッキービーストだよ」
概要
CV:????? ※正体は下記ネタバレ注意の項へ。
メディアミックス作品『けものフレンズ』に登場するキャラクター。
初出はアニメ放送より以前の2016年7月に開催されたコラボカフェからで、動物のホワイトタイガーが見上げる空にラッキービーストのようなものが輝きながら通り過ぎるイラストが展示されていた(キャラクターデザインを担当する吉崎観音氏がツイッターに上げたイラストがこれに近い)。
サーバルをはじめフレンズたちの多くからは“ボス”と呼ばれている。
なお、彼らの役割を認識している一部のフレンズ(ツチノコやコノハ博士、ミミちゃん助手…など)は単に“ラッキービースト”と呼んでおり、かばんは親しみを込めて“ラッキーさん”と呼んでいる。
本編においては、複数個体の内の1個体が「じゃんぐるちほー」に入ろうとしていたサーバルとかばんの前に現れる形で初登場し、以降はこの個体が二人の案内役として旅に同行しメインキャラクターとして扱われることになる(→さばんなトリオ)。
様々な気候が存在する各エリアの特性や、そのエリアで暮らすフレンズとその元となった動物の生態、点在する施設についてなど、パーク内における様々な物事を解説し、物語の複雑な舞台設定を理解する上で欠かせない存在となっている。
人物(?)像
外見
フレンズのような人型をしておらず、ネコ科動物(とくにキツネやヤマネコ)に近いケモノ耳、尻尾、二本足のついたタマゴのような体型をしており、既存の動物やフレンズとも明らかに異質な形態を持つ。大きさはフレンズ達の膝下ほどで、かばんの背負うリュックサックにちょうど入る程度。実際、作中では何度かかばんがボスをリュックに詰めて運ぶ描写が存在する。
顔となる胴体部分には口や鼻は確認できず目だけが存在し、体毛は青・水色・白と寒色で統一されている。また、同じく胴体には首輪と思しき黒いベルト、謎のレンズ状のパネルを装着している。
登場する複数いる個体すべてが、この外見的特徴で統一されている。
性格
一人称は「僕(ぼく)」。
常に淡々としており、抑揚の殆ど無い無機質な喋り口調や「データ」「検索中」などの機械的な単語を用いるなど、登場当時から視聴者からは「高度な科学技術で製造された人工物(≒ロボット)」という認識を持たれていたが、想定外の出来事に見舞われると「アワワワワ…」と声を震わせたり、捜し物を発見した際に「ヤッタ!コレダヨ!」と喜んでみせたりと、個々の感情を持ち合わせている模様。
特性
フレンズたちからは、フレンズ(アニマルガール)とは異なる“ボスという存在”として認識されており、「ジャパリまんをくれる」「喋らない」「複数存在するが、同じ場所にいることは稀」など、断片的な情報で認識されている。
日頃からフレンズと会話を交わすことがなかったらしいが、何故かかばんに対しては出会い頭に自ら自己紹介をしており、はじめてボスが喋る姿を見たサーバルは絶叫するほど驚いていた(直後にサーバルもボスに声をかけてみるが、やはり普段と変わらず全く相手にされなかった)。
本編での活躍
「じゃんぐるちほー」の入り口で、今後の方針について話をしていたかばんたちの前に現れる。かばんに自己紹介をするとともに「君は何を知りたい?」と尋ね、かばんが「としょかん」を目指していることを知らされると、そこへ行き着くための経路の案内役を買って出る。
序盤では基本的にこの個体のみしか登場していなかったが、第7話でコノハ博士とミミちゃん助手からは「ラッキービーストら」と複数形で表現され、続く第8話では頭部に青いジャパリまんの入ったかごを載せたラッキービーストが登場するなど、同様の個体が複数存在し、それぞれ様々な役割を担っていることが明かされた。
正体
第11話において、その正体はパークガイドロボットと呼ばれる存在であることが本人の口から明言される。役割としては、ジャパリパークから退避したパークガイド(人間)に代わり、フレンズらへのじゃぱりまんの生産提供や最低限の面倒(この業務をやっているためほとんどのフレンズらにボスと言われるのである)、一部施設の整備などをし、「お客様」に対してはパークの各エリア・施設・フレンズ(および動物)たちの解説と案内、バスや船などの移動用設備の運用、そしてパークの危険レベルに応じた避難警告など、パーク運用に携わる様々な業務を担っている。
人間がいなくても動作し続けていたことから、遠隔操作で動くラジコンの類ではなく、人工知能を搭載した自律型ロボットと推測される。
