「この勝負…最初の一発で決められなかったことを後悔させてやる」
概要
CV:細谷佳正
帝国陸軍北海道第七師団歩兵第27聯隊に所属している兵士。階級は一等卒。
秋田県の阿仁出身。マタギの生まれで山や野生動物の習性に詳しい。好きな食べ物はカネ餅(マタギの非常携行食)、嫌いな食べ物はしいたけ。
ある目的の為に家族・故郷・そしてマタギの生き方も捨て、兵士となった過去を持つ。
愛称は谷垣ニㇱパ、マタギ、ゲンジロちゃん、セクシーマタギ
寒冷地仕様のムチムチボディと濃いめの胸毛がチャームポイント。
人物
真面目で義理堅く、寡黙で不器用ながらも誠実な男。
杉元からも信頼を得ており、尾形からもその真面目さから「(裏切りには)乗ってこない」と言われていた。
だが、その誠実さ故に鶴見中尉に中ば利用されることにもなってしまう。
金塊には興味はなく、自らの役目のためにアシㇼパたちに協力している。
当初は支給された軍服のみを身につけていたが、療養以降はアイヌのルウンペを軍服の上に着用するようになった。
軍帽は軍との決別の際に焼いており、フチのマタンプシ(ハチマキ)を度々巻いている。
自身をマタギに戻してくれた二瓶鉄造に多大な恩義と影響を受けており、彼の村田銃、猟犬のリュウ、そして「最初の1発で決着をつける」心構えを受け継いでいる。
ただ、彼の口癖だった「勃起!」まで受け継いでしまっており、たびたび口に出して言っている。
意訳すれば「勃起」の意味になる名を持つチカパシにも、「勃起」の何たるかを(正しい意味も合わせて)語っており、計らずも二瓶の「勃起」の精神は確実に次代へと引き継がれてしまうのであった。
作中での活躍
他の第七師団員と共に尾形百之助を襲撃した犯人捜索で杉元一向と遭遇するが、レタㇻに返りうちにされ右足を骨折。
希少なエゾオオカミに魅了され、また伝説の熊撃ち二瓶鉄造との邂逅によって捨て去ったマタギの魂を取り戻し第七師団脱退を決意。二瓶と協力しレタㇻを狙い、杉元らと再び衝突。しかし鹿垣(しがき:動物用の罠)で重傷を負ってしまう。二瓶死亡後はアシㇼパの意向で彼女のフチ(祖母)の元で療養することとなった。
だが、「谷垣が造反組を殺害。密告するつもり」と勘違いした造反者の尾形、二階堂の襲撃を受け、止む無く交戦。二瓶の遺品の村田銃を隠し球になんとか尾形たちを撃退した。
その後、インカㇻマッの占いを信じて体調を崩したフチへ、それまでの恩返しの為にアシㇼパを無事に連れ戻す役目を負うことを決意。インカㇻマッとチカパシを伴い、網走へ向かった杉元達を追う形で旅立った。
姉畑支遁のウコチャヌプコロの犯人に間違えられるなど問題もあったが、釧路でどうにか杉元一向と合流。
一向の最終目的である網走監獄潜入にも同行する。
網走監獄襲撃後は杉元や月島軍曹、鯉登少尉と共に先遣隊として樺太へ渡りアシㇼパ奪還を目指す。
フチの不安の原因となったインカㇻマッのことは胡散臭さも相まってあまり信用していなかったものの、同行者故の配慮も示していた。(実際、彼女は鶴見中尉の助言で谷垣を利用しており、谷垣の行動が第七師団に伝わるようにしていた)
ラッコ鍋を理由に迫られる形でインカㇻマッとオチウに及び、彼女のことを気にかけつつも利用されているとの疑念も持ち続けていたが、彼女の本心と「(谷垣と共に)未来へ進みたい」と告白を受け、「時が来たら、半分食べた飯の器を渡す(アイヌの婚姻の儀式)」と谷垣も想いを返し晴れて相思相愛の仲になった。
過去
かつてはマタギとして、家族と共に秋田県の阿仁で平穏に暮らしていた谷垣。しかしその暮らしは同じマタギで親友の青山賢吉に嫁いだ妹フミが殺害され賢吉が失踪したことで大きく変わる。
犯人は賢吉と見て間違いなく、谷垣は家族の反対を押切り、復讐のため賢吉が入団したとの噂があった第七師団へ入団、そして日露戦争に出兵する。
偶然出会った白襷隊(特攻隊)の生き残りから賢吉と思しき人物の話を聞き同じ戦場に出向くが、賢吉はダイナマイトで武装し特攻してきたロシア兵から味方を守るために飛びかかり瀕死となる。
眼も耳も潰れた賢吉の口から語られたのは、疱瘡に感染したフミが、実家家族を守るために夫へ自身の殺害を願ったという真実、そして妻を殺した懺悔と谷垣家への謝罪だった。
さらに軍に入ったのは「もし感染していなければ、その命をどうやって使うか自分の役目を探しなさい」という妻の遺言からだった。
すべてを知った谷垣は2人の思い出の味であるカネ餅を食べさせる。それにより、賢吉はそばの人間が故郷の親友であると気付き笑みを浮かべながら息を引き取った。
一方、感情のままにすべてを捨て故郷にも戻れない谷垣はそのまま軍に残り、妹の言葉である「自分の役目」を自問自答し続けていた。
その中で見つけたのが「アシㇼパを無事に連れ戻す」役目だった。彼にとっては、ただの恩返し以上の意味があるのだ。
探していた己の役目の先に何が待つのか、彼に平穏は訪れるのか、それはカムイだけが知っているのかもしれない。
セクシーマタギ 谷垣
作者野田サトルのお気に入りであり、同時に作者の性癖が気になるほどの愛を一心に受けている作中屈指のお色気担当(と言う名のいじられキャラ)である。
体格
元々登場人物の中でも身長、体格共に良い方なのだが、小樽からの旅の間にジェイソン・ステイサム級の弾けんばかりのムチムチボディに変貌している。(インカㇻマッにいっぱいご飯を奢ってもらったかららしい)
そのムチムチっぷりからそれまでの軍服が合わなくなっているようで、杉元たちとの合流以降は頻繁にシャツのボタンが弾けとんでしまっている。
なお、作者によると最終形態は山のフドウらしい。
胸毛
作者は谷垣の胸毛に拘りがあるのか、単行本化の際の加筆修正では谷垣の毛づくろい(胸毛の修正、増量)が半ば恒例になっている。その様子は作者もTwitterで作業報告をしてくれている。(勿論それ以外の加筆修正もちゃんと行われている。)
露出
回を追うごとに溢れんばかりの胸毛や胸筋を強調するシーンが増えていき、ゴールデンカムイのお色気担当の地位を不動のものにしている。
その主な扱いについては
など。その露出ぶりは枚挙にいとまが無い。
谷垣本人は至極まともな人物なのに、周囲の扱いがまともでない。
ドスケベマタギ
ゴールデンカムイのニコ生特番において「ゴールデンカムイの魅力を3つ上げる」という企画を実施したところ、「白石モザイク」「変態」に並び「ドスケベマタギ」が選出されてしまった。演者の方たちが笑いながら選ぶ辺り、谷垣のお色気ポジションは声優陣にまで周知されているようである。
ちなみにアシㇼパさん役の白石晴香は同席していた杉元役の小林親弘と尾形役の津田健次郎から「ドスケベマタギ」とフリップに書かされる公開セクハラを受けるハメになった。