「見捨てはせぬ、実の父に捨てられた兄弟を!」
「お許し下され、ユリア様………このフドウ、穢れなき命のために敢えて鬼神となりて戦おう!」
聖闘士星矢Ωの同名キャラクターはこちらを参照→乙女座のフドウ
公式サイトでの解説
通称、山のフドウ。南斗五車星の1人。かつてはラオウを畏怖させるほどの無法者だったが、ユリアに命の尊さを教えられて拳を封印。孤児たちの養育に専念する。拳王軍と対決するためにユリアが決起すると、ケンシロウとユリアを再会させるために奔走。その最中にラオウから戦いを挑まれ、一時はラオウを怯ませる。しかし、ラオウの部下が放った巨大な矢を受けて瀕死の重傷を負い、最後はケンシロウに未来を託して息を引き取った。
概要
CV:飯塚昭三(TVアニメ)、郷里大輔(新劇場版)、宮崎寛務(北斗無双)、木村雅史(激打2)、小山剛志(DD北斗の拳)、うえだゆうじ(DD北斗の拳2)、松山鷹志(北斗の拳イチゴ味)、金光宣明(スマショ、リバイブ)
南斗六聖拳最後の将に仕える南斗五車星の一星「山」の拳士。その名の通り、山のような巨体を持つ大男。
身長はコマによってブレが大きく、「これデビルリバースくらいあるんじゃないの」というシーンもあるが、公式設定では225㎝、270㎏らしい。
かつては親を知らず人の命の重さも知らずに育ったが故に人や物の命を蛆虫のごとく湧いて出るものと思い、「鬼のフドウ」、「悪鬼のフドウ」と呼ばれ、北斗・南斗の寺院で暴虐の限りを尽くしていた。修行時代のラオウですら、彼の一睨みで恐怖を覚え一歩も動けなかったほどである。
しかし、当時まだ幼なかったユリアに命の温かさ・儚さを教えられ、その後は武具を封印し心優しく大らかな人物へと心を入れ替えた。
五車星の一員として南斗最後の将を守り仕えるとともに、世紀末の世で多くの孤児を引き取り彼らの父親代わりになっていた。
リハクの命令で、ケンシロウを南斗最後の将に会わせるために姿を現す。その際に、わざと拳王軍の悪漢にリンチされてケンシロウの人柄を見ようとした。
その後野盗を退治した際に正体を明かし、南斗最後の将に会う事がケンシロウの宿命の旅を終わらせるかもしれないと告げた。
ケンシロウを足止めしようとした拳王軍の兵士達と一人で戦い、重傷を負いながらもこれを退けた。
その後、拳王軍の一員で旧知のヒルカが仕掛けた罠によって流砂に飲まれようとする子供・タンジとジロをその身を投げ出して救おうとした。
実はタンジとジロはヒルカの実子(アニメ版では血族とぼかされている)であり、実の親に捨てられた二人に愛を信じさせてやりたい一心の行動だった。
ケンシロウが駆けつけたため二人の子供もフドウ自身も救われ、負傷に気が付いたケンシロウによって子供たちと暮らしている村に留まるよう命ぜられた。
ケンシロウとの2度目の対決で彼に対する恐怖を覚えたラオウは、その恐怖を捨て去る為に、かつて自分に恐怖という感情を植え付けたフドウの村を襲撃し戦いを挑む。
フドウは子供たちを守るため、封印していた武具を再び身に着け鬼神となって奮戦する。
「このフドウ 汚れなき命のために鬼神となって戦おう!!!」
戦う前にラオウは背後に一線を引き、一歩でも後退したら矢を射るよう部下に命じた。
若き日に恐怖を感じたフドウを圧倒的な力で叩き伏せ、「恐怖など微塵も感じぬ」と恐怖を克服した事を確信するラオウ。
しかし、何度打ちのめされても諦めずに立ち向かってくるフドウの眼光に、無想転生を体得したケンシロウの哀しき眼光を見たラオウは、知らず知らずのうちに恐怖を感じ始めていた。
そして、フドウを信じる子供達の眼差しにも、ケンシロウの眼光を感じ取ったラオウは、渾身の一撃を繰り出そうとするフドウに対し拳を振り上げたが、その時矢が放たれフドウの身体を貫いた。
ラオウは、自分が無意識のうちに退いていた事に驚愕する。ラオウの部下達は主君を守る為、更にフドウに矢を射かけた。
瀕死のフドウは,ラオウの肉体が恐怖に硬直し退かなければその肉体が砕け散っていた事、悲しみを知らぬものに勝利はない事をラオウに告げた。
