「封印の扉が開け放たれた今こそ、霧隠才蔵の血を引く貴様を倒し、長年の恨みを晴らさせてもらう」
データ
概要
『忍者戦隊カクレンジャー』における妖怪の1体で、現代の網切。赤いボディコン姿の美女に化けて人間社会に潜伏している。
怪人としての姿は全体的に魔女を思わせる外見をしており、それぞれ青いストローハットと市松模様のマントで身を包み、右腕は3本の巨大な刃物の付いた魔剣となっているが、これは400年前にサイゾウの先祖である霧隠才蔵に本来の腕を斬り落とされたため。
昔の「網切り」は洗濯物や網を切る妖怪であり、このアミキリもその例に漏れず右腕の魔剣から「分離剣」と呼ばれる必殺技を繰り出して相手を切り刻む。
劇中では上記の通りサイゾウの先祖に右腕を斬り落とされた怨みから、子孫であるサイゾウをターゲットとして執拗に付け狙う。
なお、第12話で先行登場しており、『週刊妖怪』の表紙を飾っている。
活躍
苦労して貯めた貯金をはたいて買ったばかりの自動車を運転中のサイゾウの前に人間の姿で出現すると、彼の自動車と服を刀で斬り裂く。その瞬間を撮影した少年・徹を追い掛けるサイゾウの前に踊りながら現れて正体を明かすと、上記の台詞と共に因縁を付け、「その昔、私はお前の先祖と戦い、片腕を斬り取られてしまった…。その恨み、1日足りとも忘れた事は無い」と言って襲い掛かる。咄嗟にニンジャブルーになって応戦するサイゾウだったが相手は手強く、駆けつけた4人共々アミキリは必殺の分離剣でまとめて一蹴。カクレンジャーは消え身の術で一時撤退する。
サスケは、徹がサイゾウのパンツ姿だけでなく、アミキリが自動車を斬る瞬間を写真に撮っているのではないかと考え、そこにアミキリの攻略の糸口があると確信したサイゾウは徹に写真を譲ってくれるように頼む。しかし、徹は新しいカメラが欲しいのでお金が必要だと言い、写真を買い取るように要求する。
そこへ、アミキリの弱点の露見を危惧した貴公子ジュニアが徹を攫い、ドロドロ達と共に踊っていたアミキリの元に突き出す。しかし、写真がピンボケばかりだったため、杞憂に終わったとジュニアと共に笑う。
その後、徹を人質に倉庫に呼び寄せたサイゾウと再戦し、ブルーに止めを刺そうとしたところに他の4人が駆けつけたために仕留め損なう。
ブルー以外のカクレンジャーにドロドロをけしかけ、自身もブルーに再び一騎打ちを挑むが、先程のブルーとの戦いを徹に撮影された写真から魔剣を振り下ろす際に脇の下が無防備となる弱点を見抜かれてしまい、そのまま隠流・正方の陣を受けて敗北する。
その直後、妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化すると、無敵将軍に立ち向かうが、最期は火炎将軍剣を喰らい「また負けちゃった…悔しい~!」という恨み言と共に爆散した。
かくして400前に霧隠才蔵に片腕を斬られ、封印の扉の解放と共にその子孫に復讐しようとした妖怪に待っていたのは結局、憎き霧隠の一族に再び負ける屈辱の運命だけであった……。
余談
モチーフは網切の他に魔女、そして当時一世を風靡したジュリアナ東京も含まれる。
演じた河合亜美女史は『機動刑事ジバン』のマーシャ等メタルヒーローシリーズに出演、2年前の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』でもラミイ役で出演していた。
前述の通り霧隠才蔵及びサイゾウは自分にとっての因縁の相手そのものな存在なのだが、実は本編序盤(具体的にはアズキアライ存命時)から登場しており、その時にはサイゾウには目もくれずジュリアナダンスを踊るという事をしていた(メタな話、この時は因縁の設定がなかったと思われる)。
本作の妖怪は時代の流れを経て現代の姿になったという設定だが、400年前から切り落とされた右腕以外は現代の姿と同じであった。
ちなみにサスケには「やいやい妖怪野郎! 子孫の代まで恨みをいだくとは、女々しい野郎だ!」とあたかもアミキリが男の妖怪であることを前提とした啖呵を切られているが、アミキリは前述の通り女の妖怪であるため的外れ及びミスマッチなことになっている。
関連タグ
他作品の関連怪人
ヒャクヤッパ:『侍戦隊シンケンジャー』に登場する後輩。
妖怪アミキリ:『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する後輩。偶然にも登場したのは戦隊ブルーの主役回である。