以下、存在自体が無印『Steins;Gate』のネタバレの作品についての記述のためネタバレ注意
概要
本作は『Steins;Gate』のβ世界線において、アトラクタフィールドの干渉により牧瀬紅莉栖を救えなかった2010年7月28日以降を辿った続編作品となる。
かつて発売されたβ世界線を舞台にした外伝小説に新規要素を加えてゲーム化した作品でもある。
略称は桃井はるこ氏の失言から「シュタゲロ」。
ただしトゥルーエンドからの続きという訳ではなく、トゥルーエンドルートのストーリーから分岐した時系列である。
本作品が続編とされているのはかつて公式書籍でも指摘されていたように、ある種のご都合主義とも呼べる前作のトゥルーエンドへと明確に繋がるための作品であるためである。
トゥルーエンドが成立するためにはゼロの内容が不可欠であり、そういう意味では本作品はトゥルーエンドへの壮大な伏線を張るための物語と言える。
ゲーム版は2015年12月10日にPS3/PS4/PS Vitaで発売。
発売日に関しては本来は11月19日だったが延期となり、12月10日へと変更された。
これは志倉千代丸氏が再放送が既に始まっているにも関わらず、再放送改変のアイデアを思い付き、それが可能と判明したため改変版23話である「境界面上のミッシングリンク」放送後に発売されるようにしたためである(改変版23話の放送日は12月2日)。
アニメ版の企画が進んでいることも2017年7月28日に発表されており、千代丸氏によればゲーム版とは違い一本道に再構成した作品となっているとのこと。
発表されてから長らく続報がなかったが(これは志倉氏曰く、ルート分岐の整理のためとのこと)、主人公である岡部倫太郎の誕生日である12月14日にアニメPV第1弾ほかメインキャストとスタッフ、放送時期など新規情報が公開された。
2018年4月から放送を開始した。
視聴者から予測されていた「改変版から直接続く」パターンとなる。
諸々の事情で放送延期があったため、最終的には阿万音鈴羽の誕生日である9月27日に最終回を迎えることとなった。
『Steins;Gate』(前作)のネット局からテレビ埼玉、チバテレビ、tvkが離脱してしまった一方、前作では大幅な遅れネット放送であったとちぎテレビおよびBS11が同時期ネットに移行、そして(前作ネット局の1つであり、むろん今作も放送している)テレビ愛知のお友達約1局もなぜか追加されてしまった。
「原作ゲームを知らない視聴者でも十分に楽しめて、さらに原作ゲームを遊んでくれたユーザーからも一定の評価を得たい」という理由で物語が再構成されている影響もあり、前作と比べてもアニメオリジナル要素が非常に多く、多くの話で原作ゲームの物語の補完的な部分も見られ、最終話ではゲーム版では描写されなかった部分も映像化している。
2018年08月01日にはノベライズ版の発売もされた。
前編・後編の二巻構成で、作者は劇場版のノベライズも担当した浜崎達也氏。
制作時期はアニメ版より以前とのこと。
本来、『Steins;Gate 0』の原作は小説作品のため、ゼロの別ルートの小説化となった。
またゼロの新規要素へのブラッシュアップも行われており、細かい部分への補完もなされている(一部描写はアニメでより昇華されたうえで描写されている)。
ストーリー
牧瀬紅莉栖を救えなかった岡部倫太郎は鳳凰院凶真を封印し、普通の大学生として生活していた。
そんなある日、大学のセミナーに参加した彼は人工知能になった「彼女」と出会う……。
登場人物
本作の主人公。彼女を殺してしまった影響からPTSDの様なものを患っており、精神薬を常時服用している。
鳳凰院凶真は封印しており、科学ADVシリーズでは珍しく冒頭は完全に普通の人。
本作ではβ外伝漫画作品等で描写された髪下ろしではなく、無印同様の髪型。