結局、ラオウはケンシロウとの戦いで感じた恐怖を克服する事は出来なかったが、ケンシロウに勝つ為には「悲しみを知らねばならぬ」と悟り、後に非情の決断をする事になる。
ラオウが敗走した後、駆け付けたケンシロウに子供達と世紀末の時代を温かく抱き包んでくれるよう願い、子供達とケンシロウに看取られ安らかに息を引き取った。
「お...おまえたち 父さんは勝ったのだ」
「これからはその手でこの子供達を そしてこの時期を抱き包んでくだされ」
「そ...それが山のフドウの...ほ...本望......」
戦闘スタイル
フドウも所属は南斗聖拳であり手刀で暴漢を真っ二つにした場面もあるが(アニメ版では「五車山峨斬」と命名されている)、悪鬼時代から圧倒的な体躯から繰り出す力押しの闘い方が主流である。
派生作品
劇場版・OVAとして展開された『真世紀末救世主伝説』では新たなエピソードが追加された。ユリア伝では、シンからユリアを預かり“最後の将”として立てた後、当時放浪していたレイをケンシロウの元へ向かわせるため、炎のシュレン、風のヒューイと連携して捕縛している。ラオウ伝激闘の章では、ケンシロウとの出会いのシーンが改変され、「先代リュウケンとの勝負に逃げられた悪漢・鬼のフドウ」を演じケンシロウに勝負を挑んだ。ケンシロウには懇親の手刀を軽くいなされると共に「見るからに善人面」だと演技まで見破られてしまい圧倒される。その後は原作同様に五車星としての正体を明かし、最後の将ことユリアの元へとケンシロウを案内する。
『ジャギ外伝 極悪ノ華』では回想シーンで登場し、勿論主人公であるジャギも手も足も出なかったのだが、ジャギにとって「最強」の象徴だったラオウに恐怖を与えたことから、世紀末におけるジャギのファッションのモデルになっていることが明かされた。
『北斗の拳イチゴ味』では小動物をなんでもリス呼ばわりする謎のキャラ付けが付属された。ちなみに原作にリスは特に出てこない。身長が高すぎるので部屋に入るとだいたい頭が天井にめり込む。
『DD北斗の拳』では媒体ごとに設定が異なり、FLASHアニメ版ではテレビ番組『おとうさんといっしょ』の出演者、漫画版及びアニメ1期では保育士、アニメ2期では世紀末学園の生徒として登場している。
ゲーム作品でのフドウ
PS版『世紀末救世主伝説』では対戦モードにあたる「覇者決定戦」で使用可能なキャラクターとしては五車星で唯一の参戦を果たす(ストーリーモードにはフドウ以外にもリハクが登場する)。拳や頭突きを振り下ろすモーションが特徴的だった。また、覇者決定戦において対戦相手がラオウの場合、秘孔成功時、勝利時の台詞が特殊なものに変化するほか、キャラセレ画面でR1ボタンを押しながら選択すると鬼の武具を身にまとった姿でプレイできる。なお、本作の一部キャラクターは86年公開の映画作品のキャスティングに準じており、フドウと同じく飯塚昭三氏の担当だったハート様の声は滝口順平氏が務めていた。
『北斗無双』シリーズでは、1作目で固有グラフィックのNPCとしてジュウザと共に登場。
操作キャラではないため汎用の大男タイプの武将と同様のモーションが当てられていた。続編『真・北斗無双』にてプレイアブル化。張り手やラリアット、ドロップキックなど、その巨体を活かした豪快な奥義を使用する。
『リバイブ』では、URレアリティのHPと防御力に特化した「体タイプ」拳士として登場。必殺は敵にダメージを与えつつ、体力の低い味方拳士にダメージを軽減させるシールドを付与させる「五車断山刃」、奥義は敵に岩石を投げ、そこにフドウの巨体が落下して岩もろとも押し潰す「山の怒り」。これとは別に鬼神仕様及び悪鬼仕様も実装。レアリティ、タイプは通常のフドウ同様URレアリティの「体タイプ」拳士。
関連タグ
北斗の拳 南斗聖拳 南斗五車星 ケンシロウ ユリア ラオウ リン バット シン 父親
南斗五車星のメンバー
海のリハク
山のフドウ
雲のジュウザ
炎のシュレン
風のヒューイ