概要
チェインクロニクルとはセガ制作のスマートフォンアプリのオンラインカードバトルRPGゲームである。公式の略称は「チェンクロ」。
2013年7月26日よりAndroidおよびiOSでのサービスが開始。
2023年7月26日に10周年を迎えた。
2014年9月11日には、PS Vita版として『チェインクロニクルV』がリリース。
本編と大筋は同じながらも、V版限定のユニットや違うコラボ内容など独自性を出そうと模索していたが成績は振るわず、2017年5月に本編より先にサービス終了。
2017年にはdmm.COMにてpcダウンロード版の事前登録がスタートした。
物語
10周年時点でストーリーは3部までリリースされており、4部が進行中。
第1部
最果ての大陸「ユグド」。突如現れた暗黒の魔物たち「黒の軍勢」によって、 大いなる危機が訪れようとしていた。このユグドの危機を打開すべく、 ひとりの名もなき戦士と一匹の妖精は「義勇軍」を結成し立ち上がる。ユグド全土を股にかける戦いの一歩を踏み出した彼らは、一人の少女を保護する。記憶を失った少女「フィーナ」が抱える一冊の本。運命の歯車は回り始めた――。
第2部 絆の新大陸
ユグドでの戦いに勝利した義勇軍。しかし「黒の軍勢」の脅威は未だ過ぎ去ってはいなかった。
決戦の後にユグドから飛び去って行った「黒い本」。その足跡を追って、義勇軍は外海に出ることを決断する。特殊な気候、海流により長年外界から隔離されていたユグドの民にとっては完全に未知の世界。初めて見る他の大陸。初めて見る種族。各地で暗躍する3人の魔神、そしてフィーナの姉「リヴェラ」の影。「黒い本」を追う旅の先に彼らを待つものとは――?
第3部
2部より5年後。義勇軍の戦いの軌跡が英雄譚として各地に広まり、伝説として扱われるようになった時代。しかし義勇軍が勝ち取ったはずの平和は長くは続かなかった。
突如として現れた白い人型の怪異「白き異形」。世界各地に混乱が波及する中、ユグドに生きる5人の人物の運命が回り始める。
第1部の被害から未だ復興途上の王都に住む大工見習いの少年、ヘリオス。
賢者の塔の学院に通う落ちこぼれ学院生、アリーチェ。
湖都地方を旅する劇団「砂漠の薔薇」の新米女優、エシャル。
精霊島に暮らす全身機械の少女、セレステ。
角を持たずに生まれたことによる外見差別に荒れる鬼族の不良、アマツ。
旅をし、人と出会い、それぞれに成長し己の過去と向き合っていく5人。
やがて彼らはこの世界の根幹を揺るがす戦いの渦中に身を投じていくこととなる――。
第4部 新世界の呼び声
第3部で勝ち取られた新たな未来。
義勇軍も放浪生活を終了し、ユグド大陸に本部となる拠点を設置していた。
しかし突如として世界各地で「異変」と呼ばれる超常現象が起き始める。畑の人参が全て大根に変じ、人々の人格が入れ替わり、島が一つ忽然と消え、「灰の骸」と呼ばれるようになった異形の魔物が現れる。
もう一人の妖精は告げる。「君たちは新たな未来を勝ち取りはしたが、それによりこの世界の枠組みが大きく揺らぎ外部からの干渉を受けやすくなっている」のだと。
外部、すなわち異世界。「異変」を食い止めるべく義勇軍は数多の異世界へと活動の場を広げる。
時を追うにつれて大きくなっていく「異変」の脅威。その裏に潜むナニカの思惑。
新世界を巡る旅の果てに待つものは――?
