『アビス・ホライズン』(英語:Abyss Horizon / 簡体字:深渊地平线)とは、心動網絡がプロデュースしたiOS/Android対応アクションRPG。
日本では両OS版とも2018年6月28日にリリースされた。
概要
日本での艦これブーム以降に中華圏で数多く製作されている艦船擬人化を題材にしたゲームの1作だが、同じく中国製で先行する『戦艦少女』や『アズールレーン』との違いとして最初から日本市場をターゲットに開発されている。開発国の中国では心動網絡(X.D.)が簡体字中文版を日本と同時期にリリースすることが4月20日に発表された。
開発メーカーは中国の重慶煜顔文化であるが、設定やシナリオ協力では日本側からQualia(代表作に『チェインクロニクル』『陰陽師』他)やエレファンテ(代表作に『アナザーエデン 時空を超える猫』『誰ガ為のアルケミスト』他)が参加。
キャッチコピーは「キミはまだ本物の海戦を知らない」。
「アビス・ホライズン」ティザーPV
ゲーム画面や3Dで描画されたキャラクターの動作は艦これアーケードに近く、複数プレイヤーの協力モードやARモードの搭載が予告されている。
2018年の4月13日からクローズドベータテストが行われ、既にその時点で何人かの艦姫には試験的にARモードが実装済み。やり方も非常に簡単で、実装対象になっている艦姫本人の公式イラストを読み込ませるのみ。
正式サービス開始後も協力プレイの実装はしばらく見送られ、配信開始から1か月経過後に期間限定のPvPモードが実装された。
世界観
西暦20XX年、人類は重イオン衝突実験中の事故により発生した次元の裂け目で繋がれた多元並行世界「アビス」からの侵略により、急速に生活圏を奪われる危機的状況に瀕していた。
「アビス」からの侵略者たちは「アビソール」と呼ばれ、存亡の危機に瀕した人類は叡智を結集してアビソールの高知能個体「鬼姫」の装甲に対抗し得る新型艤装「姫艦装甲」を開発する。そして「艦姫」(ふなひめ)と呼ばれる姫艦装甲の適合者たる少女たちに人類の命運が託された--。
登場キャラクター
公式サイトやニュース記事で発表されている登場キャラクターは以下の通りである。
艦姫(プレイヤー側)
本作では登場する艦姫同士が複数の陣営に分かれて争っていると言う設定は無い。登場艦船は第二次世界大戦の時期に限定されておらず、冷戦時代や21世紀に建造された現役の艦船も登場している。
一部の艦姫は、史実の実艦とは艦種が異なっている者もいる。
大日本帝国海軍
アメリカ海軍
- 戦艦
- アイオワ、ニュージャージー、ミズーリ
- 空母
- エセックス、ミッドウェイ
- 軽空母
- カボット、バターン、チャージャー
- 重巡洋艦
- ポートランド、インディアナポリス、アラスカ
- ミサイル巡洋艦
- バージニア、テキサス、アーカンソー、タイコンデロガ
- ミサイル駆逐艦
- メイソン、チェイフィー、マイケル・モンスーア
- 工作艦
- ヴェスタル
イギリス海軍
- 戦艦
- ウォースパイト、ネルソン
- 空母
- プリンス・オブ・ウェールズ、クイーン・エリザベス
- 軽空母
- アヴェンジャー、シーシュース
- 軽巡洋艦
- リアンダー、ダイドー
- ミサイル駆逐艦
- ダイヤモンド
ドイツ海軍
- 戦艦
- アドミラル・グラーフ・シュペー
- 重巡洋艦
- アドミラル・ヒッパー
- 軽巡洋艦
- ケーニヒスベルク、ケルン
- 駆逐艦
- レーベレヒト・マース
- ミサイル駆逐艦
- ブランデンブルク
フランス海軍
- 戦艦
- プロヴァンス、ロレーヌ、ダンケルク、リシュリュー
- 空母
- ベアルン
- 駆逐艦
- ヴォークラン、モガドール
- ミサイル駆逐艦
- フォルバン
イタリア海軍
- 戦艦
- リットリオ、ヴィットリオ・ヴェネト
- 軽空母
- ジュゼッペ・ガリバルディ
ロシア/ソ連海軍
- 戦艦
- ガングート
- ミサイル巡洋艦
- ヴァリヤーク
中華民国海軍
- 軽巡洋艦
- 寧海、平海
鬼姫(敵キャラクター側)
アビソールの高知能個体。日本の伝承に登場する鬼のような角を特徴とすることから、人類側からは「鬼姫」と呼ばれている。序列順がある模様。
名前の由来は、ソロモン72柱の悪魔。
- エリゴス(15位)
- イポス(22位)
- ロノウェ(27位)
- ベリト(28位)
- フォラス(31位)
- アミー(58位)
- 以下順位不明
- ベリト、サラスヴァティ、オセ、カイム
限定イベント
- リゾート島防衛作戦 前編『アイドルと軍神』 後編『ゆうわく♡サマービーチ』
備考
リリース前の予告段階から大和型戦艦が大和、武蔵、信濃(建造段階で装甲空母化)の3隻とも揃う艦船擬人化ジャンルのゲームとしては初の快挙を成し遂げている。
上坂すみれ(大和、ヴァリヤーク、ガングート)は艦隊これくしょん、戦艦少女R、アズールレーン、最終戦艦withラブリーガールズに続いて本作に出演したことで、艦船擬人化ゲームの出演本数が前人未踏の5作となった。これは現在サービスが継続されている艦船擬人化ゲーム全部に関わっていると言う事にもなる。
アプリのデータがとてつもなく大きく、アプリストアでダウンロードする際に1GBを平然と超えており(しかも初公開の時点で)、モバイルデータ通信でのダウンロードは余程データ通信容量を余らせていない限りはオススメできない。クローズドベータ版においても500MB以上だと言及があった。
クローズドベータテストの時点で、テストプレイヤーがSNSにアップロードした画像で「一部の鬼姫はドロップする」事が判明、同時に瑞鶴が実装予定である事も判明した。正式サービス開始後、瑞鶴は初課金特典として入手可能(建造などでも入手可能)。鬼姫の扱いは直接部隊に組み込む事は出来ず、撃破し捕えた後に多段階に渡る浄化を完遂する事でレア艦姫が加入するという扱いになった。
そして裁判へ…
また、戦闘画面のレイアウトやUI、取り扱うジャンルの関係で、サービス開始当日から「艦これアーケードに似ている」という話題が多く上がり、KADOKAWAとSEGAの両社に目を付けられていた(配信前の時点で話し合いが既に3社間で成されていたが円滑な合意には至らなかった模様)。そして、2018年7月11日に艦これの権利などの管理を行っているC2プレパラートとSEGAの両社が名指しで配信差し止めの申し立てを行った。
…が、何とSEGAが申し立てを行ったと発表した日と訴状に記載された日時にかなりのズレがある事が発覚。これによって、SEGAが裁判をチラつかせたのではないかという見方もされるようになってしまい、原告共々あらゆる意味で今後の先行きが非常に不安なタイトルとなっているが、実は裁判所とのやりとりを通じて手続きに問題があったので一度取り下げただけで、取り下げた8月3日に即日申立をやり直していただけであった。
これの仕返しなのか何なのかは不明だが8月17日に地裁にて第一回審尋が行われたことを報告し、セガとC2は出席したがアビス側は欠席したことを暴露された。
一部からは、過去にあった「ファイアーエムブレム」と「ティアリングサーガ」の裁判例によく似ているとの指摘もある。(結果は賠償金の支払いこそあるものの上告却下により原告の実質敗訴)