反乱軍リベリオン
はんらんぐんりべりおん
概要
宇宙幕府ジャークマターの侵略に抵抗するレジスタンス組織。キュウレンジャーもここに所属している。創設者はビッグベア総司令。
なお、反乱軍と言う肩書はジャークマター側の物で、組織関係者側の正式名称は“解放組織リベリオン”。
宇宙に伝えられる伝説の救世主「キュウレンジャー」を組織の旗頭とすべく、キュータマの回収やその力を引き出すアイテムの開発、そしてキュウレンジャーとなる運命を持った者を探して揃える事に力を注いでいた。
セイザブラスターやキューザウェポン等と言ったキュウレンジャーの装備はその成果の一つだが、その過程でスキル用のキュータマによるキュウレンジャーに近い戦士に変身する技術も派生・実用化している。それを編み出したのが若かりし頃のショウ・ロンポーであり、その技術(※当時は試作段階な為変身に時間制限があった)で彼本人が変身したのがリベリオン最初の戦士リュウバイオレットである。
ショウ=バイオレットの誕生により直接ジャークマターと戦える力を得たリベリオンだったが、逆にそれが敵の危機感を煽ってしまった様で、ドン・アルマゲに刺客であるイカーゲン・マーダッコをリベリオンの本部へ送り込まれる。その結果、メンバーのほとんどは刺客二人の手に掛かって死亡、ベア総司令も時間制限によって窮地に陥ったショウを救う為、瀕死の傷を負いながら『キュウレンジャーを捜せ!』とショウへ言い残し自爆してしまう。
これによりリベリオンは組織系統に多大なダメージを負った様で、現在生き残りであるショウは新たな司令官としてようやく集めたキュウレンジャー達をオリオン号に乗せて率い、孤軍奮闘している(食糧等の物資ルートやスパイを送れるコネクションがある事から、かろうじて組織の消滅は免れている様だ)。
なお、リベリオンやショウに受難を齎した疑似キュウレンジャーの技術だが、後にそれは正規のキュウレンジャーメンバーとショウの絆、更には9つのチェンジキュータマの力により、新たなる救世主の誕生へと昇華した。
一方、ショウを庇って戦死したベア総司令はオオグマキュータマにその魂を宿らせていたが、そのキュータマを持ち出したチキュウ人の少年・佐久間小太郎の心意気と覚悟、そしてラッキーの説得を受けた事で小太郎に協力。その結果、更なる救世主が誕生する事となった。
その後小太郎の研修受け入れ、ヒカリキュータマを提供する等の支援を行って来たのだが、Space.20で小太郎がキュウレンジャーに帰還。以降は鳳ツルギを起点に話が移って行った為リベリオンの存在は薄れて行く事になる。
しかしあくまでレジスタンス組織であるリベリオンは元々、ジャークマターと真正面からやり合える力は無い。そもそも冒頭で書いた様に、リベリオンの主な目的はキュウレンジャーの支援、引いてはジャークマターに反抗する勢力のサポートである。
そして、宇宙にはキュウレンジャー以外にもジャークマターに抵抗出来る者達もいるだろうから、それを見付けて支援する事で纏め上げ、時が来た際には一斉団結させて反抗するのが宇宙解放の方法として現実的だろう。
恐らく、キュウレンジャー全員が一通り団結したSpace.21以降、上で書いた反抗勢力達のネットワーク作りに本腰を入れる為リベリオンはキュウレンジャーへ必要以上の干渉をしなくなった物と推測される。
その証拠としてSpace.36以降、ジャークマターへの反抗活動が急激に活発化、各星系のカローやダイカーンの動きを短い間に押さえ込んでいる。前話でキュウレンジャーに開放された事で反ジャークマターの旗振り役になったホシ★ミナトの影響力は強いが、いくら何でも反抗勢力の統率までは出来ない。それなのにここまで早く、反抗勢力がジャークマターと互角にやり合える状態になった理由として、反抗勢力達を強力にバックアップして統率する存在がいると言う推測が導き出せる。そして、その様な事が出来る存在は劇中において唯一、リベリオンしか無いのだ。
いずれにせよ、これでジャークマターの組織力が大幅に低下した隙を突き、キュウレンジャーは敵の本拠地であるミナミジュウジ座系・惑星サザンクロスに攻め込んだ。そしてキュウレンジャーが本拠地を壊滅させた事でジャークマターの権力層の心を折り、戦意を失わせてジャークマターから離脱させた結果組織を実質瓦解させる事に成功。
ある意味、これを持ってリベリオンは本分と悲願をほぼ果たしたと言える。
その後、キュウレンジャーがドン・アルマゲを完全に滅ぼした事で真に宇宙全体の開放を達成。その功績により総司令に昇進したショウの手で、リベリオンは解放組織から宇宙全体の平和を守る組織に生まれ変わった。
余談
プロデューサーの望月卓氏は、雑誌『宇宙船』のインタビューにおいて『キュウレンジャーは描きたい事の2割しか描けなかった』と振り返っている。この内、どうやらリベリオンも描けなかった方に入って持て余してしまったらしく、最終的には物語後半の展開でキュウレンジャー有利にするべく、当記事で推測した様に都合を良くする舞台装置へされた節がある。