概要
バイオテクノロジーをテーマにし、植物と動物の融合怪獣である「ビオランテ」の登場、ゴジラ(略して“G”と呼称)を「特殊災害」と規定して4段階の警戒態勢を設けるなど、それまでの怪獣映画にない新しい息吹を取り入れようとした意欲作。
ストーリーを一般公募するという企画が行われ、『帰ってきたウルトラマン』34話「許されざるいのち」でも採用された経験を持つ小林晋一郎のものが採用され、原案となった。
怪獣はタイトルの通り、ゴジラとビオランテ。人類側の対G兵器としてはスーパーX2が登場する。
生誕60周年記念およびGODZILLA(2014)公開記念として日本映画チャンネルより開催された、ファン投票により全ゴジラ28作の中からベスト・オブ・ゴジラを決定するゴジラ総選挙において、第一次投票で見事4位を獲得。決選投票候補である上位4作に選ばれている。
ちなみにゴジラ映画でありながら、最終決戦は怪獣未参加の男2人のガチバトル。変なところで異色作である。一応最終決戦に怪獣が出ないのは前例があるのだが、さすがに平成以降は現在のところ本作のみ。
特殊災害警戒態勢
第一種警戒態勢
Gの活動が物理的以外の化学、地質、
気象、精神などいかなる点でも1つ
確認された場合。
第二種警戒態勢
Gの活動が声、動きなど物理的に
確認された場合。
第三種警戒態勢
Gが出現した場合。
第四種警戒態勢
Gが日本の特定地域に上陸する
ことが確実とされる場合。
<国土庁・特殊災害研究会議>
スタッフ
監督 - 大森一樹(本編) / 川北紘一(特撮)
原案 - 小林晋一郎
脚本 - 大森一樹
製作 - 田中友幸
音楽 - すぎやまこういち
撮影 - 加藤雄大(本編) / 江口憲一(特撮)
編集 - 池田美千子
配給 - 東宝
公開 - 1989年12月16日
上映時間 - 105分
製作国 - 日本
キャスト
桐島一人:三田村邦彦
大河内明日香:田中好子
山地統幕議長:上田耕一
白神英理加:沢口靖子
白神源壱郎博士:高橋幸治
関連タグ
抗核エネルギーバクテリア G細胞 - 本作におけるキーアイテム。
薬は注射より飲むのに限るぜ、ゴジラさん! 勝った方が我々の敵になるだけです
ミュウツーの逆襲 - 本作と同様、バイオテクノロジーやクローン技術への警鐘ともいえるメッセージの込められた作品。また、本作ではミュウツーはとある科学者が死んだ娘を蘇らせるための研究の一環として作り上げられた存在とされており、誕生の経緯もビオランテと非常によく似ている。