概要
古代ペルシア(現イラン)においてザラスシュトラによって伝えられた宗教。
善悪二元論を特徴とし、聖典『アヴェスター』によると、
宇宙の歴史は善神アフラ・マズダと暗黒神アンラ・マンユとの闘争であるとされる。
現存する宗教の中では世界最古のものの一つであり、現在もインドの西海岸ボンベイなどを中心にパールシーと呼ばれる信者がいる。
葬儀の方法は、「鳥葬」といって、遺体を決められた場所に放置し、鳥に遺体を啄まさせるという方法を採用している。教徒の間では、この方法が人間が自然に還るための手段として最適だとされているが、近年は衛生面からこの方法は不適切ではないかとも疑問視されている。
イランの慣習や伝統的なお祭りの由来には、少なからずゾロアスター教の風習が関わっている。また、英雄アーラシュのルーツにもなっている。
イスラム教を受容する前のペルシア人本来の民族宗教とも言える宗教であり、アケメネス朝の大王ダレイオス1世はゾロアスター教を信仰していたとされる(ただし、ゾロアスター教より更に古い、ゾロアスター教の原型となった宗教だとも言われる)。
ペルシア人が次々とムスリム化していく中でも、その信仰は細々と守られ続けた。厳格なイスラム共和政を敷くイランの現体制下にあっても、少数派として残ったゾロアスター教徒の信仰は基本的に保護対象となっており、イラン議会にもゾロアスター教徒用の議席が確保されている。
関連タグ
創造神
アムシャ・スプンタ
スプンタ・マンユ ウォフ・マナフ アシャ アールマティ クシャスラ ハルワタート アムルタート
ダエーワ
アンラ・マンユ アカ・マナフ ドゥルジ・ナス タローマティ サルワ タルウィ ザリチュ
アエーシュマ ジャヒー アパオシャ ブーシュヤンスター パリカー(バリガー)
ヤザタ
アータル アープ ウルスラグナ スラオシャ ティシュトリヤ ハオマ フワル・フシャエータ ミスラ(ミトラ、ミフル) ラシュヌ アナーヒター
その他
MAZDA … 日本の自動車メーカー。「マツダ」の名前自体は創業者の名前からだが、スペルはゾロアスター教の最高神「アフラ・マズダー」から来ている。
外部リンク
- ゾロアスター教(Wikipedia)