概要
『忍者戦隊カクレンジャー』に登場するキーワード。
先代のカクレンジャーがヌラリヒョン率いる妖怪軍団を撃退し、封じ込めたのがこの扉である。
その全景は、どこかの森の半地下に当たる場所に屹立する、上方が半円になった巨大な扉で、表面には恐ろしい顔をした荒神の紋章が刻まれている。
前方にはシーサーに似た顔の半人半獣の像があり、封印状態ではこれが正面に、解放状態では左に位置している。
像の近くの地面には開閉用のスイッチが隠されているが、封印に携わった者か、その血縁者がこれを踏まなければ開くことはできない。
また、「とある事情」により物理的接触ができるのは封印状態の時のみである。
本編中盤にて妖怪大魔王が現世に復活する際にはビルを媒体に扉の部分だけが具現化され、出入口として使われていた。第31話でスーパー隠大将軍がこれを破壊したが、性質上物理的な手段では消滅できないため程なく復活、大魔王の顕現を許してしまっている。
劇中において
第1話「忍者でござる」の冒頭、過去の戦いの場面では先代カクレンジャーによってヌラリヒョンがこの扉のある場所へと転送され、カクレンジャー諸共この中に封印された。
しかし現代になって、カッパにまんまと乗せられたサスケとサイゾウが扉を開けてしまい、結果妖怪軍団が現代に復活。
これを再び打ち破るべく、現代のカクレンジャーの戦いが始まることになった。
その後、妖怪軍団との戦いは激化の一途をたどるが、第53話(最終話)「封印!!」において三神将から「大魔王を倒せば(斬れば)、全ての妖怪が復活する」という事実が判明する。
それをさせずに勝利するには大魔王を封印の扉に封じ込めるしかないが、肝心の封印の扉は第1話で解放された後に消えてしまっていた。
八方ふさがりに陥ったカクレンジャーだが、三神将の「大魔王が憎しみの化身なら、私達三神将は、愛と、勇気と、希望の化身! 全ては人間の心の問題! 心の中の戦いなのだ!」という呼びかけにより、大魔王の本質である憎しみ、つまりマイナスの心について考え直したことでついにその本質に気づく。
人は誰しも、心の中で感情を戦わせている。
怒りや憎しみを捨てよう、消そうとしても、それは簡単にはいかない。いや、そんなことはそもそもできない。何故ならそれもまた、人の心が生み出したものだからだ。
だが、憎しみを捨てることも消すこともできないのなら、その化身である大魔王を打ち破るにはどうすればいいのか?
鶴姫「最初から倒すことなんかできなかったのよ! 心の奥に閉じ込めて、二度と出て来ないようにすればいいんだわ!」
サスケ「ということは封印の扉とは……わかったぞ! 誰にでもある、人の心の扉だったんだ!」
サイゾウ「湧き上がる怒りや憎しみを、心の奥に閉じ込める扉……それが封印の扉だったのか!」
封印の扉の正体は、人の心に存在する悪しき念を封じ込めるための扉。
誰の心にも存在するそれを、妖怪というマイナスエネルギーの塊を封じるため、隠流忍法によって現世に実体化させた最後の切り札。それこそが、かつてサスケとサイゾウが開けてしまったあの扉だったのである。
真実を理解したカクレンジャーによって封印の扉は再び現世に召喚され、捕獲された大魔王を閉じ込めることに成功。ドロンチェンジャーの力でさらなる封印が施され、封印の扉は完全に閉ざされることになった。