概要
ゾロアスター教の神話に登場する正義と秩序を体現した善神で、主に光輪と翼を携えた男の姿で描かれる。名は「天空」と「光」を意味する。
ゾロアスター教の最高神とされ、終末の日に善と悪を再び分ける裁定者であり、善悪を超越した存在と言える。
しかし、時代と共に7柱の善神『アムシャ・スプンタ』の筆頭である善神スプンタ・マンユと同一視されるようになり、アフラ・マズダー本来の役割はズルワーンに取って代わられた。
それ以降のアフラ・マズダーは、『アムシャ・スプンタ』を率いてこの世全ての悪とされるアンラ・マンユと対立する善の究極の体現者とされ、この世界の歴史は彼らの争いそのものに他ならないという。
自動車メーカーのマツダの社名の由来は実質的創業者『松田 重次郎』とこの神の名前を掛けたもの。
起源
インド神話におけるアスラ神族の代表格であるヴァルナと同一起源とされ、彼の所属するアスラ神族が名前の語源となっている。
興味深いことに、インド神話で悪役とされるアスラが戦っていたデーヴァがゾロアスター教では悪神ダエーワになっているという逆転現象が起こっている。
アスラ王であるヴィローチャナからは火や太陽などの属性を受け継いでいるとか。
また、このヴィローチャナは大日如来の起源とされ、アフラ・マズダーもまた、大日如来の形成に大きく影響しているという説がある。
創作作品において
女神転生シリーズ
女神転生2に登場。起源がアスラ神族とされる為か、中東的なデザインではなく、アスラの姿そのもの。種族は魔神(該当作品における魔神はアライメントで分類しているため、禍々しい神という意味合いはない)
また派生作品である魔神転生2ではレベル99という最高位の仲魔として登場している。種族は天魔。
Fateシリーズ
直接的な登場はしていないが、敵対しているアンリマユ(正確にはその名を充てがわれた何者かで本人ではない)が登場していたり、アーラシュの発言からアフラ・マズダーに仕える『アムシャ・スプンタ』の一柱である『スプンタ・アールマティ』の存在が語られており、存在が示唆されている。
おそらく『流星一条』の詠唱における『陽のいと聖なる主』とは彼の事かと思われる。
また、Fate/strangefakeにおける真バーサーカーの触媒である電球マツダの由来も彼。
別名・表記ゆれ
アフラ・マズダ / アフラマズダ / オルマズド / オルムズド