体の中央にあるレンズ状の部品はプロジェクターでもあり、情報の処理を行なう際にコマンドラインやジャパリパークのマーク(『の』に近い形)が表示される。体の中央に灰色の帯が巻かれている。吉崎氏によるイラストではバックルと穴が開いたベルトだったが、アニメではバックル状のパーツは見受けられるものの若干形状が異なっている。またイラストではベルトに小瓶をぶら下げていたが、アニメ版には登場していない。
前足がないため二足歩行であるが、脚が短い為か、足場が悪いところでは飛び跳ねるように移動することも多い。歩行時には独特の音が聞こえる。夜間時は目が蛍光緑色に発光する(夜行性動物のような反射ではなく、目そのものが発光している)。
有能なガイド
ぬいぐるみのようなその姿からは想像しにくいが、現実のロボットと比較するとかなり高性能なものである。
高度なAIとインターフェイス
- バスに興味を持った相手に運転を勧め、反省している仕草をするなど会話の文脈や周囲の状況を理解する、会話内容からかばんが興味や関心の対象を把握し内容を整理して再度提示する、設定されたルールに基づいた警告を相手の返答により取り下げるなど高度な応答が可能。
- 歩行や運転しながら接客対応を行なうなど、人間と同等以上のマルチタスク処理にも対応することが出来る。
- ガイド機能としてパークの地図情報や環境、フレンズやその元となった動物の生態に関するデータベースを内蔵しており、周囲の状況に合わせて解説を行う。かばんからの質問には大抵答えているが、アトラクション内部では激励のみで攻略のヒントは口にしないなど、現在地や施設に合わせて返答を変化させる。
- 人間への接客を意識してか、相手の名前と顔を認識・記憶する機能の他、あいさつやおじぎなど感情表現のような仕草を見せる機能も搭載されている。平時は気さくな口調で話しかけているが、緊急時には敬語に切り替わっており、状況を判断して対応を変えることも出来る。
- 経験を踏まえた上で学習し、自身の動作や判断力を向上させる機能が搭載されている。
多彩な機能
- ジャパリバスや船など、ジャパリパーク内の移動設備の位置情報を検索して探し出すことが出来、また何らかの方法(本人は「リンク」と発言しており、無線通信によるものと推測される)で半自動運転することが可能。座席に乗っただけでハンドルに触れず運転することができる。
- 腕に相当する部位が無いにもかかわらず物体を持つことができる。ジャパリバスの電池を(体の前に貼り付けるようにして)持ったりクローラーの装着作業を行なっていることから、胴体内部にアームや連結器を格納している可能性もあるが、明確にそれらが描かれたシーンはない。体の上にモノを載せているシーン(OPのローブと8話のジャパリまんを積んだかご)もあり、どのような仕組みなのか不明確な部分も多い。
- ビデオカメラとプロジェクターのような録画・録音・再生機能を備えている。ミライは行動記録を動画でメモしており、いくつか録音メッセージを吹き込んでいた。見易いようにパークの地図などの情報を表示することも可能。
- 設備整備に関する機能として草刈機能を有しており、「除草除草……」と呟きながら該当区域を歩き回ることで除草が行なわれる。動作音がすることから、胴体底面や足の裏に芝刈り機のような機構が備わっている模様。
- センサーにより周囲の天気やサンドスターの濃度を測定する機能を持つ。非常時には耳と目が赤く点滅し、避難経路を客に案内する機能も搭載している。
- 通信機能も搭載されており、仲間のラッキービーストやフレンズへ情報共有を行なうこともできる。
- 他にもジャパリまんの原料を育てる畑の世話や調理器具などの一部備品の整備も行なっており、人間の職員が見当たらないにも関わらずフレンズたちが生活できていることから、フレンズの生存維持に必要となる様々な機能が搭載されていることが推測される。
歩行ロボットとしての性能
- 動力源は不明だが、人間の職員が見当たらないにもかかわらず稼動を続けていたことから、単独での動作に耐える耐久性を持っている。(対してジャパリバスやリフトなどの各種施設は、経年劣化で機能不全を起こしているものや、パーク閉鎖の際に撤去されたものが多かった)
- 運動性能についても多少の悪路なら飛び跳ねながら移動することが出来るなど、高い踏破性を持つ。2話では、解説しながら後ろ向きに歩行している。
- 自身の移動能力と、ジャパリバスなどの移動設備を組み合わせることで、一部極地を除いてパークのほぼ全域を網羅したガイド業務が可能となっている。
- かばんやフレンズが無造作に抱えて移動できることから、これほど高性能かつ多機能なロボットでありながら非常に軽量な設計である。
有能なガイド……?