通称ダル。ハックの腕は一流で、現在は秋葉原で裏のバイトをしている。
因みに彼が居なくなった後の研究所の家賃は彼が払っているらしい。
岡部の幼馴染。普段はメイド喫茶「メイクイーン+ニャン2」でバイトをしている。
ヴィクトル・コンドリア大学研究員で脳科学を扱っている。
身長が低いことやファッションセンスが相まって未成年によく見間違われる。
同じ大学のレスキネン教授と供に人工知能『Amadeus』を作りあげた。
牧瀬紅莉栖とは同じ大学の先輩にあたり、プライベートでも交流があった模様。
真帆いわく、「彼女(紅莉栖)がアマデウスなら私はサリエリ」らしい。
本作では死亡しており、彼女の記憶データから作られた『Amadeus』というAIとして登場する。
かつてのβ外伝小説と違い、Amadeusはスマートフォンアプリとしても登場している。
さらにとあるルートでは……。
橋田至の娘。第三次世界大戦を防ぐため、2036年の未来からやってきた。
β世界線の鈴羽のため元軍人であり、髪型はポンデ鈴羽。
1998年にタイムトラベルした際、はぐれてしまった椎名かがりを探している。
椎名まゆりの養女。未来の戦争で孤児だったところを彼女に拾われた。
顔立ちこそ牧瀬紅莉栖にそっくりだが、性格や体型はまゆりに通ずる所がある。
ちなみに顔立ちが牧瀬紅莉栖に似ているという設定はβ外伝の読者の感想を逆輸入してブラッシュアップしたものである。
- フェイリス・ニャンニャン(CV.桃井はるこ)
メイド喫茶「メイクイーン+ニャン2」のNO.1メイド。
鳳凰院凶真で無くなった岡部の前でも相変わらずの厨二病全快で彼に接している。
ただ彼が鳳凰院凶真を演じなくなったため、呼称は「凶真」から「オカリン」に変えている。
通称ルカ子。柳森神社の巫覡。
容姿や言動といい完全に女の子なのだが、今作では終始男である。
今作は本人のルートこそないものの、彼の仲間に対する葛藤が合間見える。
「アーク・リライト」の記者として登場。
前作ではラウンダーの隠れ蓑程度だったバイトもそれなりには頑張っている模様で、アニメ版や比翼恋理のだ~りんの要素も存在している。
ラウンダー含め、ダルと同じくかなりアングラな事もやっている。
アニメ版では大幅に出番が増えることに。
阿万音鈴羽の母。まゆりのコスプレ仲間の一人で彼女に料理を教えたりしている。
ダルとの関係はルートによってマチマチ。今作の髪型はロング。
まゆりのコス仲間で、克美という名前だがあだ名は「フブキ」。
女性からの人気が強く、男のキャラのコスプレをする事が多いらしい。
由希、克美と同じくまゆりのコス仲間でおっとりした性格の女性。
音大に通っていて、音楽史に詳しくピアノが弾ける(岡部いわくかなりの腕前らしい)。
天王寺裕吾の愛娘。
以前は岡部の事が苦手だったが、鳳凰院じゃなくなった事でそれなりに打ち解けている。
今作ではお掃除の際に新しい彼女の一面が観られるほか、世界線の違いから直接は繋がらないもののRobotics;Notesの彼女の片鱗も描写されている。
通称ミスターブラウン。「ブラウン管工房」の店主である。
鳳凰院凶真として話さなくなった岡部に違和感を覚えている。
この世界線でもSERNのラウンダー「FB」として暗躍している。
- アレクシス・レスキネン(CV.上田燿司)
ヴィクトル・コンドリア大学教授で脳科学研究所主任している。
普段は非常に無邪気な子供の様な性格で、ジョークを欠かさない人物。
ひょんなことから岡部と知り合い、人工知能『Amadeus』のテスターを彼に任せる。
ヴィクトル・コンドリア大学で精神生理学研究所の教授をしている。
髪はどちらかというと黒く、とても明るい性格の持ち主。
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負荷領域のデジャヴ - ゲーム版アニメ版ともに本作の要素も多く描写されている。