概要
日本での艦これブームにインスパイアを受ける形で作成された艦船擬人化ゲームの1つで、韓国では2017年1月17日に配信を開始。iOS/Android対応で、対象年齢は12歳以上。韓国のGoogle Playでは100万ダウンロードを達成している。
以降、7月から9月にかけて中国大陸、日本、台湾および香港・マカオ、2018年2月にシンガポールおよびマレーシア(11月末に終了)、同年4月にタイ(10月末に終了)、6月にインドネシアおよびフィリピン、9月に北米でそれぞれ配信を開始した。
後述の通り配信地域ごとにタイトルが大きく異なるが、中華圏で群雄割拠が続く艦船擬人化ゲームの中では2018年夏〜冬に相次いで北米へ進出した『アズールレーン』や『戦艦少女R』と同規模で広範囲にリリースされた。
登場する艦船は約70種類と同じ艦船擬人化ゲームの『戦艦少女』や『アズールレーン』に比べて少なめだが、全キャラクターが3Dモデル化されているのが特徴。また、恋愛シミュレーションの要素を強く打ち出しており全キャラクターに水着(潜水艦は通常の衣装が競泳水着のため温水プールではセパレート型に着替える)が完備されている。
敵艦船との戦闘は「短冊型」ではなくGamepubが韓国版ローカライズを手掛けているリアルタイプの海戦SLG『戦艦帝国』に近いRTS方式を採用しており、3Dで描き込まれた(擬人化されていない)艦船同士の砲撃が展開される。敵艦船へダメージを与えることによってスキルゲージが蓄積されて行き、スキル発動時に艦船が擬人化されたキャラクターへ変形する演出が大きな特徴。中文版では擬人化された艦船を指して「艦姫」と呼んでいるが、日本版と韓国版では特に決まった名称はない。他の艦船擬人化ゲームと比べて課金要素が強かった。
声優は日本語版と中国語・タイ語・英語版のいずれも日本語の音声が収録されているが、キャスティングはそれぞれ異なっている。例えば大和は日本版加隈亜衣で中国語他が今井麻美、ミズーリは渕上舞/内田彩、ビスマルクは高橋李依/井澤詩織である。韓国版では日本の声優でなく、現地でキャスティングされた声優による韓国語の音声を使用していた。
最初にリリースされた韓国版は2019年3月15日(通算2年2ヶ月)、同じ運営元の日本版は3月28日(通算1年7ヶ月)に終了。英語版は7月5日に終了した(通算1年1ヶ月)。
検索ゆれ
配信地域によってタイトルの差異が大きいため、イラストを探す時は各言語別のタグを検索することが推奨される。
簡体字(中国大陸) | 舰姬 |
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繁体字 | 請命令!提督SAMA ※このタグが一番多い |
以下は2019年3〜7月にサービス終了 | |
日本語 | 最終戦艦withラブリーガールズ |
ハングル | 소녀함대(少女艦隊) |
英語 | LANE GIRLS |
以下は2018年秋にサービス終了 | |
タイ語 | AZURE FANTASY |
簡体字(シンガポール・マレーシア) | 少女航线 |
公式の略称は「最ラブ」。また、Twitterの公式アカウントでは中華圏で艦これが「艦C」、戦艦少女が「艦N→艦R」、アズールレーンが「艦B」とそれぞれ略されていることを意識した「艦L」と言う略称もリリース初期のハッシュタグで使用されていた。中華圏で他の「艦◯」と合わせる場合は「艦姫」のピンイン“jian ji”から「艦J」が使われるが、英語版のタイトルは「Lane Girls」なので日本版以外でも「艦L」と略す根拠はある。なお、中国大陸版を運営する上海緑岸網絡科技有限公司は「舰姬」を商標登録している。
ゲームの特徴
レベルが上がって行くごとに全く別ジャンルと言っても良いモードが次々と開放されて行くのが特徴。メインは艦隊同士の戦闘だが、他にも恋愛シミュレーション、基地強化、プレイヤー間の交流と様々なゲームモードをバランス良く消化して行くことが戦力強化に繋がる。
通常シナリオはボス戦で1隻も撃沈されずに★3で一度クリアした海域ならば「掃討券」(いわゆるスキップチケット)を使用してアイテムだけを手に入れられる。この「掃討券」はドロップやガチャで大量に手に入るため、周回作業を強いられることはほとんどない。
艦船の強化手段は主にドロップアイテムを使用して行うが、アイテムが不足している場合はそのアイテムのアイコンをクリックするとそのアイテムが手に入る海域へ自動でリンクするので、指示に従って移動先の海域で掃討券を使うだけで強化に必要な個数のアイテムを容易に手に入れられる。
既に入手している艦船をガチャで再度入手しても「ダブリ」は発生せず「かけら」へ自動変換される。この「かけら」が既定の個数に達すると限界突破によって艦船のランク(全10段階)が1つ上がり、全体の能力が強化される。
リリース後の反響
韓国で公式配信された艦船擬人化ゲームは本作が最初であるが、翌月には漫画原作の『鋼鉄少女』(日本版無し)、2018年3月に『アズールレーン』が進出している。『アズールレーン』のリリース後はDAUでジャンル中2位に陥落しているが、セールスランキングからの推計プレイヤー数は5対3ぐらいでジャンル間の移動は余り見られなかった(両方を掛け持ちしているプレイヤーもかなりいる模様)。韓国ではリリース当初から、後述の一覧で見られる通り(第二次世界大戦当時の朝鮮半島は日本の統治下だったため、韓国海軍は存在しなかったが)営業上の理由によってゲームオリジナルで架空の艦船を登場させていることに賛否がある。
