ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

のび太の人魚大海戦

のびたのにんぎょだいかいせん

映画ドラえもん第2期シリーズ第5作で、映画化30周年と映画シリーズ通算30作目、漫画連載開始40周年と記念ずくしの作品となっている。

概要

原案はてんとう虫コミックス『ドラえもん』41巻収録作品「深夜の町は海の底」。第2期シリーズでは『ドラえもんのび太と緑の巨人伝』に続くオリジナルストーリー作品であり、前作『ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史』に続き真保裕一脚本を担当した。また、テレビアニメ版及び劇場版の総監督である楠葉宏三が監督を務めた。

また、『ドラえもんのび太の恐竜』から『ドラえもんのび太と銀河超特急』まで「映画ドラえもん」シリーズの主題歌および挿入歌に携わってきた武田鉄矢が、14年ぶりに挿入歌を手掛けている。

あらすじ

パラオの海でスキューバダイビングを楽しんだというスネ夫の自慢話をうらやみ、自分もダイビングがしたいと言い出すのび太。見かねたドラえもんはあるひみつ道具を出す。それは架空水面シミュレーター・ポンプという道具で、陸上に架空の海を作りだすことができるのだという。

早速のび太たちは、タケコプターでいつもの空き地に向かい、トトスキーや架空海水まきぞえガスを使っていろいろな魚を集める。架空水体感メガネをかけて、架空水面シミュレーター・ポンプで作り出した架空の海で遊び始めるが、そこに人魚族の姫・ソフィアが迷い込んでしまう。

人魚族は元々「アクア星人」という異星人であり、約5千年前に怪魚族により汚染されたアクア星から移住し、地球の海底に町を造り暮らし始めたのだという。その人魚族が守る宝「人魚の剣」を怪魚族が狙っているらしい。もし「人魚の剣」を怪魚族が手に入れてしまったら、宇宙全体が彼らに支配されてしまう。事情を知ったドラえもんたちは人魚族と協力し、怪魚族から宝と宇宙を守るため戦うことを決意する。

ゲストキャラクター

両種族共に元々はアクア星の民。かつては共存していたが何らかの理由で怪魚族が惑星支配に乗り出し現在に至る。

人魚族

五千年ほど前にアクア星で共存していた同種族の怪魚族に追われ、地球の海底に移り住んだアクア星人達。地球人と同じ外見のヒューマノイド型と半魚人型の2種類が確認できる。

水陸両用の生態器官を持つが、陸上で長時間水につからないでいると乾燥し、体調を崩す。アクア星人は人類同様二足歩行だが、地球下の水圧では効率よく動く為、服の一部を足に巻きつけている。彼らが下半身を魚のように変化させて泳ぐ姿から世界各地人魚伝説が生まれたという。地上生物をよく知らないため、ソフィアを含めドラえもんをフグと間違えたりしていた。

ソフィア

声 -田中理恵

人魚族のお姫様。お忍びで海に出ていた所、巻添えガスを浴びたせいでひみつ道具・お座敷釣り堀を通ってしまい、偽の水に迷い込んだ。アクア語で話すソフィアは、当初ドラえもんたちとの意思疎通ができず、ひみつ道具のほんやくコンニャクをドラえもんとのび太が食べることで解消している。姫である故か、時々気の強い面を見せることもある(漫画版ではその描写が多い)。

ソフィア姫のデザインは、本作以前にTVで放送された第153話「幸せな人魚姫」の人魚姫(声:大原さやか)を基に変更されたものである。

ハリ坊

声 -飯塚雅弓

フグに近い容姿の少年で、近衛兵隊長にして姫一番の家臣。幼い頃に父(ハリ坊の父親もオンディーヌの一番の部下だったという)を亡くし、母も病気で亡くしている。その境遇を哀れんだオンディーヌがハリ坊を育てたことで、オンディーヌとその孫娘であるソフィアに強い忠誠心を抱いている。

最初は海を汚すという理由からのび太ら地球人目の敵にしていたが、次第に打ち解けていく。口が悪く(ソフィア曰く「天才的に」)漫画版では、怒ると訳の分からない罵詈雑言を吐く。その性格のためモテないらしい。

TVシリーズにも、宣伝係としておまけのコーナーに登場している。

メジーナ博士

声 -温水洋一

失われた古代アクア語を研究し、伝説の剣の秘密を解き明かそうとしている学者。容姿はひげをたくわえ、背が高い。モチーフはメジナとされるが、本来のメジナとはかけ離れている[13]。漫画版には登場しない。

サッカーナ

声 -さかなクン

メジーナ博士の助手で後継者と期待されている。いつも研究室にこもりっきりなのだという[13]。漫画版には登場しない。

オンディーヌ

声 -真矢みき

人魚族の女王で、ソフィアの祖母。唯一の後継者であるソフィアには厳しく指導しているが、厳しいだけではなく、ソフィアへの深い愛情も持ち合わせている[13]。ブイキンに名乗り出ようとしたソフィアを止めた事からもそれがとれる。漫画版とは容姿がかなり異なる。

怪魚族

人魚族と共存していたもう一派のアクア星人。人魚族を根絶やしにし全宇宙を支配すべく、彼らを追って地球にやってきた。ソフィアの説明では怪魚族の一部が邪悪となり人魚族を迫害したと言う。5000年前、追放時に人魚族が持ち出した『ある物』を狙い探し続けている。戦艦が提灯アンコウであるなど、暗所を好む。その他の生態系は人魚族と同様。

ブイキン

声 -山野史人

今作における真の黒幕。ブリをモチーフとした怪魚族の王。人魚の剣を奪うため人魚族を追っており、ついに地球に目をつける。その本性は己の目的のためには手段を選ばず、味方を裏切る、他者の命を奪うなども平気という冷酷無比な性格である。一人称は「俺様」。

当初は“ブリキン”という名前だったが、『ドラえもんのび太とブリキの迷宮』のホテル名と同じであるため変更された。

トラギス

声 - ケンドーコバヤシ

トラギスをモチーフとした怪魚族の指揮官。基本的には強いのだが、簡単なトリックにも引っかかる間抜けな面も持ち合わせている。漫画版には登場しない。一人称は「俺」。

怪魚兵

トラギスの部下。

巨大ウツボ

のび太を襲った謎の怪魚。怪魚族がウツボを捕まえ、巨大化させた状態で操っていた。

おまけ映像

『ドラえもんのび太の恐竜2006』から恒例となった翌年の映画を告知するおまけ映像が本作でもエンドロール後に流された。内容は、本作にも登場したドラえもんのひみつ道具「おざしき釣り堀」や信号音を発する青いボール(ザンダクロスの脳)が登場するというもので、後に『月刊コロコロコミック』2010年7月号および藤子・F・不二雄公式サイト『藤子・F・不二雄ワールド』で正式に『ドラえもんのび太と鉄人兵団』(1986年)のリメイク版が2011年に公開されることが発表された。タイトルは『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』。監督は寺本幸代、脚本は清水東が担当。

関連記事