演:中丸シオン
概要
美大生であり、卒業制作の絵(本人曰く、テーマは「家族の肖像」とのこと)を描く為に動物園に通う中、動物ではなく家族や子どもたちを暖かく見守る孤門に興味を覚え、交際するようになる。
任務にあたる孤門に"ガンバルクイナ"という名のお守りを渡したこともある(このお守りは後に重要な役割を果たすことになる)。
過酷な任務にあたる孤門にとっては彼女との交際が唯一の心の拠り所でもあり、支えでもあったのだが……。
彼女の正体
実は孤門と初めて会話したその晩に家族をノスフェルに、自身も溝呂木によって殺されており、それ以降は溝呂木=ダークメフィストの操り人形=ダークファウストとなっていた(このことが判明したのは第11・12話だが、それ以前にもリコの負傷箇所と同じところにネクサスのパーティクルフェザーの直撃を受けたファウストが苦悶の声を上げるというシーンがあり、彼女とファウストが同一の存在であることが密かに示唆されている)。
自覚の無いままネクサスやナイトレイダーと死闘を繰り広げていたが、知らぬ間に負傷しているなど徐々に自分の正体に対する不信感と恐怖感を覚え始め、孤門や家族に縋ろうとする。しかし、前述のとおり家族は既に死んでおり、部屋には不気味なビーストの絵がばら撒かれているだけだった。
更に溝呂木に正体を明かされて絶望、孤門の前に現れ、「あなたに出会わなければ私は死ななかった」と呪詛の言葉を呟きながらファウストに変身する。駆けつけた姫矢の変身したネクサスと戦闘になるもこれを圧倒し、光の力を吸収しようとするが、たまたまダークフィールドに一緒に飲み込まれていた孤門が必死の呼びかけを行ったことで自我を取り戻して活動を停止。最期は突如乱入してきたノスフェルの攻撃から孤門を庇って致命傷を負い、闘いが終わったあと、彼の腕の中で光になって消滅していった。
「私、後悔なんてしてないよ…。孤門くんと出会えたこと…後悔なんてしてない」
過酷な運命に翻弄され続けた彼女であったが、その死に顔ははとてもやすらかなものであった。
死後
その後も溝呂木は度々彼女の幻影を利用して孤門を闇へ誘おうとするが、最終的に彼女が孤門に託していたお守りによって孤門は自分自身を取り戻したために計画は失敗に終わる。死してなお彼女は孤門を守り抜き、大きく成長させることに貢献したのである。
最終回ではダークザギを撃破した直後にウルトラマンノアに変身していた孤門の前に現れ、「孤門君ならきっと守ってくれると信じてる。」とねぎらいの言葉をかけた。
余談
演じた中丸シオンは、後に『大怪獣バトルNEO』にてペダン星人の女性司令官:ハーランを演じている。この時、『ネクサス』で全ての元凶であるダークザギこと石堀光彦を演じた加藤厚成氏が部下のダイルの役で出演しており、奇しくも『ネクサス』の時とは上下関係および主人公との関係やその結末が逆転した間柄となった。
そして中丸氏は『ウルトラマンサーガ』にて、キーマンとなる少年:タケルの母親を演じている。家族の肖像を追い求め、家族もろとも殺されたリコの生まれ変わりが新たな家族を作っていた、という見方をするファンもいる。ちなみに『サーガ』の脚本を執筆したのは、『ネクサス』のメインライターとシリーズ構成を担当していた長谷川圭一である。
『ウルトラマンジード』で石刈アリエがウルトラマンベリアルに憑依されるまでは唯一悪のウルトラマンに憑依された女性であった(ちなみに放送時期も12月である)。