- 日本版に登場していない駆逐艦の「ミリネ」は当初「李舜臣」と名付ける予定だったが、韓国海軍の現役駆逐艦で使われていたため無関係な名前に変更された。ただし、中文版での名称は「舜臣」である。
- 駆逐艦の「クミホ」(九尾狐)はリリース前のオリジナル艦デザイン募集の入賞作で、日本版では「アンナ」に改名されている。
- 潜水艦の「チュニャン」(춘향)は中文版の日本語音声では「春香」を訓読した「はるか」と名乗っているが、日本版では「ローズ」に改名されている。
中国大陸版のタイトルは『艦姫』だが、タイトルが類似する『艦姫GO』(後に『艦娘出撃』へ改題)や『艦姫天使』『艦姫収蔵』等のゲームとは一切関係ない。2018年3月1日には前年に『アズールレーン』が露出度の高い着せ替えを販売していたことを理由に政府から罰金の支払いを命じられた余波を受け、本作でも一部の着せ替えが販売中止もしくは画像差し替えとなった(他の地域版では特に変更無し)。
日本版は配信開始の1ヶ月後に『アズールレーン』がリリースされて爆発的な人気を博しているので「タイミングが悪かった」と言われることもあるが、ゲーム性は大きく異なっているためある程度の棲み分けは出来ている模様。アプリゲームで言われる「100日の壁」を突破しているので、一定の支持は存在するとみられる。2018年7〜9月に中国大陸・日本・台湾の順でリリース1周年を達成し、9月には北米へ進出した。
台湾・香港の状況については個別タグの請命令!提督SAMAを参照。
ミズーリは金角科技が開発した陸海空複合型サードパーソンシューティング『エコーズオブパンドラ 』に支援ユニットとして登場している。次回作への移行準備のためか、韓国版・日本版・英語版は2019年3〜7月に順次サービス終了、最後まで続いていた繁体字版も2020年10月末を以て終了することが発表された。
登場艦船
ゲームタイトルと同じように擬人化キャラクターの総称も各バージョンにより異なるため、ピクシブ百科事典では他のゲームと重複しない繁体字版の人形戦艦で記事を作成している。
艦籍 | 戦艦 | 空母 | 巡洋艦 | 駆逐艦 | 潜水艦 |
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日本 |
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アメリカ |
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イギリス |
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ドイツ |
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フランス |
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イタリア |
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ソ連 |
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韓国 |
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中国(※7) |
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台湾(※8) |
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? |
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- ※1:扶桑(繁体字版のみ)と李舜臣は、日本版では未実装。
- ※2:日本版以外ではドイツ海軍の「U-511」とされている(史実ではドイツから日本に譲られて「呂500」へ改名)。
- ※3:英語版ではシルバーサイズと同じガトー級のグラニオンに名前が変更されている。
- ※4:「トライバル」は本来ならば艦級名であり、ネームシップは作られていない。
- ※5:韓国版では次級のモガドール名義。
- ※6:本来は「S-13」だが、西欧ではキリル文字の「С」をアルファベットの「C」と誤読して「C-13」とも呼ばれていた。
- ※7:001A型空母(日本版では「リンリン」)は、ゲームがリリースされた時点で中国人民解放軍海軍が建造中の空母である。
- ※8:台湾(中華民国)海軍の駆逐艦2隻は、戦後にアメリカ海軍から譲り受けた時にそれぞれ「ベンソン→洛陽」「ヒラリー・P・ジョーンズ→漢陽」へ改名されたものである。
備考
キャラクターデザインの担当者は台湾・香港版で扶桑をデザインした漫画家のZECO氏を例外として公式に発表されていないが、pixivへのご本人投稿によりMadYY氏(メインイラスト)、一根壮丁氏、BELAOYE氏が確認されている。
上坂すみれは本作(日本版)に潜水艦シュルクーフと重巡洋艦最上役で出演し、艦C・艦R・艦Bと合わせて史上初の艦船擬人化ゲーム4タイトル出演を果たした。2018年には『アビス・ホライズン』(艦D)に大和他、2019年には『ガーディアン・プロジェクト』に愛宕役でそれぞれ出演し、記録を6作に伸ばしている。
関連タグ
- KOF - 2017年12月に不知火舞と麻宮アテナが登場するコラボレーションを実施した。
- ガーディアン(守護プロ) - 2019年リリース予定の艦船擬人化ゲーム『ガーディアン・プロジェクト』の擬人化キャラクター。本作と同系統のメンタルモデル方式を採用している。