上記の解説だけを読むととてつもなく高機能なナビゲーションロボットかのように思われる(実際そうではある)が、作中では、
- ジャングルのツタに絡まって脱出不可能となる。
- 内蔵の地図情報が古いまま更新されておらず、現地状況と合わないと検索を再実行したまま処理落ちする。
- トキの歌声(改善前)で動作不良を起こして倒れる。
- バスのスタック対応が組み込まれておらず、バスがスタックすると座席に座ったまま処理待ちでフリーズを起こす。
- フレンズ同士の抗争について対処法が組み込まれておらず、その場で処理落ちする。
- 天気の判断は現在時点のみが判断基準であるため、天候が変化しやすい雪山では吹雪を予測できず遭難させかけてしまい、自分も物理的にフリーズしてしまう。
などのように、眼前の問題を把握し対処する能力は人並みにあるが、想定外のトラブルに対する対応力や、将来的なトラブルを予測する能力にはかなり難がある事が判明。
フリーズ時の呟きは「検索中検索中検索中……」や「ア、ア、アワワワ……」などがあり、前者はデータベースの検索結果待ち、後者は処理落ちと思われる。傍から見ると慌てたり落ち込んだりしているようにも見える。(アニメ的表現かもしれないが、真っ白になった事もある)
高所を飛行中にもかかわらずデリカシーのない発言でフレンズを傷つけて落下しそうになったり、サーバルにバスの運転を任せて事故を起こしたり、雪山の荒天を予測しきれなかったり、バスの電池切れを推測できなかったりと、かばんを危険に晒したことも少なくない。
さらに屋外活動を行なうガイドロボットにもかかわらず、雨に当たっただけで故障を疑われるなど、防水性が低いという設計上の欠陥も露呈した(但し、ミライの録音メモによるとこれから防水加工することが語られており、前述通り吹雪で氷漬けになった際は足湯で(「温度調整用の氷かと思った」なんてコメントがされるくらい雑に浮かべられて)解凍されて元通り稼働した事から、初期の不具合や欠陥が解消・改善されている)。
おまけに録画機能について、作中では再生機能に不具合が生じているのか正常かつ任意で再生することは殆どなく、何らかの条件が揃うと自動で再生シークエンスへ移行、不鮮明な動画や音声を勝手に再生して混乱を招いたこともあった。
あと、「けいばじょう」においては競馬場内にジャパリバスで入り、馬のオブジェにぶつかっていた。
こうした抜けた面が多々みられるためか、11話でセルリアンの攻撃をかわしながらの運転を披露した際はサーバルから「今日はかっこいいね」とまで言われてしまった。
ファンからの扱い
ニコニコ動画にて
2話配信以降、「まかせて」の台詞に合わせ「フラグ」、状況が改善されないままフリーズすると「つっかえ」「ポンコツ」「無能」というコメントが弾幕並に投稿されるなど、有能な解説キャラかと思ったら肝心なときに役に立たないポンコツキャラとしてネタにされていた。
またポンコツシーンの無い1話は無料公開されているため、再視聴組からは「まだ有能」「全盛期」などのコメントが数多く投稿され、ニコニコ動画で2017年3月25日に放送された『【最終話放送直前】「けものフレンズ」1話~11話 振り返り一挙放送 詳細]』では、2話でツタに絡まる初のポンコツシーンにおいて公式側から『無能』のコメントを頂戴した。
ラッキービーストによるフレンズの解説は相手の痛い部分も平然と行う客観的な内容であり、『IQが溶ける』と評される作中において飼育員らの解説とならんで『IQ回復ポイント』とも称される。
pixivでの扱い
1話放送時点では『合成音で話す可愛らしいロボット』というありがちな設定から、単なるマスコット兼解説役と見られていた。しかし、2話以降は人類絶滅後とも思える世界観が垣間見えたことに加え、淡々とした解説の合間に意味深なキーワードを差し挟む重要キャラとして認識され、単独のイラストも増えている。
2話以降はかばんとサーバル(さばんなコンビ)と共に行動しているため、セットでに描かれることが多い。(さばんなトリオ)
マスコット的な描かれ方が多いものの
セルリアンとの戦闘機能
無機質さから垣間見えるなにか
「主人公を助ける青いロボット」という某猫型ロボットの役回り
ラッキービーストの体色は自動車レース好きならば住友ゴム工業のタイヤブランドである「FALKEN」が参戦する際の『ファルケンカラー』を連想するパターンであるため走り屋と化した姿
などがある。
考察
当初からロボットと思しき振る舞いを見せていたものの、公式サイトのキャラクター一覧には記述が無く、声優も伏せられているなど、意図的に説明がなされていない。作中でロボットとはっきり言及されるのも作中終盤で、当初はロボットなのかフレンズの一種なのかも不明だった。
本当に無能なのか?