ゲームシステム
各種ソーシャルゲームでお馴染みのスタミナ制が採用されている。
スタミナを消費してクエストに挑戦するのが基本の流れ。
ゲーム部分の基本的な仕様
自前のキャラ4人+他プレイヤーから借りられるサポートキャラ1人、控えとして配置するサブメンバー2人の計7人からなるパーティーを編成し、6×3マスのフィールドで左から迫り来る敵を倒していくアクション・タワーディフェンスゲーム。
味方が全滅するか右端に敵が到達してしまうとゲームオーバーとなる。
敵はいくつかのWAVEに分かれて侵攻してくるが、各WAVE開始毎に発生するスロットにより「マナ」が供給される。
マナは自軍のキャラクターごとに設定されている5つのポジションに対応する5種が存在し、
- 前衛で高火力の近接攻撃を行う「戦士(赤)」
- 遠距離攻撃を低ダメージで抑えることのできる近接要員「騎士(青)」
- 遠距離から矢や銃弾を浴びせる後衛「弓使い(黄)」
- 同じく遠距離から魔法弾を放つ後衛「魔法使い(紫)」
- 一定範囲内の味方の回復・補助を行う「僧侶(緑)」
がある。フィールドに存在しない種別のポジションのマナはスロットからは排出されない。
キャラと同じ色のマナを規定数消費することで、各キャラに対応した必殺技を放つことができる。
個数は1~3個でキャラによって異なる。
攻撃、回復、補助、戦闘フィールドの地形の書き換えなど効果は様々。
ストーリークエスト
物語の厚さや質を全面に押し出しているのもありメインストーリー、外伝、チェインストーリー等パターンは多彩。基本的に全てのストーリーに繋がりがあり、時系列的に過去のストーリーで起きた出来事に言及があることも多い。
メインストーリー
その名の通り本編。
1部~2部、3部、4部という形で独立しており、1~2部のメインストーリーを未クリアでも3部、4部のストーリーをプレイ可能。
だが各部のストーリーは1章から順にプレイする必要があり、本当にどこでも好きな部分からスタート、とはいかない。
また、3部のみ過去にクリア済みのメインストーリーを繰り返しプレイ可能。
外伝
外伝は1~2部のメインストーリーを進め、特定の都市に到達すると解放される。主にその都市でのメインストーリーの後日談だったり出てきたキャラの掘り下げが主となる。
チェインストーリー
チェインストーリーはその物語の中心となるキャラクターの入手により解放される。
鍵となるキャラ+数キャラを中心にシリアスであったりコメディー調であったりと色々な展開をする。
当たるスポットが違うだけでほぼ外伝に近い。
SPストーリー
特定のキャラクターをチームに編成した状態で特定のメインストーリーを始めると発生する。第3部限定。
「編成したキャラクターがそのストーリーの裏で何をしていたか」という追加ストーリーがメインストーリーの合間に挿入される。
イベントクエスト
期間限定で登場するクエスト。
レイドボスと戦闘を行う「魔神襲来」、イベント用に用意されたマップを進みポイントを稼いで景品を獲得する「踏破」、イベントマップで稼いだアイテムを景品と交換する「大狩猟戦」、他作品との「コラボイベント」等がある。
メインストーリー数話分から1章以上に当たる内容もありイベントの規模によって異なる。
キャラクタークエスト
メインストーリーと並びこのゲームの肝とも呼べる物語。
レア度問わずどのキャラクターにも1-3話必ず、各キャラクター独自のストーリーがある。
キャラクターによってはこのクエストのクリアがアビリティ(戦闘で発揮されるメリット効果)の解禁条件になっている。
他、精霊石(ガチャ石)などアイテムが貰えたりもするので、スタミナに余裕がある際にはスタメン以外のキャラクターであってもやっておきたい。
登場キャラクター
数が膨大過ぎるため『チェインクロニクルの登場キャラ一覧』の記事を参照。
用語
ユグド大陸
1部、3部の舞台。
「この世界のすべてがここから始まった」との伝説が伝わる始まりの大陸。
- 中心都市「王都」、商業都市「副都」、宗教都市「聖都」の3つの大都市を有する『聖王国』
- 数多の魔法使いたちが研鑽する地であり、3人の賢者たちによって管理される『賢者の塔』
- 炎を操る「火妖精」や地中資源の利用に秀でる「土妖精」が住まう『迷宮山脈』
- 広大な砂漠と点在するオアシス、そして芸術文化が特徴の王国『湖都』
- 「世界樹」の下、4つの氏族に分かれて暮らす「森妖精」の縄張り『精霊島』
- 好戦的な「鬼」たちが生きる、九の領地を管轄する領主たちが鎬を削る火山島『九領』
の6つの地域に分かれており、各地域の統治者たちとそれら全員に認められて就任する盟主「聖王」によって治められていた。
外海
2部の舞台。
広がる大海原と、そこに点在するいくつかの大陸。
2部終了までに義勇軍が巡った
- ユグドに近い海域に存在する船舶航路の要所『夜明けの大海』
- 5つの部族からなる「ケ者」と呼ばれる獣人たちが生きる『ケ者の大陸』
- 世界各地の国から犯罪者が収監される、大陸一つを使った監獄『罪の大陸』
- 10歳少々までしか生きられない短命な人種「薄命の民」が暮らす『薄命の大陸』
- 先天的にサイボーグ化できる人々が住まう、人と機械と差別の国『鉄煙の大陸』
- フィーナとリヴェラの故郷であり、物語の始まりの地『年代記の大陸』
以外にも多数の土地・国があり、実際にそれらから来たキャラクターも数多く登場している。
異世界
4部の舞台。
ユグド世界とは全く異なる理の下で発展してきた世界。
