「遅ぇ!お前等が来ればそれで良い!イサギツネの仇、取らせて貰うぜぇッ!!」
CV:鈴木千尋
データ
【身長】一の目・195㎝→二の目・48.8m
【体重】一の目・85㎏→二の目・21.3t
概要
無数の刃の様な、刀の柄の様な姿を持つアヤカシ。『網剪』と言う妖怪の伝承のルーツとされている。
上述の姿をより詳細に説明すると、頭部から腰回りに掛けた上半身と、両肩から二の腕全体までが旋風の様にしなる刃で覆われており、まるで全身に包帯を巻いたミイラを思わせる外見である。頭部は半分がしなる刃の装飾に覆われていて片目しか見えないが、良く見ると顔も髑髏の様になっている。
そして両方の一の腕と腰から下の両脚の形も、まるで赤い刀の柄の様になっているのが特徴。
「群立千刃刀(むらだちせんじんとう)」と呼ばれる2本の刀で武装している。
テンションが上がると「ヒャッハァァッ!!」、または「ヒャハハハハッ!!」と狂気じみた雄叫びや笑い声を上げる癖の持ち主でもある。
性格は兎に角剣や刀が大好きで、「群立千刃刀」の二刀流を振り回しては斬って暴れる事を好むと言う戦闘狂。戦闘に於いては素早い動きで相手に襲い掛かり、全身の刀を自在に突き出す、「全身刃(ぜんしんやいば)」と呼ばれる非常に危険な技を繰り出して来る。
全身刃は元より、装備している群立千刃刀も、まるでヒャクヤッパとは別に独立した意志を持つ様に斬り掛かって来る為、特に注意しなければならない。仮に群立千刃刀の届かぬ死角に回り込んでも、不用意に近付けば忽ち全身刃に切り刻まれて返り討ちにされるのは必至であり、迂闊に接近するのは危険である。
前回登場したシンケンゴールドに倒されたイサギツネとは、「古くから馴染みの関係だった」とも言われる程に仲が良く、劇中ではイサギツネの仇を討つ為にシンケンジャーへと襲い掛かる。
劇中での活躍
前回倒されたイサギツネの行動と、それを焚き付けた骨のシタリに対してドウコクが腹を立てていると、突如「ヒャァッハーッ!!何人だろうがこの俺が纏めて叩っ斬ってやるゥゥッ!!」と叫びながら六文船に乱入。天井からぶら下がるススコダマ達をあっと言う間に全部斬り尽くしてしまう。危うく巻き添えを喰らい掛けたシタリが迷惑そうに「ヒャクヤッパ!相変わらず物騒だねぇ……!」と言うと、対するヒャクヤッパは天井に逆さでぶら下がってシタリに背を向けたまま、「あんたが使ったイサギツネは俺の古~い馴染みでなぁ……」と前置く。イサギツネを殺された事で怨み言でも垂れるのかと思いきや、次の瞬間ヒャクヤッパは「イヤッハァ!!」と叫びながら一回転して床に着地するなり、大声で「そいつを殺られて黙っちゃいられねぇ!行って来るぜ!!」と捲し立てた挙句、三度「イーヤッハァァッハァッ!!」と狂気じみた叫びを上げて三途の川へと飛び込み、現世に赴く。ヒャクヤッパが去った後、薄皮太夫は「……騒々しいね」と呟くだけであった。
そして井伏町に出現したヒャクヤッパは「ヒャハハハハッ!!」と狂気の笑いを上げながら、群立千刃刀の二刀流で街の人々を追い回す。そしてターゲットのサラリーマンの衣服を切り刻み、「つまらんな。死ぬか?」と言って刃を振り下ろそうとした所を獅子折神に妨害される。それと同時にシンケンジャーの5人が駆け付けた為、上記の台詞と共に交戦。
全身刃による攻撃でシンケンジャーを寄せ付けない程の高い実力を見せ、レッド以外の4人を蹴散らすなり、「シンケンレッド!お前も味わえ!」と言って群立千刃刀ヲ向けてレッドを挑発。単身挑み掛かるレッドだが、ヒャクヤッパの全身刃を警戒する余り、思い切った戦いが出来ない。ヒャクヤッパはそのままレッドを近くの柱へと追い詰め、止めを刺そうとする。然し、後少しの所で串刺しに出来る寸での所で水切れを起こした為、「次は覚悟しとけ」と言ってその場は撤退。
その後、改めて現世に現れるとゴールドが正式メンバーに加わり、6人となったシンケンジャーと再戦。「6人になったと言うのは本当らしいな!ナナシ連中!出会え!」とナナシ連中を嗾けて乱戦となる中、自身はレッドとゴールドの幼馴染の2人と対峙。だが、自身の全身刃にゴールドが居合いで対応して来る為、肝心のレッドの方も最初の様に追い詰める事が出来ない。そしてそのまま2人の息の合ったコンビネーションで全身刃を砕かれたt頃へ、サカナマル百枚おろしとシンケンマル火炎の舞を同時に喰らって倒されてしまう。
その直後、二の目となり巨大化すると、一の目と同様にシンケンオーを全身刃で攻撃、苦戦させる。だが、シンケンオーが烏賊折神を侍武装してイカシンケンオーとなった事で形勢は逆転。烏賊槍ぶすまで全身刃を砕かれ、止めの槍烏賊一閃を喰らい爆散するのだった。
余談
モチーフは刃と刀の柄。そして名前の由来は100の刃(やっぱ)。
現代の伝承で語り継がれる『網切』と言う妖怪はハサミの様な手を持ち、網や蚊帳を切ってしまう化け物らしいが、ヒャクヤッパの無数の刃物がそのルーツになったと思われる。
前回の第十七幕から登場した梅盛源太/シンケンゴールドは、ヒャクヤッパの登場回である第十八幕にして正式にシンケンジャーのメンバーに加わる運びとなった。
声を演じた鈴木氏は昨年の『炎神戦隊ゴーオンジャー』でもドリルバンキの他、同年上映された仮面ライダー映画である『劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事』でクラウンイマジン及びパトカー無線の声を担当していた。
続く翌年の『天装戦隊ゴセイジャー』ではグレムリンのワライコ僧を演じる事になる。
関連項目
イサギツネ:仲の良い昔馴染み。
アミキリ(カクレンジャー):『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した大先輩。
妖怪アミキリ:『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場した後輩。