実はラッキービーストのポンコツとされる描写の大半はラッキービースト自体ではなく、パーク施設の劣化と整備不良によるものや、「起動したままリュックに詰められ、人間と一緒にフレンズに抱えられて飛行する」「充分な装備もないまま雪山登山」など常識的な通常の運用であれば想定しづらい状況によるものが多い。
(たとえばトキによる飛行中にトキの歌声の難点を解説してかばんを危険に晒すシーンがあるが、常識で考えればフレンズによる空輸そのものが危険行為であり、ロープウェイが正常に整備されていればそもそも起きなかった事態だった。更に、かばんのリュック内に収められ、ラッキービーストが周囲の状態を理解し辛い状況も加味出来る)
またアニメ本編ではラッキービースト自身がバスを運転しているが、運転席にはシートとハンドルとペダルがあることから、本来のジャパリバスにはラッキービーストの他に人間のスタッフが同乗している可能性がある(アプリ版ではミライが運転している)。しばしば起こすバスのスタックも、作中でかばんとサーバルが対応していた通り、技術を持った人間のスタッフが同乗していれば対処できるものである。
データベースが古いままであることや例外処理が出来ないことも、本来は中央のデータセンターやコールセンターのような別のシステムへアクセスして連携する想定であればラッキービースト単体で対処できないのも納得がゆく。「通信先や連絡先が不通で、状況や動作が止まってしまう」「データベースが更新されないまま放置され、現状との食い違いから混乱が起きる」といったトラブルは実際のシステム運用やコンピュータ操作においてもしばしば見られるものである。
上記の点から、本来のラッキービーストは同行する人間のスタッフや万全な設備と連携する想定で設計されていると推測でき、ひいてはポンコツに見えるのは「人間のスタッフがいなくなり他のシステムが正常に動作せずパークそのものが開園できる状態ではない」「にもかかわらず客が来園しラッキービーストだけが起動してしまった」という想定外に想定外が重なっているためで、落ち度が皆無とは言えないにせよラッキービーストだけに責任があるとも言い切れない。
加えてミライが言及していることだが、作中のラッキービーストは運用試験中の試作機であり、将来的な改善の余地があることも想像できる。
フレンズへの塩対応の謎
平時はフレンズからの呼びかけに返事をすることはないが、話しかけられた際は視線を向けており、フレンズの存在や行動を認識していないわけではない。
5話でバスに同乗したビーバーの心配性に付き合って待機したり、かばんの言葉だけでなくフレンズたちの話した内容も把握しなければ総合的に判断出来ないものに対し、正しい応答をしている。
またアライグマが「ラッキービーストに話しかけられた」という主旨の発言をしており、特定の条件下であればフレンズと対話している可能性もある(尤も、相方のフェネックから「明後日の方向に全力疾走するのが得意」と言われるくらい早とちりしがちなアライグマの発言なのであまりアテにはならないが)
録画再生の謎
録画再生機能に不具合があるらしいことは先述したが、まったく何の脈絡もなく録画機能を再生していたのかというとそうでもなく、かばんの帽子やその飾り羽根、過去に訪れていた場所など、ミライと所縁のあるものに反応していると思しき描写が多い。
前述のアライグマの証言についても、聞いていた情報がミライのメモした情報と合致するので、恐らく録音か録画の再生のタイミングに偶然遭遇していた可能性が高い。
余談
名称が似通っているキャラクターとしてアプリ版エンドコンテンツであるパッションビースト、クールビースト、ピュアビーストがいるが関係は不明。⇒フレンズ(けものフレンズ)
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外部リンク