ユグド世界の戦闘において肝要な「マナ」が存在しない世界ばかりのため、探索に赴く義勇軍は現地の環境での戦闘に適応するする必要がある。
2024年6月時点で、
- 死してなお意志持つ「幻獣」たちの力満ちる大地『幻獣の世界』
- 世界各地から産業スパイが集い暗躍する天空都市『謀略の世界』
- 遊園地とスタッフ、客のみで完結しているという異様な『遊戯の世界』
- 修行の果てに人を超えた「仙徒」たちが不老不死を巡って相争う『神仙の世界』
- 世界全てが海中に没し、巡航する巨大潜水艦と海底に築かれた都市が残された『潜艦の世界』
- 彼岸花が咲き乱れ見覚えのある人々が行き交う、ユグドのようでユグドではない『ifの世界』
- 輪廻転生が止まり死者だけが増え続ける、現世とあの世を行き来できる『幽世の世界』
- 大穴より這い出す滅びに抗う者たちが戦う、義勇軍がかつて1度見た異世界『奈落の世界』
が登場している。
OVA
『チェインクロニクル~ショートアニメ~〜』のタイトルで全8話が2014年12月18日より全国のサークルKサンクスで限定発売。
スタッフ
原作・企画 | セガネットワークス |
---|---|
監督 | もりたけし |
総監修 | 松永純 |
脚本 | Qualia(下村健、川口高男、原山燐太郎、世俵まこと) |
キャラクターデザイン・総作画監督 | 加藤裕美 |
美術監督 | 菊地正典、小倉宏昌 |
色彩設計 | 村田恵里子 |
撮影監督 | 福士享 |
編集 | 重村建吾 |
音楽 | 清田愛未、森英治 |
音楽プロデューサー | 矢部敦志 |
エグゼクティブプロデューサー | 秋山隆利 |
プロデューサー | 上町裕介、川村弘幸 |
ディレクター | 金牧智広、藤田直子 |
アニメーションプロデューサー | 堀裕治、山田友哉、小島勉 |
制作 | 創通、十文字 |
主題歌
オープニングテーマ「REASON」
歌:The Sketchbook
エンディングテーマ「Arrive」
歌:The Sketchbook
劇場版
『チェインクロニクル~ヘクセイタスの閃(ひかり)~』のタイトルで全3章がそれぞれ、
第1章が2016年12月3日、第2章が2017年1月14日、第3章が2017年2月11日より、2週間限定でイベント上映される。
劇場入場特典として、期間中に劇場に行くと、『チェインクロニクル~絆の新大陸~』用SSRアルカナの「黒騎士」「ユリアナ」「ファティマ」の3種の内、ランダムで1枚プレゼントされる。
今回の劇場版はテレビアニメ版の先行上映と言う位置づけであり、テレビアニメ版に関しては2017年冬アニメとして、ABC、TOKYO MX、AT-X、テレビ愛知、BS11、TVQ九州放送で放送。
放送終了後のゴールデンウィークにはTOKYO MXで一挙放送が組まれる事になった。5月5日~5月7日の期間で放送され、5日には2話分(19時~)、6日と7日は5話分(18時30分~)が放送された。
スタッフ
原作・企画 | セガ |
---|---|
監督・キャラクターデザイン | 工藤昌史 |
副監督 | 花井宏和 |
シリーズ構成 | 待田堂子 |
美術監督 | 陳場大輔 |
色彩設計 | 大塚眞純 |
撮影監督 | 荻原猛夫 |
CG監督 | 篠原章郎 |
編集 | 齋藤朱里 |
音響監督 | はたしょう二 |
音楽 | 甲田雅人 |
音響制作 | サウンドチーム・ドンファン |
制作 | テレコム・アニメーションフィルム×グラフィニカ |
配給 | ショウゲート |
宣伝 | パジー・エンタテインメント/スロウカーブ |
パブリシティ | ブラウニー |
ラジオ
『チェンクロラジオ』のタイトルで放送中。
第8回までは『井口裕香・(いつか出会う)のチェンクロラジオ』
第9回~第26回は『井口裕香・花澤香菜のチェンクロラジオ』
第27回~は『緑川光・今井麻美・内田彩のチェンクロラジオ』が正式タイトルとなっている
ゲームともコラボをしており、パーソナリティの名前をもじったキャラやパーソナリティが考えたキャラが実際に実装されていたり。
ライブを行った際にはゲーム本編で使える装備品を配った事もある。
また、キャラソン等も出している。
歴代パーソナリティ
井口裕香(第1回~第26回)
花澤香菜(第9回~第26回)
緑川光(第27回~)
今井麻美(第27回~)
内田彩(第27回~)
公式イベント
pixivの公式イベントとしてイラストコンテストが行われる事になった。
詳細は、以下の記事を参照。
チェンクロイラコン副都、チェンクロイラコン魔神、チェンクロイラコン九領
海外版
韓国版
2014年3月20日より、韓国でも「체인 크로니클」というタイトルで配信が開始された。
マビノギ等との独自コラボも実施している。
中国版
2014年5月9日より中国で「锁链战记」を配信開始。
こちらでも韓国版同様、独自コラボを多数行っている。
Dragonnest ブレイブルー 拡散性ミリオンアーサー デート・ア・ライブ等
英語版
2014年12月8日に、「Chain Chronicle」というタイトルで英語版の配信を開始。
他の海外版とは違い国内版と同じタイトルとのコラボが多くダンガンロンパ ブレイブフロンティア等とコラボをしている。
外部リンク
チェインクロニクル~ヘクセイタスの閃(ひかり)~ 公式サイト
関連タグ
ゲームシステム面で派生作品
Fate/GrandOrder:「ゲームシステムの構築において本作を参考にした」と明言されているスマートフォンゲーム。
コラボ先