超魔神英雄伝ワタル

ちょうましんえいゆうでんわたる

『超魔神英雄伝ワタル』は、サンライズ制作「魔神英雄伝ワタル」シリーズ3作品目のTVシリーズ。及びメディアミックス作品。

概要

　魔神英雄伝ワタル2以来7年ぶりのTVシリーズ。1997年10月から98年9月まで午後6：00～6：30にテレビ東京系列で放映された。全50話。

　当初初期のスタッフが集結する筈であったが、作画や演出、音楽、背景をはじめとする大半のスタッフが高名に成りすぎた大人の事情により断念された。

　紆余曲折を経て『2』からではなく『無印』からの続編として設定されている、OAV『真』、ノベライズ『アナザーステップ』、コミカライズ『魔界突入物語』以降とはパラレルストーリー的な位置であると同時に、未来へと繋がる結末も全く異なる。これらの設定は表立って公表はされていない。

　過去作品を知らなくとも楽しめる構成にはなっており、直接前作の続編ということを示す描写は殆ど無いが(有るとすれば1話の回想とクラマや虎王との関係)、前作を知っているとより楽しめるネタが時折仕込まれているが、(無印からのファンがどう擁護しても)根幹を含め破上し過ぎて矛盾点が多い。

　大半のファンはシリーズ全部が1本に繋がっていると思われているが、総監督はアニメ、コミカライズ、ノベライズ、CDドラマ、OAV各メディアによって意図的に設定を変えていることをノベライズ『魔界王子-虎王伝-』巻末、アニメディア97年付録初期設定資料インタビューなどで補足説明し、それぞれの良さを引き出す為に敢えて世に出している。本作と前全シリーズを比較した際、一部設定が異なっているのはその為。

　メディアミックス展開だが不景気の最中から極端に中途半端で、旧作では積極的に行われていた敵魔神の立体化もタカラからバンダイにスポンサーが変更された影響で会社の経営方針からライバル機のみしか市販されず仕舞い。組み立て方式ではなく完成済み一部塩ビ使用に変わり単価も約3倍に跳ね上がった。

その煽りをモロに食らった筆頭格が、当初は主人公機の準最終形態になる筈だった銀狼龍神丸であり、結局はその一段階手前の白虎龍神丸に統合される形（強化パーツ扱い）になる。

　コロコロコミック版とASUKAコミック（ふぁんデラ）版のコミカライズ(前述は途中打ち切り、後者はアニメ終了後に尻切れトンボになり後日単行本で新規追加)に加えTVシリーズのサイドストーリーを記した外伝もノーラコミックスPocke（コミックPocke）より一巻発売された。

　本放送と連動してラジオでも本作と同名の30分間の深夜トーク番組が、文化放送、ラジオ大阪他にて一年間放送されている。