概要
様々な種類があるが、一般的にはオランダイチゴ(バージニアイチゴとチリイチゴの交雑によって作られた栽培種)を指すことが多い。
熟すと赤色になる部分は実際の果実ではなく、その表面のつぶつぶが本来の果実。
練乳をかけて生食する、製菓材料に用いる、ジャムや飲み物に加工するなど、食用として利用される。
可食部分に甘みがあるため果物として扱われることが多いが、草本性の植物であるので農業上は野菜として扱われる。小規模なら家庭でも栽培は可能だが、農業として栽培する際は実が成っていない時期から炭疽病(たんそびょう)やうどんこ病、害虫、鳥獣害の予防等で休む間もなく毎日管理する必要があり、ビニールハウスがいるため栽培難度は高い。
市場の価格が一番高くなるのはケーキ等に使われる12月のクリスマス前だが、甘みが一番強くなるのは1月頃の一番冷え込む時期である。しかしクリスマスを過ぎると需要が薄まり、市場価格が下がるためにイチゴ狩り体験等で客を集める方が労力がかからず収入も高くなる場合がある。
キャラクター名に関してはひらがな表記の『いちご』を参照。
余談
2018年平昌オリンピックにて女子カーリング選手がハーフタイム中に食べていたイチゴについて「日本から盗まれたイチゴだ」とされ注目が集まった。実際はその食べていたイチゴ自体は韓国オリジナル品種ではあるのだが、その品種の親が日本から盗まれた品種であった。
例を挙げると、韓国オリジナル品種の『雪香(ソルヒャン)』は日本の『章姫(あきひめ)』と『レッドパール』を掛け合わせた品種であり、『錦香(クムヒャン)』は『章姫』と『とちおとめ』を交配したものである。もちろんこれらの品種が生まれる前は日本産の品種がそのまま作られていた。
こうなってしまったのも、韓国へ苗が渡った時には韓国に新種の品種を保護する『種苗法』がなく、日本が韓国内で品種の登録ができなかったからである。「レッドパール」は有償でかつ他へ渡してはいけないと条件がつけられて譲渡されていたが、結局韓国内で盗まれた。
イチゴに限らずこうした品種の流出は中国に盗まれた白あんに使われる白インゲン等も存在し、日本国内でも江戸時代に紀州(和歌山県)で栽培されていたみかんの苗が盗まれて全国に広まったという事例もある。
こうした事例もあってイチゴは「部会に入らないと栽培できない」、「その県だけしか栽培してはいけない」といった管理の厳しい品種が多い。言い換えれば「ご当地イチゴ」である。
色々と複雑な事情はあるが、旅行の際にはこの「ご当地イチゴ」を目当てに旅先の直売所等へ足を運んでみるのもいいだろう。
トリビア
漫画やゲームにおける女性名に多い「苺」だが、実は2004年9月までは人名に使うことができなかった。
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表記揺れ:イチゴ いちご ストロベリー strawberry
野苺 木苺 / キイチゴ 冬苺 ワイルドストロベリー ヘビイチゴ
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おとちゃん … 「いい芳賀いちご夢街道」のマスコット。苺がモチーフとなっている。