想いは世界線を越える…誰のものだって、きっと
概要
2013年4月20日に公開された『Steins;Gate』の劇場作品。
無印版トゥルーエンド後のシュタインズ・ゲート世界線を舞台にした続編となる作品である。
オリジナルエピソード「横行跋扈のポリオマニア」後を描いたMAGES.が完全監修した「完全新作」のストーリー。Steins;Gateシリーズでトゥルーエンド後の時系列で描かれているのは(小説『Steins;Gate The Committee of Antimatter』が発売中止となってこともあり)現在本作が唯一である(『CHAOS;CHILD』や『Robotics;Notes』は世界観を共有する別作品。外伝的なものを含めれば『変移空間のオクテット』も世界線は違うがトゥルーエンド後を舞台としている)。
本作は牧瀬紅莉栖の視点で物語が描かれており、岡部倫太郎がリーディングシュタイナーの暴走で消えるという異常事態が発生する中、「牧瀬紅莉栖が岡部倫太郎の行動を追体験する」「岡部倫太郎が孤独の観測者を止める」という軸で物語が進行する。原作ゲーム版でも示唆されていたデジャヴとリーディングシュタイナーの関係性も本作で言及される。
ラボメンたちのその後の日常や紅莉栖と岡部の交流などの評価が高い。特典小説の「承認共鳴のパードン」「承認共鳴のスーヴェニア」はどちらも桐生萌郁視点で描かれているため、彼女のファンは必見である。
ただし、内容が難解なことと小説向きなそのストーリー面から設定を理解する場合は、没設定・裏設定を含めて構築されているノベライズ版を読んだ方がわかりやすい作品となっている。特に劇中に登場するR世界線の概念は劇場版だとSteins;Gateシリーズでは否定されたパラレルワールド理論ともとれる言い回しとなっており、かえってややこしくなっている。
Steins;Gateシリーズのファンよりも同じ科学ADVシリーズである妄想科学アドベンチャーの『CHAOS;HEAD』や『CHAOS;CHILD』のファンの方が似た事象があるため内容を理解しやすいと思われる。
関連タグ
Steins;Gate 0 - 本作の内容をネタにした場面がある。アニメ版ではそれとは別により濃い描写がなされている。