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以下ネタバレ注意
アニメ最終話にて、これまでフレンズたちと会話をすることがなかったボスが、はじめて自発的にサーバルに声をかけて周囲を驚かせた。曰く、これまでフレンズと会話をしなかったのは、ラッキービーストたちはフレンズたちの生態系を維持する為に、非常時を除いて干渉しないようにプログラムされているらしく、大型セルリアンの暴走によりパークの危機的状況からその制限が解除され、サーバルたちとも一時的に会話を交わすようになった。
大型セルリアンに捕縛されたかばんを救おうとするサーバルに同調し、自身は船の捜査を請け負って、サーバルたちにかばんの救出とセルリアンの誘導を一任した。現場に向かおうとするサーバルに対し、三人での旅を「楽しかった」と述べており、個人(個体?)の感情を言葉として発したのはこれが初めてとなった。
また、かばんが捕縛されるより以前に、各エリアにいる別個体たちを介して他のフレンズたちにかばんの危機を知らせており、結果、これまでの旅で出会ったフレンズたちが集結し、力を合わせてかばんを見事救出した。
その後、セルリアンは当初の算段通りに松明の火を辿って船に乗り込み、ボスの操作により転倒し海面に落ちて消滅するが、同時に船も過重で大破し、ボスはそのまま炎上する船と共に沈没してしまう(本来の作戦であれば船を動かす過程まで3人で行動し、船が転覆し次第かばんかサーバルに抱えられて脱出する予定だったとおもわれる)。
翌朝、フレンズたちによるボスの捜索がおこなわれるが、最終的に発見されたのは彼の首輪と腹部にあったレンズ型のパーツのみで、かばんとサーバルは犠牲となったボスの遺品を手に悲嘆した…
「オハヨウ、かばん」
サ「ウワァアアアアアアアア!!しゃべったー!」
なんと、こんな姿になっても生きていた。
実はラッキービーストの本体とおもわれていた動物型の胴体部分は仮の肉体にすぎず、記憶装置やセンサー、会話機能といった中枢の機能は胴体のレンズ状のパーツが担っていることが判明。万が一に胴体を失ったとしても、この中枢部が無事であればこれまで同様にガイド業務を継続することが出来る模様(流石に自発的な移動はできなくなってしまったが)。
以降は、同じく発見された首輪と合わせて腕時計のようなデザインに改造され、かばんの右腕に装着してもらう形でガイドを継続することになった。
ゆうえんちでは、サーバルがボスと会話できたことに懐疑的な他のフレンズたちに対し、かばんは「ヒトである自分に危機が生じれば喋るんじゃないか」と思いつき、サーバルに「食べちゃうぞー」と自分に襲いかかるように提案。予想通りボスは「サーバル、食べちゃだめだよ」と注意する形でサーバルに声をかけた。
また、観覧車内での記録映像に現れたミライの発言から、彼女たちパークガイドの代役として退去命令の出たジャパリパーク(キョウシュウ)に残留していたことが判明。そしてEDのスタッフロールにて、これまで「????」表記だったラッキービーストの担当声優名が「ミライ」と明記された(なおミライの声優はかばんと同じ内田彩であり、3話でのトキの解説でトキがかばんとラッキービーストを混同した事が実は伏線となっていた)。わざわざキャラクター名での表記になっている理由については、「ラッキービーストの製作者とおもわれるミライが自らの声を録音した」とみられる一方で、一部では「実はミライ本人がラッキービーストたちを介して何処か別のエリアから通信している」と推測する視聴者もいる。
その後、フレンズたちによりイカダに改造された船により、かばんとボスは海を隔てた「ゴコクエリア」へと向かい...お約束の展開、まさかのサプライズをもって物語はいったん終幕した。