概要
プロレスでも代表的な技のひとつ。ラリアートとも呼ばれる(後述)。
Lariatとは、牛馬などの家畜を捕らえるための投げ縄の意味。
アメリカ等の英語圏ではクローズライン(Clothesline)の呼称が一般的である。
ちなみにクローズラインとは洗濯物を干す為の紐の事だが、転じて首を刎ねる為に張られる糸状の罠も指す。
勢いをつけて前進しながら、相手の首元(もしくは胸、頭部)に自分の腕(肘)の内側を打ち込む、単純かつ豪快な打撃技。
1970年代に、スタン・ハンセンが「ウエスタン・ラリアット(西部式投げ縄打ち)」の名称で使い始め、新日本プロレス参戦時は「ラリアート」と呼称されていたが、全日本プロレス移籍後は新日時代と差別化する意味合いもあって「ラリアット」と呼ばれるようになり、日本ではラリアットの呼称で定着。以降様々なレスラーがオリジナルのムーブやアレンジを加えて使用している。
ちなみにアメフトで腕を相手の首に引っ掛けて倒す反則としても知られる。ハンセンがフットボーラーだった頃に「当時は反則でなかった『腕タックル』としてよく使用していた」と自伝で述べている。
前田日明が若手の頃、新日に参戦していたハンセンから(巻き添えという形で)しょっちゅう食らっており、「現役時代に一番痛かった技」と答えている。
また、三沢光晴は「マンガやアニメみたいに、リアルに目の前に星が飛んでる」ほどの威力だったという。
ハンセンは多くのレスラーがラリアットを使用していることについて「皆が使いたがるのは、この技がいい技である証拠だ」とコメントしており、不快感を抱いたりはしていない。
派生技
ハルク・ホーガンが使用。ロープの反動を利用するムーブや、肘を「L」の字に曲げた状態で相手の首元を巻き込むように浴びせる等の改良が加えられている。
クローズライン・フロム・ヘル
WWE所属のスーパースター、JBLが旧リングネームのブラッドショー時代からフィニッシュムーブ(決め技)として愛用し続けている技。
アメリカ式である「倒す」クローズラインと、彼自身が敬愛するスタン・ハンセン式の「殴る」ラリアットが合わさり「殴り倒す」タイプになる。
オカダ・カズチカのフィニッシュホールド。相手の背後から両腕を交差させて取り、左手側を引っ張って振り向かせた相手にショートレンジの一発を叩き込む。
両腕を伸ばした状態で回転しながら相手に攻撃する技。『ストリートファイター』シリーズのザンギエフなど、CAPCOM発売のゲームキャラクターがよく使用している。
漫画『キン肉マン』に登場する、前述のホーガンをモチーフにした超人・ネプチューンマンが使用する技。
ムーブもアックスボンバーとほぼ同じ。
同じく漫画『キン肉マン』に登場するネプチューンマンとビッグ・ザ・武道のタッグチーム“ヘル・ミッショネルズ”が使用するタッグ技として有名。
二人がかりで相手を挟み込むようにラリアットを浴びせる。
実際のプロレス技としても使用されており、「サンドイッチラリアット」とも呼ばれている。
絶牛雷犂熱刀(ダブルラリアット)
読みこそ「ダブルラリアット」だが、モーションは「クロスボンバー」そのもの。